猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

フォーリング・ダウン

2014-07-21 02:24:38 | 日記
1993年のアメリカ映画「フォーリング・ダウン」。
ロサンゼルス。真夏の太陽にさらされた灼熱のハイウェイで、道路工事に
よる大渋滞が発生。これに巻き込まれた中年男性(マイケル・ダグラス)は、
エアコンや窓の故障、車内に入り込み飛び回るハエに苛立ちを募らせる。
業を煮やした彼はついに車を降りて、問いかけるドライバーに「家に帰る」
と言い残し、道路を立ち去った。彼の、怒りに満ちた大暴走が始まる。

おもしろかった。誰にでもついていない時やイライラする時はある。でも
大抵の人はそれを我慢する。我慢できなかった男の話だ。
車を乗り捨てて道路を去った男は、離婚して元妻のところにいる幼い娘が
誕生日なので電話をかけようとする。しかし小銭が足りなかったので、
韓国系の店主が経営する雑貨店に入り、金を崩すためにコーラを買おうと
するが、ぼったくられる。怒った彼はバットで店をめちゃめちゃにし、
正規のコーラ代を支払って店を出る。「アメリカに来たからにはまともな
英語をしゃべってくれ」と言い捨てて。ここから彼の怒りの暴走は止まら
なくなるのだ。
男は厳格で几帳面で愛国主義者だ。元妻も彼の短気さに怯えて離婚した。
男はなんとしてでも娘に会いにいこうとし、行く先々で許せないことが
起きると大暴れをし、警察に追われる身となる。
この男をマイケル・ダグラスが見事に演じている。夏だから当たり前だが、
男は最初からずっと汗をかいている。その汗を見ていると、こちらにも
彼の怒りや焦りが伝わってくる。
最初はちょっとしたことだったのだ。渋滞して車が動かない。ハエが入って
きてイライラする。娘に電話をかけたい。そういったことがまとまって耐え
られなくなって、男の怒りが爆発する。ある意味哀れな男だ。元妻も面会
禁止令が出ているとはいえ、娘に電話くらいかけさせてあげても良かったん
じゃないの、と思う。法律のことはわからないが。
ラストもアメリカ映画らしい。



人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする