猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

哭声/コクソン

2017-03-22 23:07:50 | 日記
韓国映画「哭声/コクソン」を観にいった。
のどかな田舎の村で、家族を残虐に殺す異常な事件が相次いで起こるようになった。
加害者は一様に正体を失い、目は濁り、皮膚は湿疹でただれている。村の警察官ジョ
ング(クァク・ドウォン)は捜査を始めるが、幻覚性キノコが原因との検査結果が出る。
しかし村人たちは山の中に住み着いた日本人と思われるよそ者(國村隼)が怪しいと噂
するようになった。事件はその男が来てから起こり始めたからだ。最初は噂を一笑に
付していたジョングだったが、事件の謎が深まるにつれ、そのよそ者のことが気にな
り出す。そしてジョングの娘ヒョジンの様子がおかしくなった。何者かに操られてい
るかのように凶暴になったヒョジンを見て、家族は祈祷師のイルグァン(ファン・ジ
ョンミン)を呼ぶ。

韓国のスリラー映画。すごくおもしろかった。私はサイコパスの犯人の連続殺人事件
ものと思って観ていたのだが、物語は違う方向に。でもこれはこれでおもしろかった。
田舎の村で突然起こり始めた残虐な殺人事件。それは山によそ者の男が住み着いてか
ら始まった。その男が犯人ではないかと噂する村人たち。男はふんどし1枚の姿で、
鹿の生肉に食らいつくという異様さ。このよそ者役の國村隼の演技が怖い。韓国で2
つの映画賞を受賞したのもうなずける、鬼気迫る演技。そして祈祷師役には有名俳優
ファン・ジョンミン。この祈祷シーンもすごかったなあ。韓国の祈祷ってあんなふう
にやるのか。悪霊を追い出すための祈祷の間、苦しむ警察官ジョングの娘、ヒョジン。
この子役もとてもうまかった。
それにしても韓国の警察って無能だなあ。私はよく韓国の警察は無能だと書いている
が(韓国の方すみません)、この映画でもそうだ。ジョングがもう1人の警察官と一緒
に山の中の男の家を訪ねるシーンがあるのだが、男は留守で、勝手に家の中に入る。
そして奥の部屋に一連の事件の被害者の写真が大量に壁に貼られているのを発見する。
2人の警察官はパトカーに乗って帰るのだが、もう1人の警察官が「あいつが犯人だ」
とつぶやくのを聞いて、ジョングは「何言ってるんだ?」みたいなことを言うのだ。
あんな写真を見つけて、おかしいと思わないのだろうか。日本の警察ならすぐ動いて
いると思うけど。田舎の警察官だからのんびりしているのか?
ラストの國村隼の乾いたような笑い声と顔が印象に残った。ずっと前から観たかった
映画で、映画館で観た甲斐があった。おどろおどろしい物語で、私は好きなジャンル
だ。満足。




全般ランキング

人気ブログランキング
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする