ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

プリンセス・カイウラニ

2012-07-05 23:48:18 | は行

ハワイって
一度、行ってみたいんですけどねえ。

「プリンセス・カイウラニ」52点★★☆

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1880年代、ハワイ。

ハワイ国王の妹を母に、
スコットランド人を父に生まれたカイウラニは、

お妃教育を受け
高貴で美しい女性に成長する。

だが、ハワイにもアメリカ帝国の陰が忍び寄り、
1889年、
米系移民がハワイ王朝に対しクーデターを起こした。

混乱のなか、イギリスに逃れた
10代のカイウラニ(クオリアンカ・キルヒャー)は、
イギリス人青年(ショーン・エヴァンス)と恋に落ちる。

だが、ハワイ王朝最後の後継者となったカイウラニは
自らの責務をまっとうすべく、
恋人をイギリスに残し、
ハワイ国民のために立ち上がることになる――。

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ハワイの人々に愛され、
いまも語り継がれているという
ハワイ王朝最後の王女の人生を描く作品。

勉強にはなるんですが、
演出があまりにも通りいっぺんすぎて

再現ドラマの一コマレベルというか、
感情が盛り上がりませんでした。


王女がイギリスで受けるイジメとも、
笑っちゃうほどストレートだし、

彼女の慈しみ深さを現すシーンも、愛の描写も、
なんとも「そのものずばり」というか
ハッキリ言うと素人くさいんですよねえ(苦笑)。


しかしカイウラニという人が、
かなりの人物であるということはわかりました。

彼女の働きによってハワイ先住民に選挙権が与えられるなど、
大事なことを成し遂げた人なんですね。

ヨーロッパの洗練を身につけた
真のレディであると同時に、
けっこうしたたかでもあるし。

まあこの映画の一番の問題点は
ヒロイン、カイウラニが
いまひとつ魅力に欠けるところなんですよ。

演じるクオリアンカ・キルヒャーは
アメリカ人とペルー人のハーフだそうで
エキゾチックな顔立ちは
割りと好みなんですが

あまり「悲劇の王女」には合っていないんですよね~。

なんか骨太で(笑)

まあ、だんだんキレイになっていくんですけどね。

ともあれ
知らなかったハワイの歴史について
学ぶ機会にはなりました。


★7/7(土)から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

「プリンセス・カイウラニ」公式サイト
コメント
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