馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

過ぎてゆく光景。

2012-09-30 17:12:31 | 日記

9月28日(金)事務所前、神田川を挟んだ建物に櫓が組まれた。

  

屋上からクレーンに吊るされたスチールポールを

鳶職人が軽々と鉄ポールを十字にして差込む。

私も若い頃ロッククライミングをしたが

とてもかなわない。

 

対面のマンション1階は料亭亀清楼

25年以上前は木造豪華建築だったが

上階をマンションにした。

当時は高級マンションで、芸能人がかなり住んでいたと不動産屋から聞いた。

最上階には高名なジャーナリストが居住していて

今でも新聞にコラムを掲載している。

又実家が亀清楼らしい。

http://www.maroon.dti.ne.jp/~satton/taitou-imamukasi/yanagibasi.html

壁の化粧直しをするのだろうか。

明治から戦後まで花柳界の一等地だった柳橋も

料亭の名残は亀清楼のみ。

神田川護岸に屋形船と船宿が江戸、明治の香を少し漂うだけ。

私がいるマンションもバブル絶頂期だった25年前に購入。

北向きの狭い1LKだったが高額な物件だった。

今では10分の1の価格もない。

 

2年前まで賃貸にしていた、千葉に本社工場があり

東京事務所として使っていたが不況により出ていった。

その後、事務所を賃貸募集したが半年経過しても借り手はなかった。

日本橋三越前にあった弊社事務所を入居することにした。

そして、神田川と隅田川の合流点の先に

スカイツリーが聳え立つなど誰もが想像しえなかった。

以前の事務所は場所だけは一等地だったが、刑務所の独房か

泥鰌のねぐらようだった。

柳橋に来て見れば

朝の光のなか、正午の陽射しの下、ゆっくりひろがって色づいてくる

日暮れ、雨の日は雨に煙り、風の日は風に揺れて、

夜風の墨田川を赤い提灯を灯した屋形船が漕ぎ出で

スカイツリーのLEDイルミネーションが浮かぶ。

川面のさざなみと鉄橋を渡る電車の響きと明かり

秋なると窓の月が中天に輝く。

   

今思う、対外的見栄張って日本橋に事務所構えて

数千万円の金を浪費したのだ。

だがあの頃は企業も人も虚構の景気だとは気付いていなかった。

気がつけば見下していたアジアの国々に追いつかれ

今まさに追い越されようとしている。

優秀な技術者は日本を見限りアジアに出稼ぎにゆく。

 

午後 護岸で釣りをした。

先週から降った雨で川は草木のゴミが流れ来て

糸と針に絡みつき一尾も釣れない。

 

隅田川を東京都建設局の船が通るが

私を見ても寄って来ない。

私をホームレスと間違えて排除しに来るのを密かに期待しているのだが。

http://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/a872f4ac46a1f975db1f13dd92e37967