馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

春来りて、己が夫婦の散り際を知る。

2022-03-15 08:02:10 | 日記

妻の骨折から9カ月経過
整形外科に同行して医師より治療経過を聴いた。
ほぼ完治に近い。

医院を出たのは11時半。
帰途は一駅だが電車に乗らず歩くことにした。
整形外科から細い小路の商店街を通る。
小奇麗な食事処が並んでいる。
客がいない和食の店で食べる。



帰り道は、北からやって来る渡り鳥の休憩地
谷津干潟に向かう。

歩くことが嫌いな妻を歩かせるには、良い事。
谷津薔薇園と巨人軍発祥の地を抜け



谷津干潟に出た。
12年前
妻が癌で放射線治療をしたが、医師より
歩いてくださいの指導。
谷津干潟を一緒に歩いた。
大学同期が膵臓癌治療後も谷津干潟を支えながら歩いた。
私も前立腺癌放射線治療後、谷津干潟を歩いた。
二足歩行が人類の生命を飛躍的に発展させたのだそうだ。
遊歩道の桜並木には花開く蕾は、温みの春を待っていた。
今日、干潟に突然春が訪れた。
干潟に渡り鳥が急旋回して水面を飛び込む。

ゆっくりと干潟を歩む妻。
谷津干潟1

谷津干潟2
波乱万丈壮絶な人生を
ロシアの諺だが
針に糸がついていくように
一心同体で馬鹿亭主に付いてきた。
75歳の亭主と72歳の女房。
光射す春芽吹く小路で
辿った年月を加速度をつけて流れて行った。
ひ弱な精神は老いと伴に頑固に強靭になった。
しかしして、粛然と立ち止まり想う。
春来りて、己が夫婦の散り際を知る。





早春賦




つがい




谷津干潟旅立ち。