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ザ・タイガースと共に振り返る昭和と高度経済成長

2018年06月06日 | ライブ・公演・舞台

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 ザ・タイガースと共に振り返る昭和と高度経済成長 

「時代と無関係な人間の活動は存在しない。音楽もその一つ。当時を代表する人気グループだったザ・タイガースの6人の青春の躍動を通して、時代と音楽のせめぎあいを見極めたい」

講座の内容が固く思える表題ですが「ザ・タイガース 世界は僕らを待っていた」の磯前先生がザ・タイガースの6人を当時の時代を通して語るという。タイガースの音楽や当時の人気を語るものは、今までにもあったと思うけれど「時代と音楽のせめぎあい」って何? という事で講座に参加してきました。

日頃は乗らない京阪電車に乗って、初めての枚方の樟葉は「ひらかた」の「くずは」と読む。駅前の新しくて大きなシャレた、いかにも都会的なショッピングセンターに、樟葉は都会やなぁと感心しました。(その実態は?)

2013年の仙台でのジュリーのコンサートに磯前先生は参加しました。ジュリーはいつもどうりで、余計な事はいわなかった、おもねる事は無い いい人と思って欲しいとは思っていない、歌で勝負(南相馬であった「三年想いよ」のコンサートのことを本に書かれています) ➡死者のざわめき: 被災地信仰論

ジュリーは震災の事を真面目に考えている、原発問題、そして戦後の見直し・・ スライドを見ながら講座は始まりました。

 1968年「ヒューマンルネッサンス」発売。当時はアイドルはベトナム戦争反対とは言えなかった。ようやく(政治的な事を)言えるようになった。(その発言に対して決して世間がまるごと受け入れているわけでもないと思うけれど。日本では芸能人が「政治」を語るべきでないという声は大きいです。)

磯前先生がタイガースの本を出そうとした時、実は関係者の口は固く、ピーと出会ってタイガースのメンバーに直接インタビューするよりも、当時の出版物を通して本を書くことにしたそうです。(なんで本にはインタビューがないのかと不思議でしたが、そう言うことだったのですね。)

「僕らは綺麗な大人になれたかな」1960年代から現代へ、我々はどんな大人になったのか。「木島則夫ハプニングショー」での大人たちの無理解な暴言の数々は、未だに心に突き刺さり、いくら心を込めて語っても大人たちは聞く耳自体を持ってはいなかった。それに対する答えとしてのタイガースの演奏は、汚れなく純粋に美しいです。

5人の純粋さと5人の方向はそれぞれに違い、渋公でジュリーとトッポが殴り合ってから その後は殆ど口をきく事は無かった。戦後、民主主義、高度経済成長、僕たちは本当に豊かになったのだろうか?

磯前先生は、当時の流行や風俗なども交えながら、ファニーズがタイガースとしてデビューした当時からを順番を追って語ってゆきます。飯倉の「キャンティ」の大人とセレブ達、メンバーそれぞれのキャンティに対する距離の取り方。ジュリーはあまり行かなくなりました。

初めての映画「世界は僕らを待っている」・・久美かおりさん演じるシルビーは「ファンのライバル」でもあり、「ファンの代表でもある」「ハッピーエンドにならない」この辺はファンの心理学になり、流されるタイガースの曲と共にとても興味深かったです。

ヒッピー文化との出会い、トッポの脱退、そしてタイガース解散へ。3時間みっちりの講座でしたが、大学で講義を受けている気分になりました。 先生の人物評は、トッポとピーは約束どうりにやらない生き方に惹かれる。ジュリーは人におもねらず、ー生懸命生きる中で虚構でなく生きている。

もっと深く聴きたいと思ったのは「嬌声という身体的情動」ムツカシイ💦 わかったような わからないような・・ ティーンの頃は嬌声は上げる勇気がなかったワタクシ、このへんの「身体的情動」ファン心理について もっと先生のお話が聴きたかったわ。ついでに、古稀の初日の武道館では せいぜい「嬌声という身体的情動」にこの身を任せたい!と思うのであります

すでによく知っているつもりのタイガースの物語が、時代を通した色々な側面から見て考えることで、タイガースのメンバーの見方や、新たに知る事も多かった3時間の講座になりました。

 

 

毎年タイガースのメンバーに郷里の名産「干し芋」を送っている先生は、講座の最後に沢田研二について本を書きたいと言われました。書きたいのは 70年代80年代のジュリーについてだそうです。

先生曰くジュリーは本の協力はしないけれど、出すのはダメだとは言わないそうで、私としては80年代以降のジュリーについても書いていただきたいです。先生なら興味本位の間違った記述ではなく、公平に正しく書いて下さると思います。本にサインを頂いた時に「是非、ジュリーについて書いて下さい。」とお願いしておきました。 

帰りの京阪電車の車窓から反対側の外を見れば意外な光景が。さっきまでいた駅前の都会的なくずはモールの景色とは全く違った、緑豊かな風景が広がっていました。あれ、田舎💦 もしかして樟葉は二面性があるのだろうか、樟葉も実は葛藤しているのだろうかと思ってしまいました。 

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