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日本柔道下降線 (その2) ー世界から遠のく日本柔道ー

2007-09-30 | Weblog
 日本柔道下降線 (その2) ー世界から遠のく日本柔道ー
 9月の世界柔道大会での日本柔道の不振、特に男子柔道の不振の背景は、日本側からすると審判の判定の問題にある。確かに、日本側が技を掛け、外国人選手がしりもちを付いたにも拘わらず、その状態で外国人選手が技を掛け、日本人選手が引き倒され、ポイントを取られるなどして敗退した。外国人選手がしりもちを付いた時点で、日本側にポイントが入っていて良い。また、伝統的な日本柔道では、相手がしりもちを付いた段階で技が掛かっているわけで、更に追い討ちを掛けるようなことには若干躊躇がある。抗議しても審判は聞かない。
 要するに、競技方法はレスリングに近くなっており、ポイント・ルールも、よりレスリングに近くなっている。それが世界柔道の流れであり、世界基準になりつつある。重量制などが導入されたのも、レスリングの影響であるが、今は誰も不思議とは思わない。
 国際柔道連盟にきちんと抗議し、伝統的な柔道精神に則った柔道を確立するよう申し入れるべきではないか。と思ったら、国際柔道連盟(IJF)から日本の理事が居なくなっている。
 9月10日に行われた同連盟の一部理事の改選で、金メダリストの山下泰裕さん(前理事)がアルジェリアの委員に大差で敗れ、これで同連盟に日本人理事は1人も居なくなったって。(_ _)ウッソ~と思うでしょう!? もともと日本の柔道でしょう。日本が1952年にIJFへ加盟してから初めてのことらしい。
 会長選挙で山下前理事がアジアの一員として韓国出身の朴会長の再任を押していたそうなのだが、ビーゼル副会長(欧州連盟会長)と対立していた上、朴会長の本国での金銭上の疑惑などもあり、辞任し、ビーゼル氏が全会一致で会長となった。それでビーゼル氏が押していたアルジェリアの委員が理事になり、山下前理事は負けたのだそうだ。
とばっちりと言えばとばっちりかも知れないが、もし世界の柔道が日本の柔道を必要としているのならば、それでも日本は理事として残っていたのかも知れない。
いろいろな理由があり、分析する必要はある。しかし、外国人選手の試合の進め方や技などを見ると、柔道はレスリングに近い国際「スポーツ」に進化しており、審判も同様だ。もう日本やアジアだけのスポーツではない。日本がその国際化したスポーツに十分対応出来てないのではないのか。これに対し、柔道は単なる格闘技やスポーツではなく、本来日本の武道であり、技や強さだけでなく、精神を伴った武道であり、それを世界に伝えて行くべきではないかという伝統論や精神論がある。国際化論を言うと、「自虐的日本観や歴史観は取らない」などと言う人もいるが、「過去や伝統の合理化」に傾斜する日本的「ネオコン」の考え方であり、戦前、戦中の権力側に立った歴史観とも言えよう。若い人達の間でも、「欧米か!?」と言われて頭をどつかれそうだ。^^
谷亮子選手は、日本の柔道のすばらしい技を基礎として、国際化したスポーツとしての柔道を見事にこなしている。相手が膝を付こうが、尻もちを付こうが、間髪入れず技を掛け続け、相手の背中がマットに付くまで緩めない。国際柔道の変化を熟知し、日本柔道の技を習得している亮子ママは強い。
そこを日本がもっと学ぶべきではないのか。
また、国際場裡では、意見を表現し、コミュニケートする能力が大切だ。語学は上手である必要はないが、意見が表現出来なければ評価はされない。柔道界も国際場裡で通用する人材を育成して行かなくてはならないのだろう。これは、スポーツに限らない。政界にしても、学術界や国際機関などでもそうだ。「日本語を世界に普及させろ」、「自虐的な国家観や歴史観はとらない」などと言って偏狭な国家観のみを主張していても、世界の潮流から外れれば衰退して行くのが歴史の現実でもある。風や潮流を読めなければ流れには乗れない。
亮子ママを国際柔道連盟の次の理事候補にしたらどうだろうか。^^
最近、日本の相撲界でも、横綱朝青龍のバッシング問題や時津風部屋の若い力士の死亡事件など、いろいろな問題が出ている。「伝統」にも「悪しき伝統」もあるので、時代の流れとともに再点検し、また、柔道の国際的な潮流などからも学ぶことが多いのではなかろうか。
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  日本柔道下降線 (その2) ー世界から遠のく日本柔道ー

2007-09-30 | Weblog
 日本柔道下降線 (その2) ー世界から遠のく日本柔道ー
 9月の世界柔道大会での日本柔道の不振、特に男子柔道の不振の背景は、日本側からすると審判の判定の問題にある。確かに、日本側が技を掛け、外国人選手がしりもちを付いたにも拘わらず、その状態で外国人選手が技を掛け、日本人選手が引き倒され、ポイントを取られるなどして敗退した。外国人選手がしりもちを付いた時点で、日本側にポイントが入っていて良い。また、伝統的な日本柔道では、相手がしりもちを付いた段階で技が掛かっているわけで、更に追い討ちを掛けるようなことには若干躊躇がある。抗議しても審判は聞かない。
 要するに、競技方法はレスリングに近くなっており、ポイント・ルールも、よりレスリングに近くなっている。それが世界柔道の流れであり、世界基準になりつつある。重量制などが導入されたのも、レスリングの影響であるが、今は誰も不思議とは思わない。
 国際柔道連盟にきちんと抗議し、伝統的な柔道精神に則った柔道を確立するよう申し入れるべきではないか。と思ったら、国際柔道連盟(IJF)から日本の理事が居なくなっている。
 9月10日に行われた同連盟の一部理事の改選で、金メダリストの山下泰裕さん(前理事)がアルジェリアの委員に大差で敗れ、これで同連盟に日本人理事は1人も居なくなったって。(_ _)ウッソ~と思うでしょう!? もともと日本の柔道でしょう。日本が1952年にIJFへ加盟してから初めてのことらしい。
 会長選挙で山下前理事がアジアの一員として韓国出身の朴会長の再任を押していたそうなのだが、ビーゼル副会長(欧州連盟会長)と対立していた上、朴会長の本国での金銭上の疑惑などもあり、辞任し、ビーゼル氏が全会一致で会長となった。それでビーゼル氏が押していたアルジェリアの委員が理事になり、山下前理事は負けたのだそうだ。
とばっちりと言えばとばっちりかも知れないが、もし世界の柔道が日本の柔道を必要としているのならば、それでも日本は理事として残っていたのかも知れない。
いろいろな理由があり、分析する必要はある。しかし、外国人選手の試合の進め方や技などを見ると、柔道はレスリングに近い国際「スポーツ」に進化しており、審判も同様だ。もう日本やアジアだけのスポーツではない。日本がその国際化したスポーツに十分対応出来てないのではないのか。これに対し、柔道は単なる格闘技やスポーツではなく、本来日本の武道であり、技や強さだけでなく、精神を伴った武道であり、それを世界に伝えて行くべきではないかという伝統論や精神論がある。国際化論を言うと、「自虐的日本観や歴史観は取らない」などと言う人もいるが、「過去や伝統の合理化」に傾斜する日本的「ネオコン」の考え方であり、戦前、戦中の権力側に立った歴史観とも言えよう。若い人達の間でも、「欧米か!?」と言われて頭をどつかれそうだ。^^
谷亮子選手は、日本の柔道のすばらしい技を基礎として、国際化したスポーツとしての柔道を見事にこなしている。相手が膝を付こうが、尻もちを付こうが、間髪入れず技を掛け続け、相手の背中がマットに付くまで緩めない。国際柔道の変化を熟知し、日本柔道の技を習得している亮子ママは強い。
そこを日本がもっと学ぶべきではないのか。
また、国際場裡では、意見を表現し、コミュニケートする能力が大切だ。語学は上手である必要はないが、意見が表現出来なければ評価はされない。柔道界も国際場裡で通用する人材を育成して行かなくてはならないのだろう。これは、スポーツに限らない。政界にしても、学術界や国際機関などでもそうだ。「日本語を世界に普及させろ」、「自虐的な国家観や歴史観はとらない」などと言って偏狭な国家観のみを主張していても、世界の潮流から外れれば衰退して行くのが歴史の現実でもある。風や潮流を読めなければ流れには乗れない。
亮子ママを国際柔道連盟の次の理事候補にしたらどうだろうか。^^
最近、日本の相撲界でも、横綱朝青龍のバッシング問題や時津風部屋の若い力士の死亡事件など、いろいろな問題が出ている。「伝統」にも「悪しき伝統」もあるので、時代の流れとともに再点検し、また、柔道の国際的な潮流などからも学ぶことが多いのではなかろうか。
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日本柔道下降線 (その1)- 亮子ママに学べ -

2007-09-29 | Weblog
日本柔道下降線(その1) - 亮子ママに学べ -
 9月13日から16日まで、リオで世界柔道大会が開催された。
 女子は、ママさん柔道家谷亮子選手と塚田選手が優勝し、2人が準優勝、3人が3位となり、まずまず日本柔道の面目を保った。
しかし、男子は、棟田選手が無差別級で優勝し、1人が3位となったが、重量級の井上、鈴木両選手を含め、メダルなし。
 勝負は時の運とも言うので、負けることもある。一生懸命闘った結果であれば、相手を誉めるべきなのであろう。
 だが、超~歯がゆい。(--) 今の柔道は、技の掛け方や、審判の判定が伝統的な日本柔道と違う。柔道着は着けているが、限りなくレスリングに近い。
外国人選手は、技を掛けられ、両膝がマットに付いても、お尻を付いても、切り返し、相手の背中がマットに付くまで力を緩めない。逆に、相手に技を掛け、膝がマットに付いても、お尻がマットの付いても、相手の背中がマットに付くまで技を掛け続け、ポイントを取る。それじゃあレスリングじゃ~ん、なんて柔(やわ)なことを言っている暇はない。日本の重量級の2人はこれで敗退した。抗議も聞いてむらえない。
その点、谷ママの柔道は、技の切れも良い上、相手が膝を付こうが、お尻を付こうが技を掛け続け、相手の背中がマットに付くまで緩めない。その技の連続も流れるようで不自然はない。日本の女性は強~い。^^
これが世界柔道の流れになっているのだ。レスリングに慣れ親しんでいる外国の柔道家は、すくい投げや両手狩りなど、レスリングまがいの技も多く、組み手も、直ぐには襟や袖を取りに行かず、手を組んでもみ合うケースが多い。
世界で連戦練磨の谷亮子ママは、この外国人柔道の流れを熟知しているのであろう。逆に、外国人選手が谷選手の技の流れを見習い、レスリング化して来たとも考えられる。
日本柔道、谷を学べ。世界柔道は、日本柔道から遥かに進化している。日本の伝統的武道ではあるが、柔道は「スポーツ」の一種になっており、精神は精神として継承して行くとしても、日本の伝統にのみは固執していれば、世界柔道から取り残される。
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日本柔道下降線 (その1)- 亮子ママに学べ -

2007-09-29 | Weblog
日本柔道下降線(その1) - 亮子ママに学べ -
 9月13日から16日まで、リオで世界柔道大会が開催された。
 女子は、ママさん柔道家谷亮子選手と塚田選手が優勝し、2人が準優勝、3人が3位となり、まずまず日本柔道の面目を保った。
しかし、男子は、棟田選手が無差別級で優勝し、1人が3位となったが、重量級の井上、鈴木両選手を含め、メダルなし。
 勝負は時の運とも言うので、負けることもある。一生懸命闘った結果であれば、相手を誉めるべきなのであろう。
 だが、超~歯がゆい。(--) 今の柔道は、技の掛け方や、審判の判定が伝統的な日本柔道と違う。柔道着は着けているが、限りなくレスリングに近い。
外国人選手は、技を掛けられ、両膝がマットに付いても、お尻を付いても、切り返し、相手の背中がマットに付くまで力を緩めない。逆に、相手に技を掛け、膝がマットに付いても、お尻がマットの付いても、相手の背中がマットに付くまで技を掛け続け、ポイントを取る。それじゃあレスリングじゃ~ん、なんて柔(やわ)なことを言っている暇はない。日本の重量級の2人はこれで敗退した。抗議も聞いてむらえない。
その点、谷ママの柔道は、技の切れも良い上、相手が膝を付こうが、お尻を付こうが技を掛け続け、相手の背中がマットに付くまで緩めない。その技の連続も流れるようで不自然はない。日本の女性は強~い。^^
これが世界柔道の流れになっているのだ。レスリングに慣れ親しんでいる外国の柔道家は、すくい投げや両手狩りなど、レスリングまがいの技も多く、組み手も、直ぐには襟や袖を取りに行かず、手を組んでもみ合うケースが多い。
世界で連戦練磨の谷亮子ママは、この外国人柔道の流れを熟知しているのであろう。逆に、外国人選手が谷選手の技の流れを見習い、レスリング化して来たとも考えられる。
日本柔道、谷を学べ。世界柔道は、日本柔道から遥かに進化している。日本の伝統的武道ではあるが、柔道は「スポーツ」の一種になっており、精神は精神として継承して行くとしても、日本の伝統にのみは固執していれば、世界柔道から取り残される。
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 墓穴を掘った国連安保理決議- 「水と油」のインド洋での補給問題 -

2007-09-22 | Weblog
     墓穴を掘った国連安保理決議
     - 「水と油」のインド洋での補給活動問題 -
 9月23日、自民党の総裁選挙が行われ、新総裁が決まるが、臨時国会が再開されると、最大の争点は、6年前に制定されたテロ特措法の再延長問題となる。アフガニスタンのイスラム過激派タリバン勢力やアル・カイーダ・グループを制圧するために、インド洋で阻止行動などに当たっている米国やパキスタンなどの艦船に給油と給水を継続するためだ。
 安倍総理は、この継続を「職を賭して実施する」としていたが、政権運営に行き詰まり、健康問題もあって辞任を表明している。参院選挙に敗れ、内閣を改造したが、思うように行かず、また、参議院は民主党が第一党となり、給油・給水活動は国連の下での活動ではないとして延長に反対している。
 そこで政府与党が考えたのが、国連安保理で日本の活動を支持、評価するような決議を採択してむらい、国連のお墨付きをむらうこと。で、9月19日、アフガニスタン領内で行われている国際治安部隊の活動の延長決議に際し、前文に「各国の海上阻止行動を評価し」との一文を盛り込んでてむらった。
これで外交当局や与党は、“国連の一文”とでも言いたいのだろうが、ロシアは、「棄権」し、投票理由説明で、インド洋における海上活動は、「国連の枠外で行われている活動」あり、実施国の「国内事情優先」の文言挿入であるとし、また、中国も、賛成したが、ここのようなことは繰り返されるべきではないなど、苦言を呈された。日本が行っている給油活動が、「国連の枠外の活動」ということが明らかにされる形となってしまった。
 そもそも決議の前文であるので、前振り程度の意味合いしかないが、アフガニスタン領内では、米国他のNATO諸国を中心とする37カ国の部隊が、治安維持活動に従事し、死傷者も数多く出ており、日本は憲法上の制約でこれには参加せず、遠くインド洋での給油活動を評価するよう自ら要請するような外交活動は、「美しい」とは言えない。
 この問題は、自民党の新総裁が決まり、国会で首相指名を受け、新内閣が出来てから国会審議が開始されることになる。しかし、参議院では野党が多数を握っているので、首相指名も衆議院では受けられるが、参議院では受けられず、衆院の優先性で押し切ることになるのだろう。新内閣は成立するだろうが、参議院選挙で示された民意は置き去りにされ、与野党の対立はより鮮明になり、テロ特措法の延長問題を巡る与野党の対立もより激化しそうな雲行きだ。給油、給水の継続問題だけに、「水と油」の関係と言うことなのだろうか。
コメント (10)
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