列車は中富良野駅に停まりました。
しかし列車が中富良野駅に停まる前に、ラベンダー畑という駅を通過しました。(写真は撮れませんでした)
私はこの駅を知りません。
ネットで検索すると、1999年に開業した、夏のラベンダー観光客用の臨時駅だそうです。
中富良野駅を出た列車は、玉ねぎ畑が広がる中を走り、
鹿討(しかうち)駅に次いで学田駅に停まりました。
鹿討の名は当地に鹿討(ししうち)豊太郎が開設した「鹿討農場」に由来します。
次の学田駅の名は、1896(明治29)年ごろに、付近一帯が札幌農学校(現北海道大学)の演習田畑だったことに由来します。
この辺りまで来ると、列車の進行方向に、富良野スキー場のゲレンデと、その裾に建つ新富良野プリンスホテルの白い影が見えてきました。
富良野スキー場は、1977(昭和52)年にワールドカップが開催され、その後幾度も国際大会が開催されています。
私も数え切れぬ程このスキー場に足を運びました。
1980年に、知人の紹介で新プリンスホテル直下の山林を購入し、つい最近まで所有していたのですが、定年後に山小屋を建てようとすると、周囲が市街地調整区域に変わっていて、道路を整備しないと建築許可が下りなかったのです。
しかし道路用の資金が足りず、手は尽くしましたが、最終的に手放すことにしました。
若い頃に見た夢なんて、所詮そんなものですよね。
山仲間や大学サークルの後輩達を呼んで暖炉を囲み、酒を酌み交わしたかったのですが、残念です。
そして列車は富良野駅に到着しました。
駅のホームから富良野スキー場の北の峰ゲレンデが見えました。
あの斜面の起伏や雪の感覚が足に甦りますが、再びこのスキー場でスキーを履くことはないかもしれません。
富良野で、滝川発の根室本線の列車に乗り換えました。
富良野線では十勝連峰が見たくて、車両の左側に座りましたが、今度は夕張山地の芦別岳が見たくて、右側に座りました。
しかしです、空は晴れているのに、標高200m付近から2000m辺りまでが雲に隠れています。
富良野スキー場のゲレンデ斜面も雲に隠れていました。
そして案の定、列車が進む先に見える筈の芦別岳を厚い雲が覆っていました。
富良野駅を出た列車は次の布部駅に停まりました。
私の記憶にある布部駅は板張りの茶色っぽいイメージですが、それより綺麗になっています。
そしてこの駅が、ドラマ「北の国から」の舞台となった麓郷への玄関口です。
列車は根室本線を進んで空知川を渡りました。
そして程なく山部駅に到着しました。
この駅を降りて、西へ4kmほど歩くと芦別岳の登山口に至ります。
金曜日の夕方に仕事を終え、最終列車を乗り継いで山部駅で降り、雪道を歩いて芦別岳の登山口で夜を明かし、夜明けを待って山に登ったこともありました。
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