困窮した若年層女性の問題がクローズアップされる一方でさらに
深刻といわれるのが死別や離別によって単身になった中高年女性
の貧困である。
現在生活保護を受けている世帯は約162万世帯、そのなかで
65歳以上の高齢世帯が約半分を占めている、特に問題なのは単
身女性の困窮と言われている。
経済的に追い詰められる背景としては収入が少ない、資産がない、
家族や友人などの援助が期待できない、生活保護に抵抗がある、
そして配偶者との死別、離別、特に夫が自営業者の場合、国民年
金のみ加入のため遺族年金が出ない、また本人も年金未加入のた
め老後の年金収入をあてにできないケースがあることが困窮の原
因といえる。
やはり核家族が進み非正規雇用がこれだけ増えた現代社会に即し
た年金をはじめとしる社会制度を作っていかない限り中高年の貧
困、特に単身女性の困窮問題は解消されないと思う。