57歳から始めるレンタルカートの世界

唄う物書きアマミヤユキト57歳で人生初のレンタルカートデビュー。

想い出のクルマ、HONDA 『ラファーガ』

2020年05月12日 | 思い出のクルマ
さて、今となっては、傑作車とさえ言える『NISSAN プリメーラ』初代を乗りつつも、どうしても『HONDA』への憧れは続いていました。
そんなぼくがようやく手に入れたホンダ車が 『ラファーガ』
という4ドアセダンでした。


聴きなれない名前でしょ?
そんな車あったの?! と言われそうですが……。
なんと、2リッター直列5気筒SOHC 20バルブ PGM-FI エンジンを縦置き。
(出力は160Ps。最大トルク19,0Kg .m)


FFミッドシップレイアウトの4ドア・スポーツセダン!!

という大そうな謳い文句で登場したクルマでした。
足回りは、前後とも、ダブルウィッシュボーンサスペンション。
サスペンション構造はF1と一緒なのです。
そして四輪ディクスブレーキが標準装備。
当時、ようやく装備され始めたABS、およびエアバッグもオプションで選べました。
このクルマの魅力については「名車文化研究所」というサイトが好意的な記事で紹介してくれています。
***
エンジンはSOHCなのですが、4気筒エンジンより『一発多い』5気筒エンジン。
その吹け上がりは、圧倒的でした。
信号が青になり、アクセルを底までベタ踏みすると、

『カァァァ~ン』

という乾いたエンジン音。
これぞ、まさにぼくが憧れた、あの

『ホンダサウンド』

そのものでした。
エンジン回転のレッドゾーンは7,200回転以上
タコメーターは、8,000回転まで刻まれていました。

いやぁ~、このエンジンは回る!
喉から手がでるほど欲しかった『HONDAエンジン』を手に入れたぞぉぉ~!
という喜びでいっぱいでした。
(エンジン吹け上がりの動画がありました。今となっては貴重ですね)

***

確か1994年の秋頃だったと思います。
すでにプリメーラを3年ほど乗り続け、
『ボチボチ、次の車が欲しいなぁ~』
などと考えていた頃。ホンダのディーラーから新車発売のハガキが届きました。
そこに載っていたのが、ホンダベルノ店で発売される『ラファーガ』というクルマ。
(ホンダクリオ店では、アスコットという名前でした。)
興味本位で、顔馴染みになっていたホンダベルノ店へ出かけました。

会社の同僚Y君が『プレリュード新型』を買ったのが、このベルノ店でした。
定期点検の時など、ぼくも一緒に遊びに行って、よく無料でコーヒーなど、ご馳走になっていました。
(このお店のスタッフとは、とても仲良くなり、後に、なんとNSXの試乗車に乗せてくれたこともあります。)
さて、店に展示してあった、ラファーガのシートに座ってみました。

『えっつ!! これ、本当にホンダ車なの?!』


ぼくは腰痛持ちです。
そのぼくが全く違和感なく、リラックスできる、素晴らしいシートでした。
Y君のプレリュードの助手席で、腰が痛くて悶絶していたのが嘘のようです。
***
ぼくがまず気に入ったのは、ラファーガのシートであり、そのインテリアでした。
何より
『小物入れがちゃんとある!!』
(今では当たり前でしょうが、当時のHONDA車にとっては珍しかったのです。)
インパネの中央、エアコン吹き出し口の上部には、大きな扉のついた収納スペース。
これはのちに、高速道で領収書をもらう時、パッとしまえる、実に便利なポケットでした。

また、右下には、コインなどが取り出しやすい開閉式のポケットもついていました。
確か、ドリンクホルダーも装備していたと思います。
ドアの内張にはビロードのようなファブリック。

(ドアノブの横は、高音用スピーカーです)
なんとも優しい、さわり心地です。アクセントの2本のステッチ。
仕立ての良さを感じさせる演出。
今までのホンダ車には感じられない、使い勝手の良さと上質なインテリア空間でした。
***
室内空間の『演出』ということでは、やはり
トヨタや日産の車はすごいなぁ~と思います。
トヨタのクラウンに、一度でも乗った方ならわかるでしょう。
高級ホテルのラウンジが、そのまま移動空間になっている、
隅々まで行き届いた、心地よさと『おもてなし。』高級感の演出。
まさに、円熟した大人の室内空間。
あの、やんちゃなホンダが、そんな大人の雰囲気づくりに”無謀にも”挑戦し始めたのが、1990年代でありました。
***
ラファーガの泣き所は、実はその謳い文句とは全く逆の
『非スポーツ性』
でした。
いわゆる
『直線番長』的なのです。
エンジンは大変立派な出来で、素晴らしい吹け上がりと加速が味わえます。
ところが、
「ほんまに、これがミッドシップかいなぁ~?」
と疑わざるを得ないハンドリング。
せっかくのダブルウィッシュボーンサスペンションを生かし切れていない。
そのセッティング、味付けがまずいのです。
高級感を出そうとして、乗り心地優先にした結果
はっきりいってサスが『ふにゃふにゃ』なのです。
そのためブレーキを踏むと5気筒エンジンを縦置きした、重いエンジンルームは、
前につんのめるような感じで、『ノーズダイブ』を起こすのです。
この足回りのセッティングはスポーツセダンとしては致命的でして、
ワインディングでは『全く楽しくない』クルマに仕上がってしまいました。

まして、ぼくはこの前に『欧州車を超えた!』とまで言われた、ポテンシャルの持ち主である、
『プリメーラ』というコーナリングマシーンに乗っていたのですから、その差は歴然でした。
***
では、なぜ、試乗もしながら『ラファーガ』という高い買い物をしたのか?
それは、何より

『HONDAエンジン』の魅力、魔力であり、
また、

『豪華装備を満喫したい!!』

ということでした。
実は最初買った『プリメーラ』は、マイナーチェンジ直前のモデルで、いわば、在庫一掃セールス中でした。
アクセサリーや、オプションは一切なし、という条件で、新車ながら格安で購入できたのでした。

オプション一切なしのプリメーラは、気軽に街中をスイスイ走る、カジュアルなクルマでした。
例えるならば、トッピングなしの『かけうどん』みたいなクルマなのです。
(実もフタもない、何ちゅう、たとえや!!)
基本性能だけを楽しむ、(走りは1級品ですが)そんなクルマでした。

そこで、次回新車を買うのなら
オプション満載の車がいい!!
そして
『スーツが似合う車がいい!!』
とぼくは思ってしまったのです。
ちょっと気取って、背伸びして、おしゃれを楽しむ。そんな雰囲気の車が理想でした。
そこに現れたのが、ホンダがちょっと背伸びして作った車
『ラファーガ』でした。
HONDA TVCM 1993 RAFAGA


このクルマの購入にあたり、ぼくがチョイスしたオプションは

①アンチロックブレーキシステム(ABS)
②フォグランプ
③アルミホイール
④リアスポイラー


⑤本革巻きステアリング
⑥6連装CDプレイヤー
⑦リアワイパー
⑧クルーズコントロール(これはオプションだったか、標準だったか、記憶が曖昧です)
そしてトドメの一発!!
『天井スライドガラスサンルーフ』(メーカーオプションでした。今思えば、持ち慣れないお金を持った、小市民そのものですね)

(天井には、ガラスサンルーフの室内カバーが見えますね。)
***
さらに、車体色は「メタリック・ダークブルー」
この色は、ディーラーの店長自ら、
「これ、めっちゃ、かっこよく見えるよ!!」
と超オススメの色でした。


ラファーガは、室内空間を稼ぐために車高が異様に高いのです。
そのため明るいシルバー系の色では、随分間延びして見えるのが難点でした。
ところがダークな車体色であれば、白っぽい膨張色の反対、『収縮色』なので、車のシルエットが引き締まるのです。

(これは皆さん、是非覚えておいた方がいいですよ。車体色を選ぶときは、『膨張効果』に注意です。小さな色サンプルでは暗く見えても、車全体にその色が塗られると、2割増しぐらい明るく見えるのです)

***
まあ、色々と、不満はあったものの、ぼくはその後、10年ほど、このラファーガを乗り続けることになりました。
特に、つけてよかったなぁ~、というのはやはり
『スライドガラスサンルーフ』でしょうか。
この天井は3つのモードが選べます。

①サンルーフの内扉を閉めた状態。
②内扉を開けて、ガラスルーフだけの状態。
③完全オープン(ガラスルーフは天井内に収納されます)
ぼくは特に、ガラスルーフの状態にしてドライブを楽しむのが好きでした。
天井を開けないので音も煩くないし、ガラスルーフは、スモークなので、太陽も眩しくありませんでした。

座り心地のいいシートと、ビロード生地に包まれた、ちょっとおしゃれな室内空間。
高速道に乗って、クルーズコントロールをスイッチON。
アクセルから足を離しても、もう大丈夫。車は一定速度でゆるやかなコーナーをトレースしてゆきます。
6連装CDチェンジャーで、ドリカムを聴きながらのドライブ。
ちょっと見上げれば、ガラスルーフから差し込む柔らかな光、そして緑の木々。

何より、レギュラーガソリン仕様で高速道をリッター10kmで走ってくれる、お財布にも優しいクルマ。

『これ以上の贅沢なんて、もういいよなぁ~』

クルマという道具との付き合い方。
贅沢を手に入れた後、人は何を目指すのか?

『足るを知る』ということ。

ふと、そんなことをぼくは考え始めていました。

***本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへにほんブログ村

想い出の車たち、HONDA 四代目 プレリュード

2020年05月04日 | 思い出のクルマ
クルマ小説のご紹介をしていたら、ぼく自身の想い出のクルマについても書きたくなってきました。
ぼくが最初に買ったのは、NISSANの初代『プリメーラ1,8』だったことは、すでに『思い出のクルマ』というカテゴリーでお話ししましたね。
三十一歳にして、ようやく手に入れたマイカーでした。
内、外装共に、実にシンプルで、素っ気ないほどです。
だけど、いざ走らせると、フロントマルチリンクサスペンションの足回りと、最高のシートセッティング。
そのハンドリングの秀逸さは『ヨーロッパ車を超えた!!』
とまで評判を呼びました。
走り込むほどに、楽しい! 味わいを増すクルマでした。
今、思い出しても、実によくできた、傑作車だった、と思います。
それでも、2年ほど乗り続けると、やはり物足りなさを感じてきたのです。
それは……。

『HONDA』というブランドへの憧れ。

最初、プリメーラを買う前に、ホンダのディーラーを見て回ったのですが、その時、欲しい車種が見つかりませんでした。
一旦、日産の車を購入しましたが、HONDAへの憧れはずっと心の中で、タネ火のように、静かに燃え続けていました。
***
そんな折、事件が起きました。
会社の同僚Y君が、ホンダの『プレリュード』最新型(4代目1991年発売)を買うというのです!!


このときのTV CM。
覚えている方も多いでしょう。
そうです、あの『アイルトン・セナ』様が、ご出演なさっていたのですよ!
1991 AYRTON SENNA HONDA PRELUDE ad 1


「さあ、走ろうか!」

「Just move it !」

テレビの向こうの『セナ様』から、こう呼びかけられると、もう僕たち『セナ信者』は、逆らえません。
会社の同僚Y君も、熱狂的ホンダファン、セナファンです。
彼が「プレリュード、買っちゃうよ~!!」というので、ぼくもディラーにくっついて行ったのです。
***
当時のホンダディーラーは、アコードなどの大人向け、ファミリーカーを扱う「クリオ店」
そして、若さとモータースポーツ心を押し出した「ベルノ店」に分かれておりました。
もちろん行ったのは「ベルノ店」
実はY君。この時、すでに中古の2代目プレリュードに乗っていました。

ぼくがまだ車を持っていなかった時、毎日の通勤のため、この中古のプレリュードに乗っけてもらっていました。
朝、エンジンをかけて、ATレバーをDレンジに入れると、

『ガガガ、ゴゴゴ、ギィ~』

という、とんでもない音を立てていました。
Y君とぼくは、会社が借り上げてくれたマンションで独身生活を謳歌していました。
(神戸の本社採用で、すぐに名古屋工場の営業課配属となったのです。転勤扱いで、住居費は0円でした!!)
Y君の部屋は、まさに独身を絵に書いたような、『ゴミ屋敷』でした。
仕事はよくできる人でしたが、プライベートな暮らしは、まったくの無頓着。
そんな無頓着な彼も、愛車のプレリュードが、毎朝、ルーティーンのように粛々と行う

『ガガガ、ゴゴゴ、ギィ~』

という”儀式”には、かなり閉口していたようです。
彼が新車購入を決意した、大きな要因でもありました。
***
さて、新車購入のためホンダベルノ店につきました。
すでに店内の駐車スペースには、本日納車される、Y君のプレリュードが置かれていました。
綺麗でした。
うっとりするほど美しい。
フロントからリアへの流れるようなボディライン。

カラーは情熱のミラノレッド。
セナさんが、CMしていた、まさにあの色のクルマでした。
お店で、購入の手続き、諸々を済ませて、Y君はキーを受け取りました。

プレリュードというクルマは初代から

『デートカー』

口の悪い奴らからは

『ひっかけクルマ』
とさえ呼ばれていました。
女の子を誘う、デートには最高のアイテムとされていたのです。

まあ、僕らは女性に縁がなかったので、しょうがありません。
ピッカピカの新車プレリュードに、無精髭はやした、オッサン二人が乗り込みました。

『いざ、慣らし運転じゃぁ~!!』 

とばかりに、さっそくシェイクダウンを兼ねてドライブに出かけました。
***
4代目プレリュードの室内空間は、大へん広く感じました。
特に

『横に広いなぁ~』

と感じるのです。

また、助手席から目に入ってくる、ドアミラー。それを縁取るビビッドな赤が大へん印象的でした。
インパネ周りは近未来的。
弧を使った滑らかな曲線で構成されています。
細かな梨地の黒いパネルには運転中、スピードメーターや、タコメーターが美しく表示されます。
水温、燃料計のほか、中央部には、搭載しているコンピュータからの数々のデータが、表示されていたように記憶しています。
エンジンは、HONDAお得意のVTEC、燃料噴射はPGM-FIなのです。
基本的な仕組みは、あのセナさんが世界チャンピオンを獲った、マクラーレン・ホンダのエンジンと同じなのです。
何より、エンジンブロックには、誇らしげに

『DOHC VTEC」
『HONDA』

のロゴが刻み込まれているのですよ。
そんな新車を手に入れて、今、高速道路を楽しそうに走らせているY君。
日頃は無愛想な彼なんですが、その口元の緩みは、嬉しさを隠しきれない様子です。

『チクショ~!!羨ましいなぁ~』

とぼくが悔しがった、と思うでしょ? みなさん。
とんでもない。
その時、助手席に座っていたぼくは……。

『グググ、ガガガ、ギェぇぇ~、腰が痛イィ~!!』

なんと、Y君の2代目プレリュードのような異音を発しながら、体をくねらせ、よじらせ、もがき苦しんでいたのですよ。
原因は、プレリュードのスポーツタイプのシート形状が、ぼくの体型にまったく合っていなかったのです。


当時からぼくは腰痛持ちでした。
すでに所有していた日産のプリメーラ。
この車を購入した最大の理由、決定打となったのは、

『シートが最高に気持ちいい』

ということでした。
人間が車と接触している部分とは、
まずは座席、シートなのです。
次にブレーキ、アクセル、クラッチのペダル類とステアリングホイール。
最後にシフトノブでしょうか。
ドライバーとクルマは、これら体との接触部分から、お互いのことを理解し合うのだと思います。
これはレンタルカートに乗っている今、より一層強く感じられます。
まだ暖まっていないスリックタイヤで、サーキットへコースイン。

『おっ、タイヤ、結構グリップするじゃん』
『エンジン、まだ冷えてるね』
「う~ん、ブレーキペダルが奥で繋がる」
などなど。

レンタルカートに乗る時、ぼくは、絶えず、こんな風にカートと対話しています。
そのクルマとの対話を取り持ってくれる、とびきり重要な構成要素。
それが『座席、シート』なのです。
何しろ、100%クルマを信頼して、自分の体を無防備で預けているわけですから。
その点、

『ホンダのシートは、ぼくに合わない』

それは、ホンダの車に乗るな! と言われているようなものです。
ホンダファンのぼくにとっては、絶望的な死刑宣告に近いものでした。

憧れのホンダプレリュード、記念すべき新車インプレッションは、助手席で ”のたうちまわる” という無残な結果となったのでした。
こうして、ぼくがホンダ車を手に入れるまでは、あと数年を待つことになりました。

***本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2020
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへにほんブログ村

プリメーラというクルマ

2018年06月14日 | 思い出のクルマ
Streettuner at Club Primera Meetup 2016


前回、懐かしい!!と涙しておりました『プリメーラ』
というくるま。
実は僕の人生初のマイカーがプリメーラでした。
確か、1991年だったと思います。31歳にしてようやくゲットしたマイカーでした。

プリメーラには排気量2リッターと1,8リッタータイプがありまして、僕は予算の都合上、1,8Lのほうを選びました。
外観を見てみましょう。
はっきりいって
『もっさりしてる』
『コッペパンみたい』

その外観と真逆に、いざ走らせると実にキビキビと走りました。
何より楽しかったのがワィンディングロード。
狙ったラインをピタリと外さずにトレースしてゆく心地よさ。

プリメーラはFF(フロントエンジン、フロントドライブ)です。

フロントサスペンションに贅沢な『マルチリンクサスペンション』
(これはスカイラインなどと同じ足回りだったと記憶しています)

もともとこの車はイギリス、ヨーロッパ向けに開発されたようです。
それが海外でいろんな賞を獲得し、日本でも販売しよう、という動きになったようです。
そのため、ぼくはプリメーラのテレビCMをみたことがありません(CMはつくられたようですが……)
ほぼ、口コミでその走りが評判を呼び、着実にファンを増やしていきました。
***
この車にたどり着くまで、紆余曲折がありました。
僕は筋金入りのHONDAファン。
なので、車が買えるだけの貯金が貯まったとき、真っ先に向かったのは、ホンダのディーラーでした。(当時はスポーツ志向のベルノ店、ファミリー層向けのクリオ店がありました。)
そこで試乗したのが二代目インテグラでした。
結果は『じゃじゃ馬』だなぁ~、これは一昔前のレーシングカーだよなぁ~。
そこで今度はクリオ店で、新発売の五代目シビック「フェリオ」4ドアを試乗。

当時から悪評の高かったシートの作り込み。これにはびっくりでした。
まるで小学校の教室の椅子じゃないか?!
がっくり肩をうなだれて、なんとなく目に止まったのが日産ディーラー。
そこに展示してあったのがプリメーラでした。

***

まったく、そっけないほど飾り気のないシートに座ると、

『おお~っ!! これこれ!!』

太ももから、お尻、背中を、しっかりと支えてくれる、やや硬めのセッティング。
ちゃんと芯のある硬さを持ったシート。
しかも、調整は当時珍しかった「ダイヤル式」

腰を支えるランバーサポートも標準装備でした。
シートの心地よい包まれ感は「絶品」でした。

リアのトランクはガッチリしてます。開けるのにちょっと力がいるほどです。
トランクを開けると、もうワンアクションあります。
リンク機能がありまして、さらに奥にガクンと倒れこむのです。
開口部をより広く使えるための工夫です。
ゴルフバック4個が見事に入りました。
僕は当時名古屋勤務でしたので、実家の神戸に帰るとき、東名阪、西名阪のワインディングを実に楽しく走りました。

ただ、これだけ素晴らしいプリメーラにも一つだけ欠点が。
燃費です。
1990年代、バブル景気の余波もあり、まだ、燃費の良さを売りにする車はそれほどありませんでした。
しかし、たかが1,8Lのエンジンにも関わらず、一般道ではリッターあたり6㎞程度。
高速道でようやく10km/リッターが出るという状態でした。
のちに僕はどうしてもHONDAエンジンが欲しくなり、プリメーラを手放すことになります。

今にして思えば、25年以上経ったいまでも、その『走りの質感』を思い出すんですね。
つくづく、いいクルマだったなぁ~、と思います。

***本文の著作権は天見谷行人に帰属します ©️Yukito amamiya 2018
PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村にほんブログ村 車ブログ 車 モータースポーツへ
にほんブログ村