川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

良い属人性と悪い属人性

2024年09月02日 | 言葉
属人性には、良い属人性と悪い属人性がある。

■ 良い属人性。

日ごろから一生懸命やってると、言うことに説得力がある。
一方、日頃手を抜いている人が、何か言いこと言っても、説得力がない。

■ 悪い属人性。

地位の高い人が言ったことが、内容はともあれ、「正しい」とされちゃう。
一方、地位の低い人が、いい内容を言っても、正しいと扱われない。

____________

我々は、上記の人間心理を前提に、「良い属人性」を身に着けよう(活用しよう)と日頃から精進し、かつ、「悪い属人性」に毒されまいと思い、身分の高低によって発言の軽重を問わない(つまり、扱いを変えない)ようにしないといけない。

「属人性」そのものに良い悪いもない。人間心理だから。それをどう使うかが問題。

一方、「属人主義」って言葉は、「悪い属人性」の文脈で使われる。地位の高い人の発言が問答無用に信頼されちゃうって意味で。

____________

言葉の問題ですが、この、「属人性」と「属人主義」の関係って、なんだか、「民主政」と「民主主義」の関係に似ている。

私は「民主政」と「民主主義」を丁寧に使い分けており、democracy の訳語としては「民主主義」は間違いで、「民主政」が正しいと思っている。

「民主政」にいいも悪いもないが(運用する国民次第)、「民主主義」って言葉を使っちゃうと、なんか、「錦の御旗」みたいな、イデオロギー臭のする、「反論を許さねえぞオルァ」的な、傲慢な響きに聞こえちゃう場合が多い。

終戦直後、Democracyが「民主主義」と誤訳されてしまったのは、戦後日本の指導者層(及びマスメディア)が、「民主政/民主主義/デモクラシーに対しては反論を許さねえぞ、反論するやつは保守反動で吊し上げだ」的なメンタリティを持っていたからだ、と推察しています。

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美・義・善 の3文字の共通点

2024年09月02日 | 言葉
ランニングしながら、ひらめいたこと。しばしばランニング中にひらめくことがある。

美・義・善 の3文字は、部首?かどうかわかりませんが、「羊」が共通する。

その字義(語源)を調べると、3文字いずれも、

神に供える生贄の羊

の象形文字から来ている。

ふむ。

とても、シリアスで、神聖な、意味合い。

この文脈で参考になるのは、

  • 「善を行うに勇なれ」と小泉信三が言った。
  • 聖書では「義人」(righteous person)って表現が頻出する。
  • 「美」しいってことは、義を顕して、「善」なる行為を行うこと。
  • 正しさは、色褪せて、歪みうる。
  • 美しさは、色褪せず、歪まない。

以上、なんとなくではありますが、つながりがありませんか。

____________

言葉遊び的な強引な論法ですが、

単に「いい」行為をするだけでは足りず、
勇気のある「善い」行為をすべき。

そんな言い方が、この漢字の成り立ちから、できるかもしれない。
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友に求めて足らざれば天下に求む。 天下に求めて足らざれば古人に求めよ

2024年09月01日 | 言葉

友に求めて足らざれば天下に求む。

天下に求めて足らざれば古人に求めよ。


備中(今の岡山)の山田方谷のところに修行に来た長岡藩・河井継之助が、メモ帳の『塵壺』の最後にメモったもの。方谷の言とされる。

憚りながら、天下の逸材との切磋琢磨を求めて大学に入ったけど、アメフトとか野球部を通じても「心友」「尊敬する先輩」に出会えず、ならば(可愛い高校生の後輩に野球を教えながら)本を読んで歴史上の人物と対話するか、と思って東大野球部を休部し、母校桐蔭学園軟式野球部の監督に就任した時の私の心意気と似ている。



まずは周りに尊敬する人物を求め、
周りにいなければレベルの高いところ(天下)に行って求め、
そこにもいなければ、古今東西の偉人の中に求めよ。

まずは空間的に、ベストな環境に身を置け。
そこでも心震わせる人物に出会えなければ、時間的に遡って、人物を探せ。

そういうことだろう。
だから読書は大事。

YouTube ではこういう「時間的」な旅をすることはできない。
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有神無我 敬天愛人 則天去私

2024年08月31日 | 言葉
有神無我と、敬天愛人と、則天去私はほとんど同じと気づいた。

有神無我 
 新井奥邃(オウスイ)が言った。キリスト教の人。

敬天愛人 
 西郷隆盛が有名ですが、日本では中村正直(クリスチャン)、その前の清の康熙帝が最初。キリスト教布教のため。 
 西郷隆盛もクリスチャンだった説は有力です。

則天去私
 夏目漱石。彼だけクリスチャンではない。

神仏を尊び、我欲を抑えないといけませんね。

探せば禅語とかで似た言葉はまだありそう。

似ているシャープないい言葉あったら教えてください!
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常の勝敗は現在なり

2024年08月29日 | 言葉
山鹿素行は、吉田松陰が尊敬した人。

常の勝敗は、現在なり。





勝敗は、常日頃の生活態度で決まる。

良い言葉ですね。

いざと言う時が今で、今がイザと言うとき。

常在戦場の気概です。

そんな素行は、勇気を重視していた。

だから松陰みたいな「弟子」が育った。

山鹿素行の本も読まねばならない、、

ーーーーーー

今年買った本、ちょっと調べたら、500冊くらいあった、、(Amazon400冊、メルカリ100冊くらい)

本の置き場に困っている、と言うのが目下の私のストレス、、、
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克己の工夫

2024年08月28日 | 言葉
克己の工夫は、一呼吸の間にあり。

『言志四録』 佐藤一斎

ーーーーーー

言志四録の中でも、好きな言葉。

息を吸って、吐く。その一刹那の間に、克己の工夫がある。

ま、ある程度、誇張した表現かもですが。

克己の工夫ってのは、イザと言うときにするものではない。

いつもしている。常にしている。

イザという時が、今である。

そんな「常住坐臥」の精神。常在戦場の精神。

私も、今日も、「1秒たりとも無駄にしない」感じで仕事しました。

克己の工夫は、一呼吸の間にあり。

以下のリンクの『限られた人生を「生き切る」哲学』 


から。

この本は、久しぶりに出た(私が出会った)陽明学の本。引用が多く、古典好きのマニアック向けですね。




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「カルト」と「キチガイ」は許されない差別表現

2024年08月25日 | 言葉
定義できない差別語・侮蔑語の使用は辞めたらいい。アメリカのメディアでもこういうのはPejorativeって言って、使うのはやめようってことになっている。

精神病者やそれに類する人を「キチガイ」「気違い」呼ばわりすることは、昭和の御代はともかく、令和の今は品のある人は行わない。

同様に、定義できない/していない「カルト」という用語を、怪しい新宗教に使うことは辞めたらいいだろう。

日本でも、令和6年1月25日に、東京地裁で、「カルト」表現に対して名誉毀損だという判決が出たことだし。

「キチガイ」がだめで、「カルト」がOKとされていることの理由がよくわからない。

どなたか分かる方は教えて下さいませ!


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エマソンの言葉 500

2024年08月20日 | 言葉
エマソンの言葉500ってサイトがある。こちら

最初の50だけ取り急ぎ見ました。

私が好きなのは:

2. “To be yourself in a world that is constantly trying to make you something else is the greatest accomplishment.”
 常に自分を他の何かに変えようとする世の中で、自分らしさを維持することは最大の業績だ。

5. “Always do what you are afraid to do.”
 常に、恐れることをしなさい。

48. “To be great is to be misunderstood.”
 偉大な者は、誤解される。

49. “It is easy in the world to live after the world’s opinion;
  it is easy in solitude to live after our own; 
 but the great man is he who in the midst of the crowd keeps with perfect sweetness the independence of solitude.”
 これは、バフェットの父親がバフェットに幼少期に叩き込んだ一節。

「世間に流されて生きるのは、簡単;
 孤独の中で自分の意見に従って生きるのも、簡単;
 しかし、偉大な人間とは、群衆の中にありつつも、自分独りの世界を典雅に保ち続ける人である。」



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最も偉大な天才は

2024年08月20日 | 言葉
最も偉大な天才は、最も他者のお陰を被っている者である

ラルフ・エマソン

1年くらい前に出逢ったこの言葉、まっことに味わい深い。本当にいい言葉。

英語原文は :

The greatest genius is the most indebted man/person. 

 こちら(英語での解説)

野暮を承知で、この意を伝えるための正確な英語に書き換えると:

The greatest genius is the one who feels the most indebted man.
The greatest genius is the one who finds himself the most indebted man.

となる。

要は、立派な人間は周りに感謝する。
最も偉大な天才は、最も他者に感謝している、ってこと。

____________

鈴木みらいという、一流大学に行った/行かせてもらって、26歳まで信者だった偽名の家庭連合2世さん(今は反家庭連合グループ)がいらっしゃるんですが、親への感謝とか、たぶん口にしていない。

偽名を使って活動していると、その偽名・コードネームは、「その活動のための」になっちゃう。その活動と一致しない、その活動の方向性と合致しない活動や言動は、表現しにくくなる。

(特に鈴木みらいのようにアラフォーになって)親に感謝しない人間はこの世にいないと思うのですが、「親に虐げられた!」という立場を取る偽名人は、親への感謝の気持を吐露することができない。

偽名で「作っている」「演じている」人格にそぐわないから。

って考えると、偽名の活動家の発言は、偏る。エキセントリックになる。

そういう傾向がありそうだ。「偽名活動家」の信頼性については、広く吟味されたらいい。
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呑舟の魚、支流を泳がず

2024年08月20日 | 言葉
ジョン・ラスキンの言葉とされる

人間のもろもろの行為はすべて、結果となって現れる時期が遠く隔たっていればいるほど、それだけ立派な尊敬される行為なのである

は、残念ながら、200くらいの彼の名言の英語版を探しましたが、見当たりませんでした。

____________

でも、ラスキンの英語の名言を探す中で、いい言葉に出逢った。

The higher a man stands, the more the word vulgar becomes unintelligible to him.

John Ruskin

高みに上れば上るほどほど、下品という言葉は理解できなくなる。

偉くなればなるほど、下品な概念と付き合わなくなる、ってことでしょう。

 こちら(英語の解説)

呑舟(どんしゅう)の魚、支流を泳がず

ってことだろう。

私が好きな

白鶴高く翔びて群れを追わず

ってことでしょう。

私が匿名人を相手にしないのも、こういう心意気です。
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ジョン・ラスキンの名言

2024年08月20日 | 言葉
「名言オタク」と言えるくらい、古今東西の名言には接してきたつもり。

名言を集めて一冊の本を書こうかと思っているくらい。

その私でも知らなかった名言に出会った!

偉大な行為とは、結果がなかなか出ない行為のこと。
即効性のある、すぐ結果の出る行為ってのは、偉大ではない

ってことを、ラスキンが言っていた!

頼山陽が言う「千載青史に列する」、勝海舟が言う「知己を千載に待つ」ってことですね!

追って原文を調べます。




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「三密」ってのは密教由来

2024年08月19日 | 言葉
コロナのときに使われた「三密」、実は、密教にオリジナルがあった。

~~~以下引用~~~

弘法大師が説いたのが「三密」なのです。 

「三密」には身密、口密、意密があります。 

身密は手に印を結ぶこと、
口密は真言を唱えること、
意密は心に大日如来を思い浮かべることです。 

この三つを整えることで大日如来と一体になり、生きたまま仏になる即身成仏することができるのです。

~~~引用終わり~~~

コロナの三密とつながりがあるわけではなく、単に同じ言葉というだけですが。


 
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最も偉大なる天才とは

2024年08月17日 | 言葉
最近、改めて、以下の言葉が、私に重くのしかかっている。

最も偉大なる天才とは、最も他者のお陰を被っている人である
The greatest genius is the most indebted man

ラルフ・エマソン

こちら(過去記事)

要するに、ニュートンらが言う こちら 「巨人の肩に乗る」ってこと。

多くの偉人の肩に乗った人が、最も偉大だってこと。多くの偉人の本を読んだ人が、最も偉大。多くの尊敬する人、多くのロールモデルを持つ人、多くの先人の叡智を身に着けた人が、最も偉大、ってこと。

____________

なんでこの言葉を考えているかっていうと、仕事ばかりで、いい本を読めていないというストレス・コンプレックスがあるからかなぁ。

偉大な先人の肩から遠ざかっているからかなぁ。

いい本を読み、いい偉人に出会い、いい巨人の肩に乗る。

それが、向上心ある者の生き方だろう。
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書くとは、未来の自分に出会うこと

2024年08月16日 | 言葉
書くとは、先人の叡智に助けられながら、未来の自分に出逢うこと

若松英輔

ーーーーーー

若松さんのような、言葉を選んで「紡ぐ」人ならではの、述懐。

言葉ってのは、概念、考えってのは、書いているうちに、浮かんでくる。
文章ってのは、書いているうちに、どんどん、意図せぬ方向に進む。

それを、最近(ここ15年くらい)、「紡ぐ」って表現する。

私が知る限り、最初の「紡ぐ」書き手は、内田樹。20年前のデビュー時から、彼は「紡いで」いた。
他に、勢古浩爾とか。林望もそうだったか。

若松英輔さんなんか、「紡ぐ」書き手の代表格。
先人の言葉を、脳内で、自然と、組み立てていく、みたいなイメージ。

借り物の言葉ではなく。
イデオロギー的に引っ張るのではなく。
自分に真摯に、正直に。

閃くままに、論理を組み立てていく。
それが「紡ぐ」ってことだし、「紡ぐ」ことによって、新たなひらめきを得ることができ、それが、「未来の自分」に逢うこと。





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「士魂商才」は渋沢栄一の言葉

2024年08月14日 | 言葉
「士魂商才」は、渋沢栄一の言葉のようですね。

ウィキではそう扱われている。こちら

出典は不明ですが、、、
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