武道とは。
ヨガで呼吸を教わった。
踵から地面・大地に向けて深く息を吐く。
根を下ろすように。
そうすると、下腹部に力が入り、反り腰にならなくなる。
そうすると、下半身と上半身が無駄なく連動する。
そうすると、どうなるか。
自分の身体が、「天地間の、氣の通り道」になる。
そういう感触になる。
空手も、合気道も。武道は、おそらく、「自分の身体を天地の氣の通り道にする」ことが目的なのではないか。
筋肉隆々になるのではなく。自分の力で相手を倒すのではなく。
天地の力、相手の力、自然の力を利用して、相手をいなすイメージ。
武道の目的は、「自分の身体を、天地の氣の通り道にする」。
今朝、ジムで呼吸法を鍛錬しながら、そう閃いた。こう言語化できた。
おそらく間違ってはいまい。
合気道を修める武道家の内田樹が言う。
道場は楽屋である。道場を一歩外に出たところが本場である。そこが勝負の場である。
しかり。
武道というのは、肉体的に強くなるだけが目的ではないはずだ。
精神的にも強くなる。
忍耐。協調。勇気。礼節。清廉。
そんな美徳を学ぶ場所が、道場。
すべては、人生という本番に備えるための、楽屋であり、準備場所。
いい心がけ。さすが内田樹さん。
私が四半世紀も信奉している新極真空手でも、道場訓の最後が、
生涯の修行を空手の道に通じ
極真の道を全うすること
となっている。私が1番好きな道場訓の一節。
4月くらいから、ホットヨガのLAVAに通っている。
ヤバかった。
今日のレッスンで学んだヨガの呼吸が、ヤバかった。
とても役立つ。
空手に、とても役立つ。
何がヤバかったか。
息を吐く時に、「踵から大地に流し込むように」吐く。
これだけ。
息はどこから吐くのか。
口から吐くのではない。
肺から吐くのでもない。
丹田から吐くのではない。
踵(カカト)から吐く。
これを意識すると、丹田(下腹部)が使えて、肛門が締まり、反り腰ではなくなる。
反り腰でなくなるとどうなるか。
下半身の力が無駄なく上半身に伝わる。
上半身の力に、下半身の力を無駄なく伝えることができる。
感覚的には、3倍違う。
反り腰だと、3分の1。弱い。
反り腰でなくなると、反り腰の3倍強い。
ーーーーーー
そして、息を「踵から」吐くようにすると、下腹部・丹田・肛門が引き締まり、反り腰ではなくなる。
この、「反り腰でなくなり、下半身の力が上半身に無駄なく伝わる」状態を、新極真空手の塚本徳臣(のりちか)先生(私の恩師、世界チャンプ2回)は、「天地」「天地が一つ」と表現されている。
塚本先生が2回目の世界チャンピオンになる直前から、この「天地」を言い出した。
私は塚本先生の指導から離れてしばらく経っているので、直接その薫陶を受けていないが、おそらく「天地一つ」と表現できる状態ってのは、「反り腰ではなく、大地の力を無駄なく拳に伝えることができる状態」のはずである。
私は空手指導をして20年。この15年くらい、「大地の力を拳に伝えるように」と指導してきた。
軸の使い方。息の吸い方。
しかし。
息の吐き方も、大事。
息を吐く際に、「踵から力を大地に戻す」ってイメージすると、下腹部と肛門に力が入り、反り腰でなくなる。
ーーーーーー
以上書いたことは、空手をやる人でも、100人に一人くらいしか分からないかもですが。。
もっと上手く言語化できるようになったら、また書き直します。
吸う息とともに、大地から大地の力を吸い上げ、
吐く息とともに、大地に身体の力を戻す。
こうやって「大地と力のキャッチボールをする」ような呼吸をすると、反り腰が解消され、軸が安定して強化される。
そんな状態を。塚本先生は「天地一つ」って表現されているはずである。
私が24年も学んでいる新極真空手には、道場訓がありまして、その5番目が
神仏を尊び、謙譲の美徳を忘れざること
なんですね。
え、神仏を尊ぶ? 空手とは関係ないじゃん、って思うかもしれない。
私も最初はやや違和感を感じたように記憶する。
しかし。
神仏を尊ばないと、ほんとうの意味で謙虚になれない。謙譲の美徳を身につけることはできない。
謙譲の美徳を身につけなければ、肉体的に強くなっても、意味がない。
肉体的に強くなると、えてして、傲慢になって、人をいじめたり、殴ったり、殺めたりすることがある。
それはいけない。
知恵なき力は暴力である。
武を悪用せぬために、武の道を修める者は、同時に、謙譲の美徳を身につけなければいけない。
そのためには、いろんな工夫があろう。
いろいろ謙譲の美徳を身につける工夫がある中で、極真会は、大山倍達総裁は、
神仏を尊ぶ
ということを掲げた。
神仏を尊ばぬ者は、真に謙虚になることはない。
人間世界だけしか知らぬ者は、傲慢になってしまう。
神仏、造物主、サムシング・グレート、かたじけなさに涙こぼれる(@西行法師)存在を感じるからこそ、ほんとうの意味で謙虚になれる。
そう考えているからでしょう。
ちなみにこの道場訓は、吉川英治が監修しました。
ーーーーーー
無神論者として神仏を尊ぶ姿勢を見せない鈴木エイト氏とか紀藤正樹氏の傲慢さを見るにつけ、我が極真会の素晴らしき道場訓を誇らしく思う。
神仏は信じなくてもいい。でも尊ぶ姿勢はほしい。
神仏を尊び、謙譲の美徳を忘れない人間でありたい。
押忍
広岡達朗が野球に取り入れていた、合気道。
植芝盛平から塩田剛三へ、というのが本流だろう。
塩田剛三の動画は残っている。
ロバート・ケネディの前で実演したんですね。
私もいつか合気道を習います。
Gozo Shioda Docu Aikido
吉川英治が監修した、我が極真空手の道場訓。
最後の、「生涯の修行を空手の道に通じ」ってところが好き。
生涯一空手バカ、でありたい。
ちなみに道場訓とは別に「極真の精神」ってのもあります。
「孝を原点とし、、」ってのが珍しいですよね。
親孝行でないと大成できない。
私が25年近くお世話になっている、空手道場。
渋谷の、桜丘の、インフォスタワーの近く。
司法試験受験の、伊藤塾の近く。
私が受験時代にこの伊藤塾でアルバイトしていたから、近所だということで、ここに通い始めたのでした。
高く聳えるのが、インフォスタワー&セルレアンタワー。
渋谷道場の案内はこちら
↑ このURL入ってスクロールすると私が出てきます。
ーーーーーー
受験時代からお世話になっているので、空手指導でお金をもらえることになっているのですが、お金はいただかずにボランティアで指導員を続けています。
【空手新メニュー】
空手の突きはボクシングのパンチと異なり、仙骨・下半身から打ちます。
大地の力を拳に伝える。「腕は背中・仙骨から生えている」と教えます。
そのトレーニングに、12キロダンベルを片手で持ち上げて背走するだけ。こんな新メニューを開発しました。
要するに体幹強化です。
※ 動画はTwitter やFacebookにはアップしました。
アジリティ(俊敏さ)は、鼠蹊部。
鼠蹊部は、股関節。骨盤周り。腸腰筋とか。
アジリティって、結局は、鼠蹊部の動き。
アジリティは鼠蹊部。
鼠蹊部はアジリティ。
〜〜〜
そんな鼠蹊部のアジリティを鍛えるトレーニングを開発しました。
facebookとTwitterで、動画をアップしています。
空手指導をして20年ですが、こうしてたまに新しいメニューを開発しています❗️
バカになれ。
バカになれないと上達しない。
達人はみんな最初はバカになっていた。
自分に執着しない。
とにかく言われたことをやる。
とことんやる。
バカになって、やる。
よく例に出るのが、映画『ベストキッド』の、wax on, wax off。
空手の師匠が言うがままに、ワックス掛けをしていたら、それが空手の防御に役立つ。
そうそう。
極真空手の基本稽古にある「円形逆突き」。
この円形逆突きの、肘から先の、円形の動き。
25年くらい空手をやって、先日、初めて、「あ、この円形の動き、空手の突きの受けにめちゃ役立っている」って気がついた。
まさにwax on, wax off.
バカになって基本稽古を真面目にやっていたのが、四半世紀後に、生きてきた。
Stay foolish。
バカであり続けましょう。
空手を始めて24年、黒帯取って=指導員になって19年。
こうして20年も25年も空手を修行してきて、改めて、初めて言語化できた。
反り腰はよくない。
空手ではおそらく昔から「腰を入れる」べきと指導される。要するに下半身を上半身と連動させる、ということだと思う。ググってもヒットしない。「腰を入れる」が何を意味するかは。
その不明瞭な「腰を入れる」という昭和的な言葉が独り歩きして、多くの人が「反り腰」になっちゃう。背骨がS字湾曲しすぎる。
その反り腰になると、かなり「弱い」=安定感がない=下半身と上半身が連動しない、ということに気がついた。
改めてまとめると:
■ 反り腰 ✗
背骨がS字湾曲しすぎ
骨盤が前傾
仙骨が傾いている
腹圧が入っていない
肋骨と骨盤の間が開きすぎ(身体の前方)
肛門が締まっていない
■ 反り腰でない ◎
背骨がS字湾曲していない
骨盤が前傾していない
仙骨が立っている
腹圧が入っている
肋骨と骨盤の間が開いていない(身体の前方)
肛門が締まっている
図解はこちら
____________
以上が「反り腰」と「反り腰でない」の違いなんですが、反り腰だと、後屈立ちをしても、安定感に劣る。
反り腰で後屈立ちをして、上半身を横からちょっと押されると、すぐぐらつく。
一方、反り腰でない(正しい)後屈立ちをして、横から他人にちょっと押されると、反り腰の場合と比べて、格段に、安定感がある。ぐらつかない。
要するに、
反り腰だと上半身と下半身が分断される(安定感なし)
反り腰でないと、上半身と下半身が連動する(安定感あり)
ってことに、改めて気づいて、言語化できました。
この「反り腰でない」背骨・姿勢にするには、四六時中、「反り腰ではない歩き方(=腹を凹ませた歩き方)」をすることで、鍛えることができる。
空手その他の武道を嗜んでいるみなさん!
反り腰は、腰も痛めますし(私も坐骨神経痛になりかけたことがあります)、本稿に書いたように、「弱い」ので、ぜひ早急に改めてください!
品川プリンスで。
入来建武さんは、私の師匠・師範の、与論島出身・入来武久さんの御三男。
入来武久師範は、新極真会代表の緑健児さんと同世代で、世界最強の城南川崎支部で互いに鎬を削った中。
私の司法試験受験時代に、白帯から頑張った私を励ましてくれたのが、入来師範。
世界チャンプ2度の塚本徳臣師範とともに、私の欠かせない空手の恩師。
その御三男が、世界大会で優勝したとのことなので、お祝いのお言葉を伝えなければと思い、品プリに。
建武さんは、私が指導員を務める渋谷道場の責任者でもいらっしゃるし。
建武さん、入来師範、奥様、塚本先輩、緑代表、久野先輩、その他多くの城南川崎支部の先輩方にご挨拶できました。
記念のタオル。
建武さん、入来師範、世界大会優勝、改めておめでとうございます!
新極真の末席を汚す私も、来年の東北シニア大会で優勝すべく、日々稽古に励んでおります!
押忍
「腰を入れる」のと「反り腰になる」は違う。
空手で「腰を入れる」と言われることがあるが、それがどういう状態かを、これ以上に言語化されることは少ない。
そのため、「腰を入れている」つもりが、「反り腰」(=出っ尻)になってしまっていることも多いのでは。
私が最も稽古したのは、29歳のころ(毎日のように稽古していた)ですが、反り腰だったので、坐骨神経痛になりかけたことがあった。
最近、それから20年経って、ようやく分かってきた。体感できてきた。
- 反り腰=出っ尻=骨盤が前傾
- 正しい立ち方=骨盤が前傾しない
って違いがある。 こちら
森信三が言う「腰骨を立てる」がここまで意識できているかは不明。
反り腰=出っ尻だと、後屈立ちをしても、押されると、バランスを崩す。
正しい立ち方(腹圧を入れて、おへそを少し凹ませる。肛門を締める)をすると、後屈立ちをして、上半身を押されても、耐えることができる。
この「後屈立ちをして、上半身を押されても、耐えられる(バランスを崩さずに立っていられる)か」で比較すると、いかに「反り腰」の場合に、力が入っていない(力強くない、脆い)かが、分かる。
極真の茶帯以上の方にしか伝わらない、マニアックなネタかもしれませんが、取り急ぎ。