父親
気がつけば結構長いこと新しい記事を書いてませんでした。失礼。
実は3日(水)、「高崎平和コンサート」に行きました。2部構成で、第1部は「原水爆禁止世界大会」に参加した高崎代表団の報告会、第2部が毎年変わる企画なんですが、今年は知り合いが二人、世界大会に参加したので、その報告を聞く事が中心的な動機でした。
私も昨年、世界大会に参加し、同様に報告会を行いました。高崎代表団で参加したみんなのつながりは強く、良いものです。そのつながりを今年も作れたようで、嬉しく思いました。
報告会を終えて休憩を挟み、第2部の企画に突入。オカリナをメインにしたコンサート、期待以上の素晴らしさで感動しました。プロの演奏家によるものでしたから、あたり前と言えばあたり前なのか。
このコンサートでフォルクローレが2曲演奏されました。「花まつり」と「コンドルは飛んでゆく」です。演奏が始まった途端、怒濤のように古い記憶が湧き出てきて、思わず涙が出そうになりました。
私の亡父は歌が好きでした。よくいろんな歌を歌っていました。「花まつり」は、どういうわけか私の記憶に刻まれていて、私も好きな曲だったのですが、あまり聞く機会もありませんでした。オカリナで奏でられる主旋律は、私の幼少の頃の父との記憶を刺激しつづけます。
ロシア民謡やフォルクローレ、労働歌など、「うたごえ運動」が盛んだった頃に青春時代を過ごした父が、幼い私を連れて、「キラパジュン」のコンサートに行ったことを、私はなぜか覚えているのです。
チリのクーデターのときに亡命し、世界中で音楽活動をしていた「キラパジュン」。なかでも「不屈の民」は私にも強烈に刻み込まれています。こうした歌の背景などを父はよく説明しながら歌っていました。
そういえば、私は自分の娘たちにこうした経験をきちんと与えていないような気がしました。こういう機会を子どもの頃につくってくれた亡父に、あらためて感謝。
家に帰って早速「不屈の民」を娘に紹介。自分の人生の主人公として胸を張れる生き方をしてもらいたい。そんな願いをこめて。