私をよくご存知の方は、私が遊ぶのが好きだというと、納得されることと思います。
興味を持つと手を出したくなるんですよねえ。特に「雑貨などの日用品を作る」ようなものって、大好きです。これまでも、紙を使ったものは言うにおよばず、木、金属、毛糸など、いろんな材料でいろんなものを作ってきました。現在でもそれらの趣味をやめてしまったつもりは毛頭なく、時間さえとれればやりたいことはたくさんあります。
何かを作る趣味って、人間にとって大切なことだと思います。私の経験則でしか語れませんが、何かを作るには、完成状態をイメージしながら、それに向かって試行錯誤を繰り返すことが行われます。
「こんなはずじゃなかった」という失敗は相応にあるわけで、その度に何かを学びます。「こうしたい」と思ったら、どうやったらできるかを、いろいろな角度から勉強します。
そうして苦労して完成した作品は、誰かに見せたくなります。しかも、日用品を作ると、それが日常生活に生きるのですから喜びもひとしおです。しかし、そこで満足できないのです。次には、その不満な部分を補った、より完成度の高いものを作ろうとします。
この繰り返しの中で、同好の士と知り合い、交流が生まれ、新しい知識も得られ、社会の広がりが出てきます。私自身、そんななかでずいぶん成長したものだと思っています。
人間、自分の向き不向きや好き嫌いって、実はよくわかっていないことが多いと思います。趣味に手を出す中で、自分が案外不器用なことも知りましたし、あまり好きでないことでも、実は向いていたと感じることも少なくありません。また、苦手なことだって、好きなもの、好きなことのために越えなければならないハードルならば好き好んで努力もするんです。
私は「やればできる」ことを趣味を通して学びました。人間の可能性って、自覚している以上にあるのだとも知りました。それだけ自分が豊かになりました。
いろんなモノがあふれ、「こんなものがあれば」と思ったものの多くが商品となっている現代では、自分で何かを作ること自体が贅沢なことかもしれません。趣味にはそれなりにお金もかかります。だから私の趣味は思うように進まないとも言えますがw
今は「趣味」と言っていますが、社会が発展し、人間の発達がもっと保障される社会になれば、人間の可能性ももっと広がり、豊かになるだろうなあと、私は未来の社会を楽しみにとらえているんです。
そして、そういう社会を実現したいと思って、今の道を歩いています。「自己責任」とか、「金がすべて」とか、「他人を蹴落としても自分がのし上がる」の世の中では実現し得ないことなので、今私はこの道を歩いているんです。