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旧ハサウェイ役の佐々木望がゲイス役で「マフティーはやがて支持されなくなりますよ」といった様な台詞を言うのが印象的。ストーリーは学生運動的な物に対するオリジンとは真逆の視点。皮肉で達観的だけど快感重視だったり鬱だったり女々しかったり異様に仕事できる男が出てきたり、分裂っぷりが興味深い。富野氏の尖り具合が際立ってた頃の原作というのもある。自覚的に正しくない主人公と好敵手なんだけど、鬱屈の捌け口として才気の発露の場として臨んでいる戦場で、内心の虚勢が少なくていい気はした。まぁ2人とも相当なことはしている。ヒーローになりきれないから2人とも事象に消費される側。ヒロインも旧富野ヒロインの集合体的だけど、戦わないことで消費する側の立ち位置でいる特異な人物でもある。しかし許されてない女、って感じ。夜間のMS戦は見辛かったが巻き込まれる足元の人々や生身の主人公の活劇は凄かった。全体的に超作画だった。言葉遊びの様な感じもあるにはあったけど会話の利かせ方もボリュームがあった。作中のテロに対する世論の整理も慎重さがあった。当時より現実がアレだしね。続編はエンタメで戦争物を取り扱い続ける鬱屈が未消化で炸裂したエピのようだけど、どうなることやら。