「わかったよぉッ!」飛び立つとら。殺到する婢妖群を槍で纏めて斬り払ってゆく潮。(ふぇ~っ、コイツ、こんなに強かったのかよぉ?)槍の威力に呆れて婢妖から目を離していると即、槍で殴られるとら。「いっつっ!」「よそ見してんじゃねーや! ぶっ飛ばすぞ?!」もうぶっ飛ばしてる潮。「くっ、ふふふ」笑い出すとら。「ハァーハッハッハッハッ!!!」吠えるように笑うとら。力がみなぎったとらは大炎を周囲に吹き、間近に迫っていた婢妖群を焼き払った。
「とら、デカい稲妻出せるかよ?!」「オメェにやられて力の加減はできんけど! 大きい分には底無しよォオッ!!」「それを獣の槍に落としたらどうなる?!」「そんな手が、あったかァアッ!!!」最大の電撃を槍に放つとら。「でぇああッ!!」槍を掲げる潮。電撃が四方に放たれる。強化された電撃は広範囲の婢妖達を一気に滅ぼしていった。「白面の御方様ぁああッ!!」弾け飛ぶ婢妖達。紫暮達も稲妻に救われた。残存の婢妖達は山の向こうへ逃れて行った。
とらはゆっくりと薄原の麻子達の近くに降りてきた。潮は変化も解け、とらの背でぐったりとしていた。「とら、今まで俺、どうしてたんだ?」「何だよ、覚えてねぇのか?!」「槍の中に取り込まれたみたいで、気が付いたら婢妖がウジャウジャいて、ビックリしたぜぇ。闇の中で、不思議な連中にも会ってきた」ジエメイと、その兄らしき男のことは朧気に覚えていた。「でもよぉ、おかしいんだ。何かすっげぇ温かいやつらにも会った気がするんだ。礼子さん、相変わらず綺麗だったなぁ。肖像画、描きかけなんだ」微笑んで聞いてる礼子。「勇、あんなに勇気あるんだもんなぁ。父ちゃんいなくても、しっかりやってるよなぁ」目を潤ませる勇。「夢の中の小夜さん、一生懸命走ってたぞぉ? 元気にさぁ」潮を見詰める小夜。
7に続く
「とら、デカい稲妻出せるかよ?!」「オメェにやられて力の加減はできんけど! 大きい分には底無しよォオッ!!」「それを獣の槍に落としたらどうなる?!」「そんな手が、あったかァアッ!!!」最大の電撃を槍に放つとら。「でぇああッ!!」槍を掲げる潮。電撃が四方に放たれる。強化された電撃は広範囲の婢妖達を一気に滅ぼしていった。「白面の御方様ぁああッ!!」弾け飛ぶ婢妖達。紫暮達も稲妻に救われた。残存の婢妖達は山の向こうへ逃れて行った。
とらはゆっくりと薄原の麻子達の近くに降りてきた。潮は変化も解け、とらの背でぐったりとしていた。「とら、今まで俺、どうしてたんだ?」「何だよ、覚えてねぇのか?!」「槍の中に取り込まれたみたいで、気が付いたら婢妖がウジャウジャいて、ビックリしたぜぇ。闇の中で、不思議な連中にも会ってきた」ジエメイと、その兄らしき男のことは朧気に覚えていた。「でもよぉ、おかしいんだ。何かすっげぇ温かいやつらにも会った気がするんだ。礼子さん、相変わらず綺麗だったなぁ。肖像画、描きかけなんだ」微笑んで聞いてる礼子。「勇、あんなに勇気あるんだもんなぁ。父ちゃんいなくても、しっかりやってるよなぁ」目を潤ませる勇。「夢の中の小夜さん、一生懸命走ってたぞぉ? 元気にさぁ」潮を見詰める小夜。
7に続く