足のケガ以来遠出は控えてきたが、この間の休日は思い切って高速バスに乗り箱根まで出かけた。
天気予報とは違い、仙石原の高原は時折弱い雨がぱらつく、あいにくの天気。
10月下旬のこの時期は花はほとんど終わり、紅葉には少し早いという中途半端な時期。そんなわけで今まで来たことがなかったが、実際はどうだろうか。
林床にちらほら見えるのはキク科の花が多い。シロヨメナやノコンギク、リュウノウギクといった質素な花たち。
まだアキノキリンソウやマツムシソウも咲いている
オクトリカブト、ソバナは花が残されているのは数株のみ。
サラシナショウマは今が見ごろ、たくさんの虫たちを集めていた。
花は少ないが、それに応じて入園者も少ないので嬉しい。
アキチョウジ。花の終わりが亀のようで、またペンギンにも似て面白い。
晩秋を彩るリンドウ、ややピークは過ぎたようだ。
湿原を埋め尽くしたサワギキョウはもうほとんど色を落とした
サクラタデもまた然り。
アザミ
撮っていたらキタテハが止まった。
エンシュウハグマはわずかにピンクがかっている。
ヒゴタイ
静かな園内を風が微かに吹き過ぎていく、その風はほんの少し冷気を含んでいて肌寒く間近の冬を予感させる
いち早く真っ赤に紅葉したのは何の木だろうか
花は少ないが、赤く黄色く染まった葉や実が楽しめる。これはノブドウの実。
雨に濡れたニシキギの実、奴さんのようだ。
池の傍にはひときわ鮮やかなムラサキシキブの実
ウメモドキでいいのか?
シオデの実
カマツカの実
コバノガマズミ
クサレダマ
ニッコウキスゲの殻
細い水路が一本真っ直ぐに通っている。ここで依然キジを見たことがあった。
仙石原の湿原、稜線はすっかりガスで覆われてしまった。
花はほとんど終わっていたといったが、ヤマラッキョウだけはちょうど旬だった。
ユリ科ネギ属の多年草。
分布は本州福島県以南、台湾、朝鮮半島南部、中国でも見られる。9,10月にかけて日当たりのよい山地の草原に生える。ラッキョウとは鱗茎が似ているだけで食用にはならないそうだ。
広い草原に咲いているのはヤマラッキョウだけ、ひっきりなしに虫たちが訪れる。 ホソタヒラアブがやって来た。
セセリチョウも蜜を吸っている
ワレモコウと一緒に
ヤマラッキョウは晩秋の花の少ない時期に山歩きをしていると、よく見かける。リンドウとともに、過ぎ去っていく一年の掉尾を飾る花なので、私には他の花に比べていっそう思い入れが深く感じられるようだ。
おまけは色づき始めたジュズサンゴの実
この辺で。