野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

笠取山に咲く木の花

2014-06-29 | 登山

 梅雨の合間を縫って笠取山に遊んできた。天気予報では何とか午後3時ぐらいまで雨はなさそうだったが、そうは上手くいかず下山途中に激しい雨に降られた。

登山口は作場平。着いたのは出が遅かったので9時半過ぎ、車が一台だけ停められていた。

 

この時期、あらかた春の花は終わり、夏の高山植物はまだなので見られる花は少ない。

林道の崖に咲いていたヤマオダマキ

 

やっと花穂が白くなってきたフタリシズカ

 

お目当てのクリンソウは殆どシカの食害にあっていた。数十株見た中で花が唯一残っていたのはこの株だけ。

 

ツツジが終わったこの時期は白い山の花が多く見られるようだ。

この大木はハクウンボクのようだ。

 

ツルアジサイ

 

甘い香りを降らしているのはハリエンジュの花

 

ノイバラも咲いている

 

里ではとうに咲き終わったコゴメツツジも咲き出したばかりだ。

 

とりわけ旬を迎えていたのはオオバアサガラの花。

 

 

 オオバアサガラはエゴノキの仲間。6月に山地の林道沿いによく咲いている。

 美しい花を咲かすがエゴノキやハクウンボクと違って公園などで見かけることは少ない。

 

 白い花の中では一際目立つタニウツギ

 

これはコウゾの花だろうか

 

途中幾つもの小沢を越えていく

 

登り始めて一時間ほどでヤブ沢峠

 

途中日が差すときもあったが、ここに来てガスが出てきたようだ。不意に鹿が一頭左手の崖から出てきて、右下カラマツ林の中に入っていった。

 

笠取り小屋の前では二人組の登山者が早めの昼食をとっていた。

 

どうも天候が崩れそうなので、休みを取らず先を急ぐことにした。山頂直下の高原、晴れていれば気持ちがいい高原なのだが……。

 

 分水嶺が見えてきた。

 

ここから左に折れると頂上までの急登が始まる。

 

 

周囲の峰々はすっかりガスに覆われてしまった。

 

 ここの登りではキバナノコマノツメが見られるのだが、今回は少し遅かったようだ。

 唯一見つけた枯れかけたコマノツメ

 

 あっという間に頂上到着。

 山頂には人はおらず、ゆっくりしたかったのだが麓からガスが登ってくる。休みを取らずそのまま一気に下山することに決めた。

 

山頂付近に咲くシャクナゲの花も期待の一つだったが、6月下旬では少し遅かったようだ。

 

サラサドウダンはちょうど見ごろだった。

 

 より赤みの濃いこちらはチチブドウダンでいいのか

 

 

 頻りに近くを鳴きながら飛びまわっているのはルリビタキのようだ

 

そのまま水干まで下りてここで昼食とした。

 

下山時は一休坂経由でおりた。ミヤママタタビが至る所で花をつけていた。

 

 

ちょっと食べられそうな茸

 

カエデの花

 

熟し始めたヤマザクラの実

 

一時前に雷が鳴って暫くしたら雨が降りだした。用意したカッパを着て、登山口に戻ったのは2時少し前。期待外れのこともあったが、今回も静かな山行を楽しむことが出来たことに感謝。


アジサイはやはり梅雨時が美しい

2014-06-26 | 植物園

 今年もとしまえんのアジサイ祭りに行ってきた。雨の降る日は山登りはどうも気が進まないので、つい近くて安い(アジサイ祭り期間中50歳以上は500円)気軽な場所に足を向けてしまう。

 

今年は訪ねたのが遅かったので、真花まで咲きだしている。

 

伊豆の華

 

 

 

 ウズアジサイ

 

 

 

 

 

 

仲良く並んで赤青に咲いている。名札にはテマリテマリとあった。

 

 こちらは一つの花で咲き分けた

 

 涼泉

 

アナベル

 

 ちょっとお洒落にブローチをぶら下げて

 

 カシワバアジサイ

 

深紅のアジサイ、パリという品種

 

 

 

 赤い縁取りが可愛らしい

 

この時期ヤマアジサイはほとんど終わっていたが、少しだけ咲き残っていたのがこの花

 

 

 

 

 少し色褪せ始めているのが残念

 

 白壁を背景に撮ってみた

 

涼しげな

 

 

 

 同じ時期に咲くハナショウブとはまた違ったアジサイの魅力を楽しませてもらった一日でした。

 この辺で。


レンゲツツジ咲く甘利山

2014-06-20 | ハイキング

 久しぶりに中央高速に乗って甘利山に行ってきた。6月から高速料金の割引が廃止されたせいだろうか、高速道路はとても空いていて走りよい。それはいいのだが、1時間足らず乗って3000円を超える高速料金とは何とも高いし痛い。帰りは倹約のため下の道国道20号を走ったのだが、同じ考えの人が多いと見えて都心ナンバーのトラックや乗用車で混み合っていた。テレビや新聞では景気が上向いたと盛んに言っているのだが、生活が苦しくなった実感だけで私にはとてもそうは思えない……。

 それはさておいて、高速を降りてから舗装された林道を10km余り走った先、標高1600mの高原に駐車場はある。

 

 車を止めてからほんの少しで頂上へと登れるせいか、手ぶらで軽装の人が多い。

 

散策路にはロープが張ってあるのだが、嘆かわしいことに守らない人も多い。どうやら苦労しないと人はマナーを守らないようだ。

 

 

 ヤマドリゼンマイが瑞々しい

 

 枯葉の間からオオヤマフスマが可愛い顔を覗かせている。

 

 マイヅルソウも小さな花を咲かせている。

 

 高原の下草は笹薮で覆われているのだが、その合間に咲く花は白い小さな花が多いようだ。

 ツマトリソウもそうだ。

  理想の妻にはなかなか会えないが、この時期の高原ではツマトリソウには容易に出会いが叶う。

 

 

 シロバナノヘビイチゴも含めて4種とも白く小さな花を咲かせている。

 

 終わりかけで痩せているがサクラスミレ。花の大きさからスミレの女王といわれる花だ。出来ればもっと旬の時に出会いたかった。

 

 木の上にも白い花、アズキナシの花。ナナカマドの仲間で別名ハカリノメという。5,6月に白い花をつけ、秋には赤い梨状の実をつける。

 

 ベニバナノツクバネウツギ

 

 残念なことに青空が消え、少し雲が多くなってきた。

 

南アルプスの前衛の山を背景に

 

頂上には結構人が多い。

 

 

下を見ると登ってきた木道が見える。

 

 

色は真っ赤のものからオレンジ色のものまである

 

 

 

 

 

 

 30分足らずで頂上にたどり着いた。

 

鶯が鳴き、時折ツツドリやホトトギスが囀っている。日差しが高原の寒さを少し和らげてくれ、心地よい位だ。充たされた時の傍らを風が微かに通り過ぎていく。ここで昼食にした。

 寝転がって流れる雲をしばらく眺めていた。あと何度このような時を迎えられるのだろうか。

 

 帰りはは周回ルートで汁垂ヒュッテへと下った。頂上付近ではまだミツバツツジの咲き残りがみられる。

 

 サラサドウダンツツジやベニバナサラサドウダンなどの花も見頃だった。

 

 

 

  花は穂状でイヌザクラやウワミズザクラのようだが、咲き方が違うしそれより葉が全く違う。何の木の花だろう?帰って図鑑で調べても今のところわからなかった。

 

 

落葉松に着いたサルオガセ

 

 駐車場に戻ったのは2時間後。短い時間の散策だったが、レンゲツツジさく甘利山を十分堪能できた。


薬師池に咲く花

2014-06-18 | 散歩

 

 

 雨の日、薬師池公園の万葉草花苑を訪ねた。

 

鉢に植えられた睡蓮が雨滴を帯びてひっそりと咲いている。

 

 アサザ

 

ムラサキシキブも咲き出した

 

ツキミソウ

 

ナツメ、 赤い実だけは知っていたが、花は随分地味な花だ。それでも近づいて見ると蕊が可愛らしい。

 

 ムラサキの名は染料として根(紫根)が利用されたことから、また抗炎や殺菌作用があるとして漢方にも用いられるそうだ。

 

 タチアオイが咲ているのを見ると夏なんだと実感する。

 

 草花苑をでて池の裏山を歩いていると、イチヤクソウが蕾をつけていた。咲くのはあともう少し。今頃はもう咲いているだろう。

 

 アジサイ園の方まで歩いてきた。雨の中色鮮やかな世界が広がる。

 

 訪ねたのは今から一週間ほど前なので、アジサイはまだ半分ほど咲いていただけ。

 

 残念ながら品種名はわからない野がほとんど。

 

 

 

 

 

 カシワバアジサイだけはうちの近くの庭にも植えられているのでわかる。

 

 お終いに菖蒲田を訪ねたのだが、(6月10日の時点では)まだ少し早かったようだ。

 

この辺で。


雨の中高尾山へ

2014-06-14 | ハイキング

 6月のこの時期、高尾山ではセッコクとイナモリソウの花がに出会える。早朝小雨降る中、高尾山口から一号路を登り始めた。

まだケーブルカーは動いていないので駅前に人気はない。

 

 雨を喜んでいるのはカタツムリだけではない

 

新緑と深緑の中間ぐらいのところか、目にも心にも優しい。

 

ホタルブクロはすっかり色づいている

 

低木にまとわりついているのはスイカズラ

 

 この辺りではガクアジサイそしてヤマアジサイも咲き出した

 

 

 対してマルバウツギやコゴメウツギ等ウツギの仲間は散りかけだ。

 

 

登山道の斜面を白く染めているのはマタタビの白化した葉、登山路のあちこちで見かけた。

 

やや遅かったのか花は終わり、緑色の実をつけていた。

 

 足元を素早く逃げて行ったのはカエル

 体型からするとカジカガエルのようだが……。

 

 登ってきて杉の大木の見える辺りでセッコクの花を発見。

 

セッコクは漢名で石斛。ラン科の養生植物で五~六月にかけて花を咲かす。

 

望遠レンズでやっと写せるぐらいの遠い距離

 

 雨に打たれてうつむいている姿は凛としている。

 

一号路から三号路、五号路、四号路と花を探して山頂の周りをうろついた。雨は止んで少しは晴れ間が覗いたかと思ったが、それもつかの間また再び風をまじえて激しく降るようになった。

雨に打たれたノイバラの花

 

可憐なウリノキの花は大きな葉の下で咲いていた。

 

 まだ蕾のムラサキシキブ

 

 こちらはもう咲いていたヤブムラサキ

 

 

ハナイカダはもう実となっていた

 

日当たりのよいところで見かけたアザミの仲間

 

 富士の見えない富士見台園地でちょっと休憩

 

キイチゴの仲間も多かった。甘い味が楽しめた黄色い方の実

 

こちらの赤い方の実は少し酸味が強く美味しくなかった。

 

山頂付近の巻道で、この日なかなか会えなかったイナモリソウにやっと遭遇できた。

 

 この花は変わり咲きが多いようでこれは六弁

 

 お終いは以前食べてえらい目にあったコウゾの実。和紙の原料ともなる木だが、その実は山桑と違って粘つき、舌触りが悪い。

 

 さすがに人気の三ツ星マウンテン高尾山でも、この激しい雨の中登山者は数えるほどしかいなかった。全身濡れてしまったが、その分静かな山行が楽しめ、更に目的のセッコクとイナモリソウにも出会えたので先ずは良しとしよう。