梅雨の合間を縫って笠取山に遊んできた。天気予報では何とか午後3時ぐらいまで雨はなさそうだったが、そうは上手くいかず下山途中に激しい雨に降られた。
登山口は作場平。着いたのは出が遅かったので9時半過ぎ、車が一台だけ停められていた。
この時期、あらかた春の花は終わり、夏の高山植物はまだなので見られる花は少ない。
林道の崖に咲いていたヤマオダマキ
やっと花穂が白くなってきたフタリシズカ
お目当てのクリンソウは殆どシカの食害にあっていた。数十株見た中で花が唯一残っていたのはこの株だけ。
ツツジが終わったこの時期は白い山の花が多く見られるようだ。
この大木はハクウンボクのようだ。
ツルアジサイ
甘い香りを降らしているのはハリエンジュの花
ノイバラも咲いている
里ではとうに咲き終わったコゴメツツジも咲き出したばかりだ。
とりわけ旬を迎えていたのはオオバアサガラの花。
オオバアサガラはエゴノキの仲間。6月に山地の林道沿いによく咲いている。
美しい花を咲かすがエゴノキやハクウンボクと違って公園などで見かけることは少ない。
白い花の中では一際目立つタニウツギ
これはコウゾの花だろうか
途中幾つもの小沢を越えていく
登り始めて一時間ほどでヤブ沢峠
途中日が差すときもあったが、ここに来てガスが出てきたようだ。不意に鹿が一頭左手の崖から出てきて、右下カラマツ林の中に入っていった。
笠取り小屋の前では二人組の登山者が早めの昼食をとっていた。
どうも天候が崩れそうなので、休みを取らず先を急ぐことにした。山頂直下の高原、晴れていれば気持ちがいい高原なのだが……。
分水嶺が見えてきた。
ここから左に折れると頂上までの急登が始まる。
周囲の峰々はすっかりガスに覆われてしまった。
ここの登りではキバナノコマノツメが見られるのだが、今回は少し遅かったようだ。
唯一見つけた枯れかけたコマノツメ
あっという間に頂上到着。
山頂には人はおらず、ゆっくりしたかったのだが麓からガスが登ってくる。休みを取らずそのまま一気に下山することに決めた。
山頂付近に咲くシャクナゲの花も期待の一つだったが、6月下旬では少し遅かったようだ。
サラサドウダンはちょうど見ごろだった。
より赤みの濃いこちらはチチブドウダンでいいのか
頻りに近くを鳴きながら飛びまわっているのはルリビタキのようだ
そのまま水干まで下りてここで昼食とした。
下山時は一休坂経由でおりた。ミヤママタタビが至る所で花をつけていた。
ちょっと食べられそうな茸
カエデの花
熟し始めたヤマザクラの実
一時前に雷が鳴って暫くしたら雨が降りだした。用意したカッパを着て、登山口に戻ったのは2時少し前。期待外れのこともあったが、今回も静かな山行を楽しむことが出来たことに感謝。