野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

羽生水郷公園のトンボたち

2014-07-25 | 公園

 どうやらうっとうしい梅雨も明けたようだ。が雲は去ったものの、じめじめとした湿気はなかなか晴れてくれない。

せめて目に涼をと、水辺に出かけてきた。

 

 ショウジョウトンボは赤いトンボではあるがアカネ属のいわゆるアカトンボ(アキアカネ)ではない。

 

これも良く見かけるシオカラトンボのオス

 

メスはこちら

 

なかなか止まってくれないコシアキトンボ

 

 腹部の先に団扇のようなふくらみがあるウチワヤンマ

 

ここへ来たのはチョウトンボに会いたくて

  立派なトンボの仲間なのだが、チョウの名はひらひらとした飛び方が蝶に似ているから。

 

光線の当たり具合で羽が美しく煌めく

 

 

雌雄の判別は難しいが、番いで飛んでいるのを見ると羽の色が黒っぽいのがメスのようだ。

 

 

羽が黒っぽいので少しでも日差しを避けるためか、お尻を上げて止まっている場合が多い

 

 

 

トンボの飛んでいるところを撮りたくて小半時粘ったが、ゆっくり飛んでいるようだが、向きを頻繁に変えるのでなかなか難しく上手く撮れない。

 

 

 

 

 

 

チョウトンボ以外にも。アオハダトンボ

 

ギンヤンマはスピードが速く、十数枚撮ってやっと何とか見れるのが一枚

 

セセリチョウ

 

 葉っぱの上で警戒ちゅのイチモンジセセリ

 

羽化したばかりのニイニイゼミ

 

 いつの間にか天心にかかった日差しがいっそう熱い。ミズカンナの群生が 少しだけ涼しげだ。

 

 ミゾカクシ

 

池の葉の上でどうしたことか子亀がひっくり返っていた

 

何とか自力で反転元に戻った、ただ遊んでいただけなのか

 

スイレンの若葉がモネの絵のようで美しい

 

 

 日差しが強烈で2時間ほどで池をあとにしたのだが、ハンドルを握りながらも耳にニイニイゼミの鳴き声が残って仕方なかった。

この辺で。


行田古代蓮の里

2014-07-20 | 探鳥

 梅雨の晴れ間、埼玉県の北のはずれにある行田にハスを見に行ってきた。早朝の開花時が一番映えるので6時には家を出たのだが、高い高速代をケチったのがいけなかったのか、2時間半以上かかって着いた時にはとうに8時半を過ぎていた。

 50mの展望タワー、有料なのでまだ一度も登ったことがない。因みにここの施設は駐車料金が500円で、入園料は無料。

天気予報は晴れたり降ったりということで雨具の用意はしていったのだが出番はなく、高曇りにもかかわらず日差しが強く随分日焼けしてしまった。

 

水鳥の池は行田蓮がちょうど見ごろ。

 

 

 

蓮の香りにつられ虫たちもたくさん飛び交っている

 

行田蓮とアメリカ黄蓮を掛け合わせて作られたという甲斐姫という品種

 

 

 こちらがアメリカ黄蓮

 

 嘉祥蓮。花弁の先端部分だけが赤いのを爪紅というそうだ。これは咲きたてで濃く赤みが残っている。

 

青菱紅蓮

 

 アメリカ原産の黄花蓮

 

 そういえばミズバショウやカタクリの黄花もアメリカ原産だった。

 

 嘉祥蓮とよく似ているが、酔妃蓮というこの品種は咲き始めには全体が薄いピンク色をしてる。

 

これが咲き始め。それにしても酔妃蓮とはうまい名前を付けたものだ。

 

 蕾が開いたばかりの古代蓮。赤みが強い。

 

蓮畑の間を飛び回っているのはチョウトンボ、名前はチョウのような飛び方から。

 

小舞妃蓮

 

白万万は花弁数が100~200と八重咲きの品種

 

 紅万万

 

 こちらも八重咲きの天上蓮

 

明光蓮

 

 咲きたての面白い形の蓮を見つけた。品種名は千弁蓮。

 

 

 花弁の先が細くとがっているのは剣舞蓮

 

 輪王蓮

 

蕾の原始蓮は赤い条線が美しい

 

 蓮の葉の上でお休み中のアオイトトンボ

 

折りたたまれた蓮葉の上で日向ぼっこ中の元ミドリガメ

 

昼近くなり日差しも強くなり、人出も多くなってきた。

 

 蓮以外の花を少し紹介してこの辺でお終いにしよう。

 蓮と違って水面に花を咲かすスイレン

 

咲きかけのミズカンナ

 

 アサザの群生

 

一輪だけ花を見られたオニバス

 

 それでは皆さん、夏バテに気を付けて。

 


バラの2番花

2014-07-14 | 植物園

 バラは大概春に咲くと思っている人が多い。秋にもバラは咲くと知っているのは少し詳しい人だ。が、7月の今頃咲くバラを2番花ということを知っている人はかなり少ない。手入れの難しいバラは春咲きのバラの後に剪定と施肥をするのだが、管理が上手くいけばその後秋までに4度ほど咲かせることもできるという。

 私が訪ねた神代植物園では今年の春バラフェスタは5月17日~6月1日までだったのだが、今年は春に咲いたバラ5200株のうち殆どの5000株近くが2番花を咲かせたそうだ。春バラに比べ花が少し小ぶりなのと、虫食いが多いのが気にかかるが、春の喧騒に比べて静かな雰囲気の中ゆったりと鑑賞できるのが嬉しい。

 訪れる人は春の一割にも満たない

 

 ピンク色の縁取りが可愛らしいプリンセス・ド・モナコ

 

 

 2009年に栄誉殿堂入りしたグラハム・トーマス

 

 パパメイアン

 

 アメリカのシカゴ・ピース

 

 まだなのつけられていない新作のバラ。平成26年の1149番

 

 日本の夕霧

 

 これも日本で作出された聖火

 

 アメリカのガーデンパーティ

 

 

マジョレット

 

 

カリーナはフランスのバラ

 

ロイヤルハイネスは名の通り、薄いピンク色の気品あるバラ

 

はっと目を引く色のファースト・フェデラルズ・ルネサンス

 

マガリはフランスのバラ

 

 

 ジャスト・ジョーイも殿堂入りのバラ

 

ピンクパンサー

 

 変わった形のツルバラのアルテシモ

 

ピース

 

 

 フロージン82

 

 マチルダ

 

 

ブルー・リバー

 

 チャールストン

 

イサベル・デ・オルティツ

 

ダリアの花もいくつか

都の光

 

 風の調べ

 

 ムーミン

 

 瀬戸の花嫁には虫がついていた

 

おまけ2つ。温室の落花したサガリバナ

 

 サボテンの芳月美人

 

鬱陶しい梅雨ももうすぐ終わり、ご自愛を。この辺で。


梅雨時の尾瀬を歩く4

2014-07-09 | 登山

 タカネシオガマとホソバヒナウスユキソウの豪華なツーショット

 

 7月1日は至仏登山の解禁日。山の鼻から登り始めたのは8時少し前。やや遅い時間だが、それでも山開きの日とあって登山者は結構多かった。

登山道入り口、看板には登り専用と書いてある。

 

残雪の残るこの山では春を知らせる花タムシバも今頃咲く

 

出会いを期待していたクモイイカリソウ

 

 赤紫色の縁取りをした葉が豪雪地帯に生きる厳しさを物語っている。

 

ミヤマダイモンジソウは繊細な花だ。

 

 30分ほど登ったら森林限界地点を過ぎた。振り返ると尾瀬ヶ原が眼下に広がる。

 

 やっと頂を見せた燧ケ岳

 

一時間登ってきた。マルバヘビノボラズに出会えた。面白い名前は葉や枝にある棘からつけられた。名前と異なり、枝先に咲く黄色い花は可愛らしい。

 

随分と登ってきた。辺りにもう背の高い木はなくなった。真っ赤なハイマツの新芽が目を奪う。

 

岩の割れ目から顔を覗かせているのはユキワリソウ

 ピンク色をしたハート形の花弁が可愛らしい。

 

 

 オゼヌマタイゲキ、オゼコウホネに続いて尾瀬の名のついた3番目の花に出会えた。ユリ科のオゼソウ、これも蛇紋岩残存植物の一つ。

 

 花は地味なので知らない人は目もくれず素通りしていく。足元に咲いているのがオゼソウですと言いたくなるのだが。おせっかいと思われるのも癪なので言わない。

 草丈は10~20cmほど、黄緑色の可愛らしい花をたくさんつける。

 

キバナノコマノツメは名前にスミレのつかない数少ないスミレ。ここに咲くのは正確にはジョウエツキバナノコマノツメといって、葉が少し厚く毛がほとんどないのが特徴らしい。

 

 

 

チングルマの群生。尾瀬沼や尾瀬ヶ原ではすでに花を終えていたが、2000m近くのこの辺では花がちょうど見ごろを迎えていた。

 

 ハクサンイチゲも鉱山ではよく見かける花。

 特徴となっている白い花びらは実は萼片。

 

 

頂上直下の高天ヶ原まで登ってきた。ここは高山植物のお花畑で有名なところだが、残雪の見られるこの時期はまだ花の数は少ない。

 

特徴のあるデッドツリー。怪獣が頭を抱えているように見えるのは私だけか……。

 

やっと待望のホソバヒナウスユキソウに出会えた。

 

 エーデルワイスで知られるウスユキソウ属は世界で30種。ホソバヒナウスユキソウはここ至仏山と谷川岳でしか見られない。

 

 

 

まだ花をつけていたショウジョウバカマ

 

足元をカエルが逃げて行った。カエルの種類までは残念ながら分からない。

 

ミツバオウレンとバイカオウレン

 

 紅いのはコケモモの若芽だろうか

 

こちらはバイカオウレン

 

ジョウシュウアズマギク

 

まもなく頂上、登ってきたばかりの高天ヶ原を見下ろした

 

 ほぼ2時間の登りでやっと頂上。頂上には10人ぐらいの登山者がいる。若い人が多いのはメジャーな尾瀬の山の特徴なのか。

 

 

大して疲れてもいないので5分ほどで休憩し、小至仏山方面へ下る。その際下りで危うく道を間違えそうになった。標識がないので見晴のきかない時には注意が必要のようだ。もっとも山の鼻からの道は登り専用なので、そこを下ると登ってきた登山者に非難がましい注意を受けるので、すぐ間違いには気づかせられるのだが……。

至仏山と小至仏山の間は大岩のごろごろする稜線歩き。

白い花はイワハタザオだ。

 

  その墓稜線にでよく見られた花はキバナノコマノツメとユキワリソウ。

 

小至仏山の頂上

 

ミヤマキンバイ

 

雪渓を下る。傾斜は大してなく、短いのでアイゼンは不要。

 

向こうに見えるのは笠ヶ岳。

 初めの計画では笠が岳から湯の小屋に下る予定だった。

 

ミネザクラ

 

少し下ったオヤマ沢田代ではヒメイチゲにも会えた。

 

 

 

下山するにつれ天気も次第に良くなり、 燧ケ岳が全容を見せた。

 

咲き残っていたシラネアオイ

 

 標高を下げるにつれてユキザサやマイヅルソウ、ツクバネソウなどが足元にみられるようになってきた。

 

 

 

オヤマ沢田代からは小一時間で鳩待峠に到着。午後からは雨の予報だったが、嬉しいことに外れ予定より一時間以上早くぴーかんの鳩待峠に着くことが出来た。

 

いつもそうなのだが、今回も充実した山行だった。感謝。

 この辺で。

 

 

 


梅雨時の尾瀬を歩く3

2014-07-06 | 旅行

 朝5時半起床、6時には朝食をすませ小屋を出た。

コバイケイソウの花が朝もやに濡れている。

 

 姿を作ったおませな少女のようで可愛らしい。

 

 咲く晩泊った、白く縁取られた窓が特徴の尾瀬小屋

 

 

ウラジロヨウラクが朝露を帯びて煌めいている

 

 ちょっとしたルビーのブローチのようで可愛い。

 

 まだ6時を過ぎたばかり、朝靄がレンゲツツジとシラカバの湿原を幻想的に演出している。

 

咲き出したばかりのヤナギトラノオ

 

ハクサンチドリもまた美しい

 

オオバタチツボスミレ

 

湿原の一部を淡い黄色に染めているのはオゼヌマタイゲキ

 

 

サワランは盛夏の湿原を彩る花、なのでまだ殆どは蕾。

 

トンボソウ

 

 ヒメシャクナゲもまた可憐で美しい。

 

前方のズミノ木の上で野鳥が囀っている。5,6mまで何とか近づいてみると、夏羽に変わったノビタキのようだ。

 

30分ほどで湿原を横切る拠水林に入った。植相が湿原とはうってかわり、笹薮の中ミズバショウやギョウジャニンニクの花が多い。

 この付近ではショウキランが見られるというので、あたりを丹念に探してみたが残念ながら空振りに終わった。

 

竜宮小屋

 

 小屋を過ぎると中田代。ここには大小の池塘が数多く点在している。

 

紫の花はカキツバタ。

 

アヤメやノハナショウブとの区別は花弁の真ん中の白い筋。アヤメは文字通り文目模様、ノハナショウブは黄色い筋となる。

 

 

 

池塘にはミツガシワも多い

 

木道の向こうにに見えるのが至仏山、雪渓がまだ残っている。

 

 気の早いニッコウキスゲを見つけた。

 今はまだほとんどが蕾だが、もう半月もしたら一帯はもキスゲの花で埋め尽くされることだろう

 

 モウセンゴケの多い浮島

 

ヤマドリゼンマイとレンゲツツジ

 

水面からオゼコウホネが顔を出しているが、花にはもう少しの時がかかりそうだ。

 

中田代のワタスゲの群生

 

逆さ燧が見られるポイントを過ぎた。普通はこの辺からハイカーが多くなるのだが、今日は本当に少ない。

 

 やっとオゼコウホネの花に出会えた。雨で増量した水面からわずかに顔を覗かせている。

 

この川を渡ると上田代

 

 

小屋を出て一時間半、山の鼻が近づに従って前方の至仏山も大きくなってきた。すっかり朝靄も腫れ、時折日差しもさすようになってきたのが嬉しい。

 

やっと山の鼻ロッジが見えてきた。

 次はいよいよ至仏登山。

この辺で。