墓参りのついでに大船にあるフラワーセンターへ寄ってきた。春は暦の上だけで、野はまだ無彩色の世界だが、この植物園では鮮やかな春の極彩色の世界が広がっていた。
入り口からすぐのところに小さな菜の花畑の黄色が見えた。
その脇では寒咲きの桜の品種がいくつか咲いている。
この辺りの地名から撮った玉縄桜。この植物園で作られた品種で外見は染井吉野そっくりだが、早咲きと一か月という長咲きの特徴を持っている。
ピンクの色が綺麗な”春めき”という品種は足柄桜とも呼ばれ、寒緋桜と中国産の支那実(しなみ)桜の交配したもの。
大寒桜
豆桜と寒緋桜との交配で作られた”オカメ”という品種はもともとはベルギー産らしい。
啓翁桜は寒桜とやはり中国の実桜の交配種。山形の東根市では”冬の桜”として促成栽培している。
桜ではないが花桃の品種”照手姫”。普通は3月下旬に咲くものを桃の節句に咲くように温室で育てたもののようだ。
咲いているのは桜だけでない。これは庭木でもよく見かけるサンシュユ。
乙女椿
ユキヤナギ
ミツマタ
少し朱色の入ったアセビ
初めて見たクロヤナギ、でも花芽は赤
木本の花だけでなく露地ではオオミスミソウ通称雪割草がたくさん見られた。
オオミスミソウは日本海側のまだ雪の残る低山で2~5月にかけて咲くキンポウゲ科の花
花色は基本色の白だけでなく、ピンク、ブルー、薄紫と多彩。色彩だけでなく園芸品種の花のように花姿も多岐にわたっている。数年前山形の飛島を4月に訪れたとき、野に咲く自然の花なのにその多彩さに圧倒されたことがあった。
変化に富むのは色だけでなく、花弁の形や茎を含めた花姿まで様々だ。
ヒメリュウキンカはヨーロッパから園芸用として入って来たもの。日本自生の残雪の中で咲きだすリュウキンカやエゾリュウキンカと似ている。
キクザキイチゲも飛島では道路脇でたくさん見かけた。
こちらはユキワリイチゲ。斑入りの葉とピンクと帯びた花弁が愛らしい。なおユキワリイチゲは関東近辺では見られない。本州西部から九州にかけて咲く花。
花弁に赤紫の縁取りのあるクリスマスローズ。クリスマスとはいうが咲くのはクリスマスをとうに過ぎた3月の今頃
大温室を覗いた。
ヒスイカズラ
クロジクビジンショウはインドアッサム地方原産の花。花の中にまた小さな花があるような変わった花だ。
お終いは熱帯性スイレン
イトトンボの日向ぼっこ
この辺で。