野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

小石川植物園

2012-02-25 | 植物園

 

 遅々として進まない春にしびれを切らして、小石川植物園に春を探しに出かけてきた。

 

 

 まだ冬の装いを脱いではいない。が、所々に春の兆しがないわけではない。

 

 シナマンサク

 

 

 ロウバイの花

 

 これはイヌビワの実。

 

 ムラサキシキブの実

 

 雨が降りだしきて一層冷え込んできた。椿の花が視界の暖となり思わずひきつけられる。

 

 

 

 レンギョウもほんの2,3輪花を見せていた。

 

200mほど小道を歩いていくと梅林に至る。私と同じように遅い春を待ちきれず、数人の人がカメラを片手に来ていた。

 

 雨にぬれ寒そうな白梅

 

 

 梅の花は1咲きといったところか(一週間前)

 

 

 

 こういうのは観梅とは言わず、探梅というのだと最近知った。

 

 

 空は一向に晴れない。手袋なしでは歩けないほどの寒気に、咲きだした梅の花と一緒に私も震えていた。

 

 この時期、この植物園の楽しみの一つにバードウォッチングがある。カメラバッグに双眼鏡も忍ばせてきたのだが、一向に手に取る機会が訪れない。やっとクロガネモチの実に野鳥の群れがいると思ったら、ほとんどがヒヨドリとムクドリだった。

 

 ネコヤナギ

 

 去年の福島の原発事故で冬鳥たちも日本を見限ったのではないかと、思わず勘ぐりたくなるほどの野鳥の少なさだ。毎年この時期芝生の上などで5,6m間隔でみかけるツグミも、今年はその数が激減してしまった。

 鳥たちが少ないからか、マメガキもまだたくさん残されている。(右端に食べた後があるので、渋くて止めたのだろうか)

 

 

 2月中旬には満開になる寒桜もまだ開花仕立てだった。

 

               

 

 春の花が出そろうのはまだ先のようだ。

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 


ぐるっとな一日

2012-02-14 | 散歩

去年12月中旬から使い始めたぐるっとパスが、まだあまり使っていないのに期限が来てしまいそうで、貧乏人の血が騒いでならない。そんなわけで休みの一日をまるごと使って都内の珍しい施設を巡り歩いた。池袋のオリエント美術館から上野の下町風俗資料館、上野動物園、国立科学博物館、書道美術館、大倉集古館、古賀政男音楽博物館そして刀剣博物館とまるで七福神巡りさながらに忙しなく駆け巡ってきた。

 まずは池袋の文化会館7fにある古代オリエント美術館。ビルの中はピラミッド内部のように迷路になっていて、随分迷ってやっと入口にたどり着いた。

入口は高級ホテルのように重々しい。少しは来て良かったと思えるものがあるかと期待したのだが、私の興味を引くものは一つもなかった。10分後にはこの入口を再び抜けた。

セットになっている東京メトロ一日券を使って地下鉄で上野広小路へ。

 

 不忍池のほとりには下町風俗資料館がある。

 

 ここは中の撮影もOK。昔懐かしい建物や道具などが狭い空間にぎっしりと詰め込まれている。意外と外人さんが多かった、というか半数以上が外人さんだった。駄菓子屋の一角

 

 風呂屋

 

 居間。白黒とカラーの中間のような色彩、何かほっとする落ち着きがある。

 

 路上パフォーマンス中の東京雑技団。中国の本物が聞いたら怒りそうなお粗末さだった。

 

 池越しにスカイツリーが見えるとは思わなかった。

 

 

次はお隣の上野動物園。今日は時間が推しているので残念ながらゆっくり見ている暇はない。入る前にパンダと子供が生まれたばかりのゴリラ、動かずのハシビロコウ、ワオキツネザルの4つに絞って見ることに決めた。

 

 不敵な面構えのハシビロコウ。私の見ている3分間の中で何と2回も動いてくれた 。

 

 

 

 肝心のパンダは余りの行列で並ぶのを断念。外から遠見のパンダ

 

 おまけのシロクマ

 

 続いてこれも近くの国立科学博物館

 

久しぶりなので(もう10年以上)、館内でまごついてしまった。まぁ忠犬ハチ公のはく製とフーコーの振り子さえ見られて、地球の自転をこの目で確認できればあとは良いだろう。

ハチ公は今時の犬と違って顔がやけに大きいような気がする。小顔になってしまったのは人だけではなかったのか。

 

 結構ダイナミックに動いている 

 

 おまけは天井のステンドグラス

 

 本日5軒目は日暮里にある書道美術館、このあたりで少々足が疲れてきたので、あまり動かずにじっくり見られるここはちょうど良い。ただこの辺は周りがラブホテルだらけなので、一人で歩いていると変にみられる。

 

 写してよいのはこの入口の付近だけ。

 

中国の昔の書跡や拓本が多数展示され、一つ一つに短い評が添えられていてそれを読んでいると、専門家の見方がそれなりにわかるようになっていて面白かった。

 次は再び地下鉄に乗って赤坂の大倉集古館へ、すぐ隣はホテルオークラ。

 

 中庭にも仏像があってちょっと異様な感じ

 

入口

 

 大倉周集古館は日本最初の私立美術館で大正6年に建てられたもの。この日催されていたのは鼻煙壺展。鼻煙壺(びえんこ)とは17世紀にヨーロッパから中国にもたらされた嗅ぎタバコを詰める小さな壺のこと。色形がさまざまで材料も、玉、瑪瑙、水晶、ガラス、象牙、陶磁器、果実など多岐にわたっていて、見ていて飽きなかった。

 

 最後の締めくくりは代々木上原のそばにある、古賀政男音楽博物館(コガミュージアム)。

 

 

 

 演歌にまるで興味のない私なので、やはりここも滞在時間が短かった。

 

最後のおまけに京王線初台が最寄りの刀剣博物館。全く興味も知識もない分野だったが、入ってみるとそれなりに楽しめた。

 

 

 太刀と刀の違いが分かったのがまぁ収穫かな。

 

 総歩数27000歩余り、一館当たりの平均滞在時間30分とせわしない一日だったが、それなりに楽しめ充実した一日だった。

尚ぐるっとパスは本年度は1月31日で販売終了し、いつもなら4月からまた販売されるはずなのだが、その知らせがまだないので場合によっては今回で廃止となることも考えられる。そうなったら残念としか言いようがない。

 

 


厳冬に咲く温室のラン

2012-02-10 | 植物園

 最近なかなか更新できない。時間の余裕がない、というよりむしろ心の余裕がないということなのだが……。

 そんななか気晴らしもかねて川口市立グリーンセンターに出かけてきた。梅がそろそろ咲いているころだと思ったのだが、肝心の梅は一分咲きにも足らないぐらいの咲きようで、今年の冬の寒さを改めて思い知らされた。代わりといっては何だが、温室の中で開催されていたラン展が思いのほか目を楽しませてくれた。私はほとんどランについては知らないので、名前もわからぬまま気ままに目についた花を挙げてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 この辺で汗ばむほどの暖かさと花の香りの強烈さで温室を出たくなったのだが、あと少しとがまんした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 脳髄を麻痺させるような濃厚な香りと獰猛なまでの危険な美しさ、是正の美女を前にしたときの近寄りがたさ、それがランの本質だ。

 今日はこの辺で