野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

有馬峠から日向沢の峰へ

2013-05-31 | ハイキング

 

 

  スーパーカブを使って奥武蔵有馬峠に登ってきた。名栗湖の奥から舗装された林道を、ひたすら登ってやっと着いた先が有馬峠だ。ここは武蔵と秩父を結ぶ峠。

 

 峠には登山者の車が数台停められている。

峠から見た名栗湖、まだまだ新緑が瑞々しい。

 

 まだ時間があるので登山道を探検することにした。

 

林道から川苔山や蕎麦粒山へと至る登山道に入る。周りにはまだまだ花が咲き残っている。

 足元にはフタリシズカ

 

 まだミツバスミレも咲き残っている

 

フモトスミレや花の落ちかけたアセビ

 

 

 新緑の木の中にはヤマフジも咲いている

 

 ガクアジサイ

 

 これはヤブデマリ

 

 

 コガラも歓迎してくれた

 

 モミジの花は終わり実が付きかけている

 

 あれほど良かった天気も少し登る間にガスがかかってきたようだ

 

これはウワミズザクラ。見ごろは過ぎてしまったようで残念。

 

足元の湿った場所にはヒメレンゲの群生。

 

 これはクワガタソウ

 

 ヤマツツジも咲いている

 

 登りだして一時間足らず、日向沢の峰が見えてきた

 

この辺にはシロヤシオが咲くのでそれを期待して登って来たのだが……。

 

 やや旬を過ぎた感はあるが、何とか花には間に合ったようだ

 

 

 シロヤシオはアカヤシオとは違い、花弁も薄い緑色を帯びているようで、何とも気品を感じる花だ。

 

 

 

 

 今年も何とかアカヤシオ、シロヤシオの両方を見ることが出来た。ある程度高い山に登らないと見られないこうした花を、あと何回見ることが出来るのだろう。そう思ったらなかなかその場を去れなくて、暫くじっと見入ってしまった。

 

 この辺で。

 

 

 

 

 


丸川峠から大菩薩へ

2013-05-24 | 登山

 

 今年初めての2000m越えの登山だった。5月下旬、雲一つない絶好の登山日和の天気。

行程概略;午前8時過ぎ丸川分岐に車を停める→9時35分丸川峠→10時53分大菩薩嶺→11時42分大菩薩峠→12時50分石丸峠→13時30分小屋平→14時上日川峠→15時10分

丸川分岐にもどる

  暫く沢沿いに林道を歩く。路の上に羽化したばかりのオニヤンマがじっと身動きせずに羽を休めていた。

 

 咲き出したトチノキの花

 

 キランソウの仲間

 

 ヤマツツジもちょうど見ごろ

  

 標識のある此処で沢と別れる

 

 

 前を行くのは丸川荘の主人だろうか

 

 結構きつい登りが一時間以上続いたころ、やっと明るい草原に出た。ミヤマスミレがお出迎え。

 

 丸川荘

 

 小屋を過ぎて草原の上にたつと一挙に展望が開けた。

 

 南アルプスの峰々もしっかりと見える

 

 標高1800mを超えたあたりからは、早春の高山植物が顔を見せてくれた。

ヒメイチゲ

 

 コミヤカタバミ

 

 何と言っても一番多くみられたのがミツバオウレン

 

 長い蕊が特徴のキンポウゲ科の花だ。分布は中部地方以北。

 

丸川峠からは一時間と15分ほどかかって大菩薩嶺。ここが本日の最高到達点だが見晴らしは全く聞かない。

 

 少し下って雷岩からみた大菩薩湖

 

 

そして富士山

 

 いつ来ても、どんな天候でもそれなりに楽しませてくれる大菩薩の尾根歩き

 

 すぐそばでコガラが囀っている

 

 カケスもすぐ傍まで来てくれたのだが、カメラを向けたら少し遠くの木に飛んで行ってしまった。

 

 もう一度富士山と南アルプスの展望

 

 

 中ほどに見えるのは旧峠にあたる賽の河原の避難小屋

 

 少し休んでいたら、あたりを飛び回っていたキアゲハも草の上に止まってくれた

 

 

 大菩薩峠に立つ介山荘

 

まだ時間があったので予定を変えて石丸峠へ回ることにした。こちらは登山客が少ないので静かな山行を楽しめるのが良い。

 途中で出会ったルリビタキのメス。画像が小さくてかわいさが伝わらないのが残念。

 

眼下の石丸峠を見下ろしながら昼食

 

小金沢連嶺

 

 下山するにつれ近づいてきた大菩薩湖(旧上日川ダム)

 

 下山中見かけた花たち ハルトラノオ、フデリンドウ、ワチガイソウ、終わりかけのヒトリシズカ

 

 小屋平のバス停

 

カラマツの新緑が目に眩しかった。

 

 ぐるっと一周して丸川分岐に戻ったのはほぼ7時間後の午後3時過ぎ。昼食時以外は休まなかったので、結構膝に疲れがたまってしまった。

今日はこの辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


深大寺バラ園‘13

2013-05-18 | 植物園

 今年も薔薇の季節がやってきた。薔薇には見た目の派手さ、香りのよさ等人を惹きつける要素が揃っているのか、平日にもかかわらず神代植物公園はたくさんの人で一杯だった。

 

 

 今年のバラフェスタは5月11日から26日まで催されている。私が行ったのは前半にあたる16日だが、今年の暑さのせいか既に見ごろを過ぎたバラが目に付いた。

 クイーンエリザベス、78年バラの殿堂入り(アメリカ)。気品のある色といい、堂々たる咲きっぷりといい殿堂入りにふさわしいバラだ。

 

 ゴールドマリーはフランス産。濃い黄色で咲きすすむと縁にピンクがかかる

 

 まるで蝋細工のような光沢を見せるファンファーレは‘56年にアメリカで作られた。

 

 私の中のバラ色はこのブルーバユーのような薄い青紫色。‘93年ドイツ。

 

 品種札にはジャニナとあったのだが……

 

 レッドデビルとはバラにふさわしからぬ恐ろしげな名をつけられたものだ。このバラは‘67年のイギリス産。写真では見えないが花弁の裏側は銀白色。

 

 ‘56年アメリカ産のムーンスプライト。スプライトは妖精の意味なんだって初めて知った。中心は黄色が強く、外に行くにしたがって薄くなっていく、香りもよく花の形も良い。

 

 

 夕霧は名前からも分かるが日本の京成バラ園で‘87年に作出されたバラ。ピンクの覆輪が可憐で繊細だ。

 

 モンパルナスはフランス産。

 

 ブルボンクイーンはローズピンクの八重の浅いカップ咲き の花。

 

 お昼過ぎ、バラ園はますます混雑してきた。

 

 品種札なし、やや緑色を帯びた花弁が珍しかった

 

 リリベットはアメリカ‘53年度作。3つ並んだ様が左から母親、子供、祖母と親子三代のようで、真ん中の子供が左右から押され窮屈そうに見え微笑ましかった。

 

 

 ポリネシアンサンセットはアメリカの四季咲きのバラ。ポリネシアの夕焼け空はこんな色に染まるのだろうか。

 

 

 インターフローラとあったが、ネットで参照してみると本当にこれかと自信がなくなる。(間違っていたらごめん)。そもそもバラ自体が咲き進むにつれて変色するからか、デジタルカメラのホワイトバランスの癖か、それとも単なる名札の間違いなのか、一つの品種なのにさまざまに色のバラがネットには載っている。

 

 レディラックの香りは、これぞバラといったクラシックな香り。幸運の女神はこの香りとともに訪れるのか。

 

  ツルバラの新雪。香りもよく、こぼれるように純白に咲き誇る。‘69年形成バラ園作。

 

 同じ京成バラ園のうらら。四季咲きで耐病性も強く、花付きもよいそうだ。

 

 余りの熱気と日差しの強さで日傘をさす人も多くなってきた。

 

 色あせてしまったセブンティーンはアメリカ‘59年作。ピンク色の綺麗な花なのだが、変色し妖艶さを増してしまった。人間でいうと令嬢が蠱惑なマダムへと変わったようなものか。

 

 こちらはまだ初々しさを保っていたプリンセスドゥモナコ。仏メイアン社‘82年作。モナコ皇妃となった故グレースケリーに捧げられた花といわれている。

 

 ポンポネッラはドイツ‘2005年作のツル性の八重咲きバラ。

 

  マジョレットはフランス作出の四季咲き大輪のハイブリットティーローズ。深紅のバラは目で見ると綺麗なのだが、カメラではすぐ色飽和して難しいが、それに比べてオレンジ色はそのままの色合いで写ってくれるようだ。

 

 カリーナはフランスメイアン社作の四季咲き品種。

 

 フロリック、アメリカ作。こういう色はブライトピンクというそうだ。肉眼ではもう少しピンク色に近かったようだが……。

 

 お終いは聖火。京成バラ園で作られた第一号のバラで‘64年の東京オリンピックにちなんで作られた四季咲きの大輪種。半剣弁で咲き進むにつれて花色が変化して行く様をオリンピックの聖火に見立てたもの。

 

 時刻は3時を回ったばかり、一向に喧騒と人出の絶えないバラ園をやっと抜け出した。

 

その後はホオノキやトチノキ、センダンなどの木の花や野草園で、原色で焼き付いた眼を冷ました。

 いい一日を過ごせた、この辺で。


赤城自然園

2013-05-12 | 探鳥

 

 赤城自然園は春、夏、初秋、晩秋の4つの季節に限定開園する施設だ。以前は2週間足らずの開園が年に数回あるだけだったが、最近は延びて春のシーズンは4月5日から6月9日までのほぼ2か月間にわたる。

この日は休日、開園前から結構な人がやって来ていた。

 

 入り口からすぐに行けるのがセゾンガーデン。ここには園芸種の派手な花がおおい。

ツルハナシノブ

 

 キクザキイチゲ

 

 名札のなかったこの花は?

 

ツツジやシャクナゲがたくさん咲いていた

 

 

 

 

 これは山でも見られるヒカゲツツジ

 

 

キバナイカリソウなど

 

 これはキバナカタクリ

 

 

 もう少し奥へ進むと四季の森ゾーンに入る。ヤマシャクヤクが見ごろだった。

 

 

 ヒトリシズカ

 

  この緑色の花はルイヨウボタン

 

 シラネアオイもたくさん咲いている

 

 

 近くにはオオバキスミレ

 

 さらに奥に入ると森や池原っぱが広がる自然生態園となる。

 

 

 ツクバネウツギ

 

 標高は600~700mほどなのにまだ咲き残っていたカタクリ

 

 ウラシマソウ

 

クサボケも鮮やかな橙色で咲いている

 

 カエルの鳴く池

 

 猛毒のハシリドコロ

 

子規積もった枯葉を踏み、小鳥の囀る声が頭上から降り注ぐ中を味わいながらゆっくりと歩いていく。

 

 ウグイスカグラや

 

 エンレイソウもいる

 

 これはシロバナエンレイソウだ

 

 ラショウモンカズラの群落も見られた

 

 ジュウニヒトエ

 

 

 これはなかなかお目にかかれないツバメオモト

 

 声を立てることなく人々は森の中を歩く

 

 チゴユリも姿を見せてくれた。

 

 日向の原っぱではフデリンドウも

 

見上げると カエデが繊細な花を咲かせている

 

 総面積は120haでそのうち一般開園しているのは半分の60haだという。

この日は3時間以上いたのだが、見られたのは全体の半分ほどだった。すべてをしっかり見るのには一日の時間をかける必要があるだろう。

 

 だんだんと来園者が増えてはいるものの、まだまだ人は少なくゆっくりと落ち着いてみられる。いつまでもこんな自然園であってほしいものだ。

この辺で。


雪国植物園

2013-05-07 | 植物園

 連休のど真ん中、雪国植物園を久しぶりに訪ねた。

 

 

 開園は9時からだったが、私たちが着いたのは8時40分ごろ。もうすでに4台の車が止められていて、早めに入園しているようだ。

今日は絶好の天気。咲き始めたヤマザクラが微かな風に乗せて甘いにおいを運んでくる。

 

さっそく大人のヒトリシズカがお出迎え

 

 マキノスミレは東日本に多いスミレ。細長い葉と濃い赤紫の花弁が特徴。

 

 関東で見かけるヤマルリソウと似ているが、こちらはエチゴヤマルリソウ。地面からすっくと立ち上がって咲くところが良い。

 

 葉の綺麗なトキワイカリソウ 

 

 エゾエンゴサクとイカリソウ

 

 入り口付近には雪割草が多いのだが、ちょっと季節が遅かったようだ。花はほとんど残されていなかったが、根気よく探せばあるものだ。

 

 スミレの仲間 左上からニョイスミレ、オオバキスミレ、タチツボスミレ、ナガハシスミレ(別名テングスミレ)

 

 

 これぞ日本の里山といった風景。

 

崖の斜面に咲くチゴユリ

 

シラネアオイもそろそろ終わり頃なのだが、何とか花を見ることができた。

 

 

 5月の初旬のこの時期、園内で一番多く見られたのはイワカガミ。高い山でしか見られないイワカガミが、里でこんなにたくさん見られるとは嬉しい驚きだ。

 

 

 これは白っぽい株

 

 群生もいいが、一つだけ寂しげにぽつんと咲いているもの捨てがたい。

 

 オオカメノキの白い花が山道に落ちている

 

  入り口から林の区域を抜ける。柔らかい光に満ちた景色が見えてくる。花だけでなく山全体が新緑でおおわれ、まさに「山が笑って」いるようだ。

 

 

 雪椿はなぜか恥ずかしげに咲いている。

 

 道沿いにたくさんの野草たちが出迎えてくれる。

 イチリンソウ、終わりかけのサンカヨウ、沼にはイワイチョウ、日当たりのよい土手にはミツバツチグリ

 

 シロバナエンレイソウとツクバネソウ、白い苞はほとんど枯れかけていたミズバショウ、キランソウ

 

 シュンラン、エンコウソウ、 これから咲くクマガイソウ、エンレイソウ

 

 サワオグルマギクとコシノチャルメルソウ

 

 花だけでない、鳥やチョウたちにも出会えた。

 つがいで飛び回っていたオオルリ

 

 キビタキはいい声で囀っていた

 

  メジロ

 

 新緑に萌える林の中をひらひら優雅に飛び回るギフチョウ、待って待ってやっと止まってくれた。羽がきれいだ。

 

 池の中にはクロサンショウウオの卵塊。マスカットブドウのようだ。

 

 お終いは上2つがアマガエル、シラネアオイの中の小さなバッタ、池には羽化したばかりのトンボ。

 

 

 園内にいたのは3時間と少し。たくさんの生き物たちに会えてあっという間の濃い楽しい時間だった。予定もあり、おなかも空いたので退園せざるを得ないのがとても残念だった。

今度来るときは一日中いられるように昼食持参で来ることにしよう。

 親切にしてくれたスタッフのみなさん、有難うございました。

 この辺で。