青梅線川井駅で降りてから、バスへの接続が2分と短いので駆け足でバス停へ。苦労して乗ったバスは10分少々で終点の上日向に到着。ここから車道歩き、大丹波川に沿って北上していく。
彼岸花が最盛期を迎えていた。
道の両脇にも秋の花が多くみられる。
ニガナの仲間、タカネニガナだろうか。
ゲンノショウコも草むらから顔を覗かせている。
良く見ると可憐なヌスビトハギ。和名の盗人萩は実の形が忍び足の足跡に似ていることからつけられた。
マムシグサの仲間の実、赤く熟すのはもう間もなくだ。
道端でよく見かけるチヂミザサ、日差しが当たって輝いていた。
蔓状の一年草、ヤブツルアズキもこの時期良く見かける花だ。
日当たりのよい斜面ではアザミの花が蝶を集めていた。
棒ノ折山の登山口である奥茶屋まではゆっくり歩いても30分足らずで着く。見上げると崖の上にクサボタンが群生していた。
奥茶屋を抜けると分岐に出る。左は日向沢の峰から川苔山方面に至る山道。今回は右に折れて小さな橋を渡る。
小沢に沿って山葵田が続く。
イヌタデ
独特の香りを放つカメバヒキオコシ
キバナアキギリ
キンミズヒキ
標高が少し高くなったためか、タマアジサイの花もまだまだ現役で見られる。
オクモミジバハグマ
これはノブキの花後
小沢沿いの急な登りを右に左にわたり返しながら高度を上げていく。道端には白やピンクのミゾソバが群生している。
白い小さな花をたくさんつけたマツカゼソウ
ミズタマソウ
小一時間もすると沢に別れを告げ、薄暗い杉林の中の急登に変わる。花はほとんど見られず、気を紛らわしてくれるものがなくなり、登りのペースが速くなったたせいか、息が切れ辛い。何とか休み休み登って登山口から一時間半、急に明るくなり視界が開けた。ここの頂上は広く開放的で、いつ来ても気持ちが良い。天気も良いせいか頂上では10数人の人が休んでいた。
少し早かったが、西側の少し静かな草むらに座り込んで昼食とした。ススキの向こうには秩父の穏やかな峰々が望める。暖かい日差しと微かに吹きすぐ風、いつまでもこうして居たいと思う。
下山路は黒山から小沢峠へ。花はほとんど見られなかったが、途中カモシカに出会った。初めは黒い背中しか見えなかったので、一瞬熊かと思って肝を冷やしたが、去る前に振り返ってくれたのでカモシカと分かり一安心だった。
棒ノ折山は標高1000m足らずの山だが、林道や沢沿いの花が数多く見られることや、杉林を登り終えた後の頂上の爽快感など、季節を問わず何度登っても楽しめる山だ。
この日もいい一日を生きられた、感謝。