日本人のメリハリのない仕事ぶりは100年前から変わってないようす

2019年11月14日 | 社労士
いよいよオリンピックも来年に差し迫り、ニッポンサイコーの風潮が強いなか、それに水を差すかのような辛辣な書籍をみつけた。
100年前から見た21世紀の日本 大正人からのメッセージ』がそれである。
日本以外はすべてバカアホカス、特に韓国・中国は終わってる的な論調が蔓延っている昨今にかなり危機感を持っていると思われる。
100年以上前にはネットなんぞはないので、名無しが憎悪むき出しで日本国民を呪っているというのではなく、それなりの地位の人が新聞等の媒体できっちりもの申している。
手始めに、新天皇陛下でお祝いムードのとこに一発。
大正10年に宮内庁書記官として欧州訪問に随行した二荒芳徳(ふたらよしのり)
「西洋でよくきくのは、欧州人に志那人と間違えられて真っ赤になってオレは日本人だと憤慨する人の多いことです。人はこれをもって国民の自尊心の表現のように賛美しますけれども、私はむしろこれを滑稽に存じます。」
今この人がツイッターとかブログでこんなこと言ったら炎上だわ…
他にも歯に衣着せぬ気にくわない言いがかりも。
「日本は決して自分たちが考えているほど世界的に強い国ではありません。飾らず申せば自惚れが過ぎて独りよがりの国になりかけております。」
坂の上の雲ブームでご存じのように、マジでこの時代のニッポン人はニッポンが西洋に伍すると考えていたんですね。なにせ、日清・日露戦争に勝ってますから。無理もない。だから多くの日本人はこれをいいがかりと決めつけ腹を立てたと思う。
第1章は働く人たちへと題し、100年前の労働者及び事業主の生産性の低さを糾弾しています。
どうやら働き方改革はリバイバルみたいです。
フランス文学者飯田旗郎(いいだきろう)は100年後も日本人が変わってないってわかったら墓から出てくるだろうか…
「日本人は時間が来ても、別に定まりがないように、ダラリダラリと何かやっている。勉強ぶりを見せるつもりか、あまり正直に帰っては現金過ぎるというのであるか、日曜まで出勤していることがある。真実忙しいのなら別だが、勤め人の勉強果たして如何、もし勉強ぶりを見せるため、ないものをあるように見せるのは虚飾虚礼というものだ」「もっとも上の人たちにも追従虚飾の勉強を喜ぶものがないわけでない。したがってこの幣もある」
そんなことない!実際に業務量が多いんだ!!と言いたい人も多いだろう。
私てきには、飯田さん、あんたよう知ってはるな~、昭和・平成・令和に受け継がれてますわ~と思う。
忙しいと言いながら仕事はダラダラとこなす。
これ現代日本人の姿と重なります。
日本人は勤勉か、労働時間の短縮、教員の勤務実態、役人の仕事ぶりと、いくつか小見出しで論じていますが、どうやら長時間勤務になるのも、ダラダラ仕事になるのも、「見せかけ」の勤勉ぶりが犯人のようだ。
我が身を振り返れば身に覚えのあることばかり。
ものを大事にしない、粗末に扱う、世間の内外で態度ががらりと変わる。
労働者には仕事という意識がないが、事業主や役員なども同じである…
最後に。
労働時間の短縮が必要なわけ。
労働を8時間に設定して8時間の給与を支払うことにしても日本人は正味4時間分しか働かない。
なので、6時間程度でよい。
これは帝国ホテルの建築を監督したアメリカ人技師の言い草である。
小説家カフカが生まれ育ったボヘミア王国では官費節約のため公務員は半日~6時間勤務だったそうだ。
ワークライフバランスなんて言うからいかがわしく聞こえる。
どうせ4時間しかまともに働かないんなら所定労働時間おまけの6時間でいいだろ?って言えばいいんだな。
すすむかな?働き方改革。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 賢くなる手術を受けなくても... | トップ | 法学部を卒業した人に聞きた... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

社労士」カテゴリの最新記事