呪詛
おのれにとって不都合な、対立者や敵対者を、まじない呪うこと。本来呪術は不幸や災害を避け、人間の長生きや、生活の安全をはかるため、なされたものであったが、やがて他者を呪うためのものとしても行われた。
養老年間の「賊盗律」には呪詛の罰則が記されている「およそ憎み悪む所ありて、厭魅(えんみ)を造り、符書呪詛を造りて、人を殺そうとする者は、謀殺をもって論じて二等減ぜよ」
729年の勅命には、「厭魅・呪詛して、百物を害い傷つける者あれば、首は斬り、その従者は流す」
厭味(えんみ)→図形や人形などを用いて、他人を害する呪い
蠱毒(こどく)→悪虫を容器に入れて、互いに食い殺させ、呪うべき相手に害を与える
ともに、「不道」にあたるとされた。