■稲荷信仰
秦氏の祖・伊呂具が、餅を的にしてこれを射たとき、餅が白鳥と化して、稲荷山の三ヶ峯に飛び移った
という奇端に基づいて
711年、創祀された京都伏見の稲荷大社を本社として、その後全国いたるところに祀られ、「伊勢屋、稲荷に、犬の糞」という諺さえ生むような、わが国ではもっともポピュラーな神社への信仰
【祭神】
※宇迦之御魂佐田彦
※大宮能売
※田中大神
※四大神
↓
総じて食物の神(農業神)
農家が祀る
↓
商工業者も尊崇し繁昌の祈願をする
↓
今日では、衣食住の大祖、産業守護の神と仰がれる
■神の遣いである【狐】は、仏教の荼枳尼天(だきにてん)と習合して、あたかも祭神自身と同一視されている
その狐の憑依(狐憑き)を通じて、種々の新しい神号が感得されるから、稲荷山一帯に、約1万数千の「お塚」があり、それらがそれぞれ、本社とは独立に、特定の信者を有している。お塚には供物として揚げが捧げられている。
祈願の際には朱塗りの鳥居が祀られる。