流氷大地…

流氷期のオホーツク海は氷に覆われ
樺太はユーラシアの一部となり
その南端は
北海道の長い東海岸線に接続する…

流氷の民モヨロ人が
その氷の大地を渡り渡来したように
大陸と繋がったその道は
古くから様々な事を伝え繋げ
そして逆に運んでも行ったようだ…

最北と呼ばれるその響き
その場所からさらに北を眺めれば
北にはまだまだ
広大過ぎる程の北が広がっている…

海と陸地の境目しかなかった場所に
人間はあらゆる理由で
あらゆる境界線を引巡らしてきたが
魚の群れも渡り鳥も
お構い無しに国境線を越えてゆく…

北方領土をめぐる見つめ合いは
政治的理由で幾度か途切れながらも
今もまだ細い糸で繋がっている…