愛は地球を救う(弐)…

欽ちゃんという人の事を少し…

ある日
二十数時間テレビの関係者が
その年の出演交渉の為に
欽ちゃんの元を訪れた時の事
ギャラを聞いた欽ちゃんは
「そんな安いんじゃヤダ」と
出演を突っぱねたという…

どうしても欽ちゃんに
出演して欲しい番組関係者は
欽ちゃんが満足するまで
値段を上げに上げ続け
ようやく出演の承諾を貰った…
その時欽ちゃんが言った言葉
「そのお金は全部募金して…」

話の途中まで
欽ちゃんを疑った自分の事が
恥ずかしくて堪らない…

愛は地球を救う(壱)…

あるテレビ局で毎年夏に
二十数時間テレビという番組が
放映される…

かつてはこの余市町商店街でも
何か人の為にと立ち上がり
テントを立て
みんなで黄色いＴシャツを着て
募金活動をしたそうな…

街の人々は互いに声を掛け合い
小さな女の子は
一年貯めた貯金箱を募金する…

そんな活動が一年二年目と続き
三年目を迎えようとしたある日
テレビ局から言われた事は
番組中に商店街の名を
テロップで出して欲しいとの事
そしてその為の宣伝料
30万円払って欲しいという事…
そうしなければＴシャツも
ポスターも支給しないとの事…

結局それ以来
番組との付合いは断絶してるが
小さい子供が
他人に貯金箱を差し渡す善意…
それをあんな番組に使われては
絶対いけないとその人は語った…

そして募金総額よりも
番組制作費の方が遥かに高いと
その人は付け加えた…

温泉で…

余市町…
車で旅行されてるデラシネさんから
温泉の半額券を頂きまして
やってきましたのは天然温泉余市川…

受付が若くて綺麗な女性だった事を
ちょっと得したと思う男心
然し風呂に入って
隅々までゴシゴシ洗っておりますと
更に別の活発そうな若い女性が
いきなり入って来るなり
「氷いりませんか？」と言いながら
ひとりひとり聞いてまわる
不思議なサービス現象が勃発…

「えぇ？食べるの？何ですぅ？」と
僕も思わず取りに乱した訳ですが
さすがに
若い女性の目に晒される恥ずかしさ
それはのっぴきならぬ状況なり
おちおち出し放しにゃあ出来ません…

因みに風呂から上がると
受付女性がオバサンに交代していた
そんな目まぐるしい風呂でした…

修理屋さん…

背中の荷物を支える腰ベルトが
ブッツリいっちゃいまして
街の人に修理屋さんを尋ねた所
紹介されたのは
国道５号が直角に曲る所にある
「すぎやま」さん…

とりあえず
直して欲しい箇所の彼此を伝え
取りかかって頂いたんですが
ミシン職人の奥さんが
作業する姿は正に死神のオーラ
その間に
話上手の旦那さんが
お喋りの相手をしてくれながら
珈琲などを御馳走になりまして
修理代金も驚きのお安さ…

まるで近所に住む知り合い宅に
お邪魔したような時間でした…
何処の街で話をしようと
地元ネタが一番面白いですね…