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演劇「殺しのリハーサル」を観劇

2025年01月15日 | 演劇

ティアラこうとう大ホールで演劇「殺しのリハーサル」を観劇した、6,500円、4時半開演、5時半終演、座席は7割がた埋まっていた

原作:レビンソン&リンク
翻訳:保坂磨理子
演出:鈴木孝宏

「殺しのリハーサル」は刑事コロンボの生みの親、レビンソン&リンクが、全盛期の1982年にTV映画として書き下した作品

あらすじは、

ブロードウェイのとある劇場、誰もいない客席に姿を現す劇作家アレックス、一年前の今日、恋人であった女優モニカが、自らの主演舞台の初日、自分との婚約発表を目前に謎の死を遂げた、自殺と処理された彼女の死を殺人事件と断定したアレックスは、事件後行方をくらましていたが、 丁度一年経ったこの日、この劇場に当時の舞台関係者を招集していた、続々と集まる俳優たち、そして演出家、舞台監督、プロデューサー、新作の稽古と称してこれからアレックスが行うのは真犯人を暴くための「殺しのリハーサル」だった

出演:伊藤洋三郎/紫城るい/山本みどり/清雁寺繁盛/川原洋一郎/庄田侑佑/松浦海之介/岸田茜/岩田翼/新藤真耶/馬場真佑/坂上麻優

観劇した感想などを書いてみたい

  • ホールに到着して今回も事前予習のために公演プログラムを1,100円で購入して開演までの間に読んだが、実際の演技を観て、最後のどんでん返しという意味が分からなかった
  • 1年前に一緒に公演した舞台の役者やプロデューサーなどが劇作家アレックスの呼びかけで再び集まってアレックスの新作のリハーサルをやる、ということで舞台がスタートし、リハーサルを進めていくがその途中で刑事が出てきて、メンバーが逃げ出さないように見張るという、その辺から不自然なストーリーになってきて、最後はこの刑事が実は偽刑事であり、何が重要な役割を演じるというものだが、さっぱりわからなかった
  • 自殺したモニカというアレックスと婚約する予定の女優は他の役者に殺されたという、その真犯人の犯行の証拠というトリックも「何ーんだ、それかよ」というもので、どんでん返しというほどのものではないと感じた
  • それぞれの役者は良く演じていたと感じた、ホールが結構大きく、セリフが聞こえないのではと心配したが、R席にいた私にも役者たちの声は良く通った、発音がはっきりしていて、発声方法もよく訓練されているからでしょう、怒鳴るような話し方はしていなかったのは良かった
  • 役者の中で特に頑張っている感が出ていたのがアレックスの秘書役を演じた坂上麻優だ、テキパキした性格の秘書の役を可愛らしく演じていたのに好感を持った
  • 今回の舞台の場面転換は舞台の奥行きの途中に黒幕が出てきて舞台の横幅3分の2くらいを隠し、その客席では見えない黒いカーテンの向こう側で転換後のセッティングが準備されるというもので、よく考えたうまいやり方だと思った
  • あと、この日の公演は午後4時半開演だったが、大ホールはこの公演だけだったのでなぜ2時か3時開演にしないのかなと感じた

演劇というのもなかなか難しいものだと感じた

この日は少し早く到着したので、ティアラこうとうのすぐ前にある猿江恩賜公園をブラブラした、スカイツリーが見えて良いところだと思った

※ このブログを投稿する際、タグに「殺しのリハーサル」とこの演劇のタイトルを入れたら、この言葉でタグは利用できませんと出た、なるほど、殺人のやり方をネットで共有するような投稿とみなされたのでしょう、恐れ入りやした


Netflix「地面師たち」を観る

2025年01月14日 | 映画

この映画とイカゲームを観るためにわざわざネットフリックスにまた契約した、まず、「地面師たち」を年末年始に観た

この映画はは、新庄耕の同名の小説を原作として2024年7月25日にNetflixで配信が開始された日本の配信ドラマ、出演は、綾野剛、豊川悦司、ピエール瀧、小池栄子、北村一輝、山本耕史、松尾諭、リリーフランキーなど

この映画は、土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る不動産詐欺を行う「地面師」の犯罪を描くもので、2017年に実際に起きた被害額約55億円に上る「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルとしている

かつて、父の経営する不動産会社に勤めていた辻本拓海(綾野剛)は、自身が原因で地面師による不動産詐欺に遭い、それにより破産した父が放火による一家心中を図り、母と妻子を亡くした過去を持つ、その後、地面師グループのリーダー・ハリソン山中(豊川悦司)に偶然に出会い、仲間に誘われ「交渉役」として活動することになるが・・・

観た感想を述べよう

  • 面白かった、不動産取引の怖さをまざまざと見せつけられた、積水の詐欺事件以降、再発防止のためいろんな法改正などがなされているようだが、引き続き不動産取引というのはリスクが高いものでしょう
  • 物語の最後の100億円単位の詐欺と実際の積水ハウスの詐欺とは類似するが、いろんな面で映画の方が複雑でスリリングに、かつ、誇張して描かれているのでしょう、その見せ方がうまいと思った
  • このような犯罪集団に一度組み込まれると抜け出すことは不可能なのでしょう、その点は映画で描かれている通りだろうなと思った、最近多発している広域強盗殺人もSNSの闇バイトなどで一度でもかかわると抜け出すのは自分や家族の危険を意味するため不可能なのでしょう、怖いものだ
  • 物語では辻本拓海が自分の家族が地面師詐欺の被害に遭った過去があるのに自分が今度は地面師になって他人を不幸にしてしまう理由がはっきりわからないような気がした、そして最後にハリソン山中と対決する場面で辻本がハリソンに拳銃を向け、すぐ引き金さえ引けば殺せるのに余計な話をして殺しそこなった場面があったが、小説や映画だからのシーンだと思った

  • 俳優の演技としては、ピエール滝がいかにもという演技をしてうまかった、北村一輝もこの人は本当はこんな人ではないかと思わせる真に迫った演技だった、山本耕史もエリートサラリーマンの焦りと強引さと悲哀をうまく演じており大したものだと思った、一方、山本耕史の同僚でライバルの松尾諭だが、この人はこんなエリートサラリーマンは似合わないと思った、イメージに全然合わない、この人は「ダメ男」、「ダメおやじ」が一番ピッタリでそのイメージが固定してしまっているのかもしれない
  • 物語の中で、詐欺集団が石洋ハウスの青柳隆史(山本耕史)に、地主の本人確認面談日までに土地取得の稟議決裁を済ませろと迫る場面がある、青柳はこの条件をのみ、社長のアイディアで稟議書の空白個所に、「本件は社長が事前に物件を下見し内容確認済み」との補足説明を鉛筆で描きこんで回覧がなされ、それならばということで反対派の役員たちも承認印を押し、最後に社長が決裁印を押すと、社長自ら鉛筆書きを消しゴムできれいに消す場面があった、これは有り得る処理だなと思った、鉛筆ではなく、付箋に書いてそれを貼って稟議回覧して後で外す例もあろう、自分が反対派の役員だったらこういうケースはその鉛筆書きのある稟議書をのコピーを取っておくけど
  • この映画でも出てくるのだが、自分の経験からも、会社でも個人でも何らかの契約をする時には「契約締結を急がせる相手には注意しろ」ということがある、これは相手に考える時間を与えないずるい戦略であり、よく考えられると不具合がバレるから早く契約させる、ということが多いからだ、例えば「今日中に契約してくれたら30%割引する」とか、「今日決めてくれなければ明日は別の客との面談が入っている」などと巧みに攻めてくるので要注意である

楽しめました


歌劇「ボエーム」をテレビ観劇する

2025年01月13日 | オペラ・バレエ

NHKクラシック音楽館で放送していた井上道義指揮の最後のオペラとなった「ボエーム」をテレビ鑑賞した

指揮/井上道義
演出・振付・美術・衣裳/森山開次

出演 

ミミ:ルザン・マンタシャン(Ruzan Mantashyan、アルメニア、ソプラノ)
ロドルフォ(詩人):工藤和真(テノール)
マルチェッロ(画家):池内 響
ムゼッタ(マルチェッロ恋人):イローナ・レヴォルスカヤ(Ilona Revolskaya、露、ソプラノ)
コッリーネ(哲学者):スタニスラフ・ヴォロビョフ
ショナール(音楽家):高橋洋介
ベノア(家主):晴 雅彦
アルチンドロ(年配紳士):仲田尋一
パルピニョール(おもちゃや):谷口耕平
ダンサー:梶田留以、水島晃太郎、南帆乃佳、小川莉伯

合唱:ザ・オペラ・クワイア
世田谷ジュニア合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
バンダ:バンダ・ペル・ラ・ボエーム(「バンダ」とは、オーケストラなどで、本来の舞台上の編成とは別に、離れた位置で「別働隊」として演奏する小規模の演奏者のこと、 舞台裏や客席、いろんなところで演奏する)
2024年9月23日、東京芸術劇場

2024年末での引退を宣言している指揮者・井上道義が、自身最後となるオペラに選んだのは、“最愛のオペラ”と語る『ラ・ボエーム』の新制作、演出には、深い信頼を寄せる舞踊家・演出家の森山開次

森山氏の演出は、「パリの物語を日本に近づける」をコンセプトに、画家役のマルチェッロを若くしてパリで活動していた日本人画家・藤田嗣治に設定し、マルチェッロを着物姿の藤田の風貌にして、藤田の愛した猫たちは子供コーラスとして出てくるが、「ラ・ボエーム」の基本的な世界観は維持されている、振付家の森山らしいのは、4人のダンサーを黒子的に登場させて、ミミのロウソクの火を消す役を演じていたりして、演出効果を高めたことなど

「ボエーム」のテーマは、ボヘミアンの青春、愛、そして死、「ボエーム」とは、「ボヘミアン」のこと、1830年当時のパリに多くいた芸術家の卵たちはみな貧しく、けれども、みな希望に胸あふれ、活き活きと過ごしていた、そんなボヘミアンの特別でない日常的な風景をこのオペラは描き出す、作曲したプッチーニも20代で故郷ルッカからミラノに出て、苦学に励んでいたことから、このオペラに特別な愛着があったと言われている

観劇した感想を述べたい

  • 私はこのオペラはあまり好きではない、なぜなら悲恋、悲劇だからだ、最初から最後まで「暗い」のだ、「椿姫」も暗いが第1幕に華やかな雰囲気があるだけマシだ、ただ、このオペラはCDも持っているので何回も聴いているので音楽は良く覚えているが、なかなか「好きだなー」とはならない
  • 好きではないが、レコードやテレビ、公演とあらゆる機会に聴き続けていると、ある時突然、その良さがわかることがあるから聴いている
  • 従って、今回の井上指揮の演奏も良いのか悪いのか自分の評価の基軸がないので判断できなかった
  • ただ、森山開次の新制作の演出、振付、美術、衣装は非常に良かった、特に第2幕のクリスマスのカルティエラタンの場面はカラフルで良かった、また、その時に出てくるパルピニョール(おもちゃや)の谷口耕平の衣装、パフォーマンスが奇抜で良かった
  • 歌手陣であるが、みんなそれなりに頑張っていたと思う、その中で主役のミミ役のルザン・マンタシャン(Ruzan Mantashyan )が良かった、スリムで美貌で、歌もまずまずだった、ミミのイメージにピッタリの歌手で、既にヨーロッパの名だたる歌劇場で主役級の役を務めた実績がある、よくこんなすごい彼女を呼べたなと思った
  • ムゼッタ役のイローナ・レヴォルスカヤ(Ilona Revolskaya)も美貌で役柄に合っていた、ただ、ムゼッタが歌う場面はそれほど多くないので歌唱力は判断できなかった、また、彼女はまだ実績は少ないようだが将来が楽しみである

  • ロドルフォ役の工藤和真であるが、歌はうまいと思ったが、貧乏なボヘミアン役なのに太目な体形であることが如何なものかと思った、日曜日に放送中の「坂の上の雲」で正岡子規を演じていた香川照之は闘病中の子規を演じるのに、本当に病気になったのではないかと思わせるような痩せぶりだったのには驚いたし役者根性を見た思いがした、オペラ歌手は単なる歌手ではなく役者でもあるのではないか

楽しめました


上野界隈で買い物

2025年01月12日 | お出かけ・国内旅行

この日は都心で眼の定期検診、今日は視力、眼圧、眼底写真による検査、眼圧が普段より高かったが、昨年も1月に検査した時に同じくらいの高さだったため様子見となった、眼圧は一日の中でも季節によっても変化するという、自分で測定できないし、高いとわかったところで生活習慣を改めれば低くなるというものでもなく、困ったものだ

新年早々ガッカリ気分で医者を後にし、帰りの途中の上野駅で降りて、駅構内と谷中界隈を歩きながら買い物をした

駅構内では軽井沢のパン屋のブランジェ浅野屋に行き、テレビで紹介されましたと言う札がついて山積みされていた「軽井沢レザン」というパン388円を一つ買ってみた

このパンはラム酒漬レーズンをたっぷりと加えたふんわりと甘いぶどうパンをフランスパン生地でまるごと包み焼き上げたもので、発売から30年以上のロングラン商品だそうだ、翌朝さっそくトーストにして食べてみたがおいしかった、ただちょっとパサパサした食感がしたので、サンドイッチなどで食べたほうが良いかもしれない

次に駅を出て、谷中の方に行き、夕焼けだんだんから延びる谷中銀座商店街をブラブラ歩き、これもテレビに出たのでしょうか、有名芸能人の色紙がいっぱい出ていた店で一番の売れ筋というメンチを2つ買った

次に、同じ谷中銀座商店街の中のフランス焼き菓子フロランタン(Florentins)の専門店、「アトリエ ド フロレンティーナ」に行ってみた、店員さんに聞いてみるとこの店はできてから8年目だそうだ

フロランタンはメディチ家の姫がフランス王のもとへ嫁ぐ際にフィレンツェから伝えられたお菓子、フロランタンとはフィレンツェのフランス語

狭いながらも上品なたたずまいの店は谷中銀座の雰囲気には合っていないような気がするが、中に入ると商品棚には思っていたよりかなり小さなフロランタンがラップにくるんでおいてあった、全部で数種類の味があるので、その中で3種類選んで2つずつ買ってみた、一つ220円くらいだった

小さな店でそんなに客が入っているわけでもなく、採算は合っているのだろうかとつい考えてしまう、味の種類はあるが、大きさはこのサイズのみだったのが気になる、最近日経新聞で取り上げられていたので大丈夫だと思うが頑張ってほしい

帰宅してさっそく、3時のお茶で味わったがおいしかった

お疲れ様でした


楽劇「トリスタンとイゾルデ」をテレビ鑑賞する

2025年01月11日 | オペラ・バレエ

バイロイト音楽祭2024/楽劇「トリスタンとイゾルデ」をテレビで鑑賞した

ワーグナー 作曲
演出:ソルレイフル・オーン・アルナルソン(1987、アイスランド)
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:セミョーン・ビシュコフ (1952、ソ連)
収録:2024年7月25日 バイロイト祝祭劇場(ドイツ)

<出演>

トリスタン:アンドレアス・シャーガー(1971、オーストリア、Andreas Schager)
イゾルデ:カミッラ・ニールント(1968、フィンランド、Camilla Nylund)
国王マルケ:ギュンター・グロイスベック(1976、オーストリア、Günther Groissböck)
クルヴェナール:オウラヴル・シーグルザルソン
ブランゲーネ:クリスタ・マイア

今までワーグナーの作品は長いものが多いので見る気がしなかったが、今年は挑戦してみようと思っている、先ずはテレビで放送していた「トリスタンとイゾルデ」を観ようと思った、この曲のCDは持っているが、音楽が抽象的でメロディーがなくBGMで聴いていても全然覚えないのでオペラも観る気にならなかったが、良いオペラだとの評判が多いので挑戦しようと思った

なお、作曲当時ワーグナーはパトロンであった実業家ヴェーゼンドンクの妻と不倫関係にあった、このオペラは彼の私生活の刻印でもあるようだ

今回の演出だが、NHKの放送時のテロップの説明や他の方のブログを見ると以下の特徴がある

  • 演出のソルレイフル・オーン・アルナルソンは今回がバイロイトデビューで、舞台を持参品が山積みされている船に設定した
  • 彼は2人が物語が始まる前から愛し合っていたことを強調するとともに「憂鬱な」という名を持つトリスタンを死の世界に取りつかれた男として造形した
    (感想)
    トリスタンのあらすじを調べると2人はイゾルデがトリスタンに媚薬を飲ませたことから愛し合ったとなっているが、この日のトリスタンはそうではないため媚薬を飲むシーンがなかったのかと合点した
    また、通常のあらすじではトリスタンはメロートと争って死に至ると説明されるが、そのシーンがなかったのでおかしいなと思ったが、この演出ではトリスタンは死に取りつかれて第2幕で自ら劇薬を飲んで死ぬが死にきれず、第3幕では目が覚めて、最後に多分薬のせいで死ぬのであった

歌手については

  • イゾルデ役のフィンランド人ソプラノ、カミッラ・ニールントは評判は良いようだが、ちょっと太目だと思った、カーテンコールの時にトリスタン役のアンドレアス・シャーガーと二人で出てきて、シャーガーがニールントを抱きしめて上に持ち上げようとしたら重くて持ち上がらなかったため抱きしめてごまかしていたのには笑ってしまった、しかし、これは取りようによってはアイルランド人王妃としての威厳がある姿とも言えるし、ワーグナーを歌うのは大変な声量とスタミナが必要で、若くてほっそりした歌手では無理とも言えよう
  • ニールントであるが、一昨年の年末のウィーン国立歌劇場の「こうもり」にロザリンデ役で出演したのをストリーミングで観ていた(その時のブログはこちら

  • トリスタン役のアンドレアス・シャーガーは旬のワーグナー・テナーで、来日したこともあるようだ、クルヴェナール役のオウラヴル・シーグルザルソン、ブランゲーネ役のクリスタ・マイアも知らない歌手だが、それなりの歌唱力があり素晴らしいと思った
  • 国王マルケ役のギュンター・グロイスベックはどこかで観たことがあるなと思っていたら、昨年観たMETオペラ「ばらの騎士」でオックス男爵をやっていた彼だった(こちら)、体格が良く、歌うときに上下のあごを逆方向に横にずらして歌う癖があるのですぐに気が付いた、来日したこともあるようで、今回も適役だと思った

さて、今回のトリスタンとイゾルデの音楽であるが、その特徴は「トリスタン和音」をはじめ、半音階進行の音楽を多用することで、西洋音楽の金科玉条であった調性音楽・機能和声を崩壊寸前まで追い込むという音楽史上に残る革命的な作品、 また不安定な和声を駆使することで、従来に比べ人間の内面をより緻密に表現できるようになったのも特徴と説明されている

初めてじっくり聞いたが、初回でもありまだまだ全然理解できなかった、ただ、第3幕は何となく終結に向かって盛り上がり、そして静かに終わるところが良いなと感じた、何回も聴きこまないとその良さはわからないのでしょう

難しいオペラでした


ラーメン2題

2025年01月10日 | グルメ

ラーメンは塩分が多いので日ごろはあまり食べないようにしているのだが、たまに食べたくなる時があり、そういう時は我慢せず食べることにしている

そこで、最近立て続けに食べたラーメンを紹介したい

最初の1軒は「京都北白川魁力屋(かいりきや)」のラーメン、2、3回来たことがある、この店の運営会社は上場会社だから驚きだが、安心できる

メニューにはいろいろトッピングなどの種類があるが、一番基本の特製醤油ラーメン720円と餃子5つ280円をたのんでみた

タブレットで注文するが、麺の硬さや背油の量などを好みに調整して注文できるのは有難い、すべて普通で注文した

出てきたラーメンを見ると、売り物の九条ネギが乗っており、それに加え柔らかいチャーシュー、メンマが乗っていた、背油の量はそんなにギドギドするほど入っていなかった、味はいたって普通で、おいしかった、餃子の大きさは普通で、味はまあまあだった

おいしかった

2軒目は上野駅構内にある「東京じゃんがら」だ、じゃんがらラーメンというのは九州じゃんがら有名だと思うが、ここ東京じゃんがらはJR東日本と九州じゃんがらがタッグを組んだ新しい業態の店舗でメニューも九州じゃんがらで提供しているメニューだけでなく、この店オリジナルのメニューも用意しているという

九州じゃんがらは池袋西武のレストランエリアにも出店しており、そこで昨年1回食べたが東京じゃんがらは初めてだ、いつも食事時になると行列ができているので人気店なのでしょう

11時40分くらいに行ってみたが行列はなく、直ぐに店内に入り、入口近くの食券販売機で購入し、二人掛けの席に案内された、注文はいつものとおり一番オーソドックスなもので「東京とんこつじゃんがら790円」にした、麺の茹で具合か何かを聞かれたが全部「普通で」と答えた

しばし待って、ラーメンが出てきた、とんこつスープに細めの麺、トッピングにチャーシュー、ネギ、茎ワカメのようなものが入っていた、メンマも入っていたかもしれない

食べてみると普通のとんこつラーメンの味でおいしかった、とんこつの臭みは全然なかった、けっこうひっきりなしに客が入ってきて繁盛しているようだ

おいしかった

たまにはラーメンも良いものだ、しかし、もっと塩分の少ないラーメンにしても味はそんなに変わらないのではないか、そのほうが私のような塩分を気にする人がもっと食べに来ると思うのだが


宮の森CCでゴルフ、帰りにおもちゃ博物館

2025年01月09日 | ゴルフ

栃木県下都賀郡壬生町にある宮の森カントリー倶楽部でゴルフをしてきた、この日の天気は晴れ、前日に久しぶりに雨、今朝は気温も高かったため霧が出て心配したがプレーする頃には晴れてきた、暦の上では小寒に入ったが、日中の気温は10度以上あり風もなくゴルフ日和の一日だったのは幸いだ

このコースは過去に1度だけ来たことがあるが、なぜかその後再訪をしてなかった、1991年(平成3年)開場で、経営母体は東武鉄道、グループ初の法人専用の高級倶楽部として会員募集は1次5000万円、2次は7000万円と高額だったが、平成19年に預託金を全額メンバーに返還してパブリックコースになった、コースの所有と運営は引き続き東武鉄道グループとなっている

会員に預託金全額を返還するとはさすがだ、一流企業傘下のゴルフ場でも会員に多額の損失を被らせたゴルフ場は少なくないでしょう、私はその被害にはあわなかったけど

コースは18ホール、リモコンカートでナビ付き、ベントの2グリーン、バックティーで6985ヤード、今日はBグリーン、コースレイアウトはトリッキーなところはなく、アップダウンもほぼない、フェアウェイバンカーとグリーンのガードバンカーが多く、ティーショットの方向を間違えると木が邪魔してセカンドショットが打ちづらくなる、池が絡むホールがいくつかあり、それらでコースを難しくしている、グリーンは9.5フィートでまずまず、アンジュレーションも結構あり簡単ではなかった

来ている客層は悪くなく、プレーの進行はまずまずで、気持ちよくプレーできた、倶楽部は落ち着いた雰囲気がある、クラブハウスも豪華だが華美ではなく、上品な感じがした、食事もまずまずだが追加料金が高いものが多いのが難

芝生が青くなったころまた来てみたい

さて、この日は早くラウンドを終了したので、近くの東武宇都宮線の「おもちゃのまち駅」に行ってみた、東武線のおもちゃのまちは玩具メーカーが集まっている地域で、昔は東京の台東区などの下町にあった工場が移転してきたもの、前から名前を知っていたが来たことがなかった

行ってみるとおもちゃのまち駅は特に特徴はなく、駅名が面白いので写真だけ撮って、あとはすぐ近くの「壬生町おもちゃ博物館」に行ってみた

ここは3才から6才までの子供が遊ぶ博物館で、この日も小さな子供を連れた人が大勢来ていた、昔のおもちゃがいっぱい展示してあり、子供たちが遊ぶスペースも多く設けられている施設で、見ていて楽しい、別館に鉄道模型のジオラマがあり、鉄道好きの子供たちが目を輝かせて遊んでいたが大人の鉄道ファンでも興奮するでしょう

お疲れ様でした


「藤原正彦の代表的日本人」を読む

2025年01月08日 | 読書

「藤原正彦の代表的日本人」(文藝春秋)を読んでみた、この本は日清戦争後に列強で広がった黄禍論を見て、内村鑑三が「代表的日本人」を著したのを参考に、著者が「日本人」の美質を体現した人という観点から、江戸時代から二人、明治時代から三人を選んで書いたものである

藤原教授の本は何冊か読んだことがあり、文藝春秋でも毎月投稿されているので楽しみに読んでいる、歴史や時事問題についても博学なところを存分に示されており、啓発されることも多い、ただ、私は藤原教授の歴史認識について同意できないところもある

今回読んでみて感心したところなどを書いてみたい、それにはこの五人の日本人の偉業に直接関係ない当時の状況説明的な著者の記述に対する感想もある

関孝和

  • 算聖と呼ばれた大天才だが個人的にはあまり興味がわかなかった

上杉鷹山

  • 上杉鷹山が米沢藩の再建に成功したのは①「民の父母」すなわち惻隠の情があった、②倹約のみならず大々的な殖産を奨励した、③良きブレーンと胆力、④自立を目指した不屈の精神があったためだった
  • 今の政治家は上記のいずれもない、属国となり果てて70余年、安全と繁栄さえあれば属国でも何でもよいではないかと安住に浸っている、国家の安全と繁栄は確かに重要だ、しかしそれはあくまで独立自尊のための手段に過ぎない、この主客を転倒して、日本人としの誇りを忘れているから、自ら決断することもできず「平和を愛する諸国民」の意向を右顧左眄して歩むしかない
    コメント
    その通りだと思う、こんな日本の状況を歓迎しているのが我が国周辺の覇権国家である、自民党ももう左派勢力だろう、隣国の懐柔工作が成功しているのがいまの日本だ

福沢諭吉

  • 咸臨丸航海の際、大した働きもせず、わがままを言っては木村提督や乗組員といざこざばかり起こすくせに大言壮語する勝海舟が癪にさわり、諭吉は「口先だけのほら吹き男」とみなした
  • 勝海舟が江戸を救ったのは俺だと自慢しいることに対し、「とんでもないことだ、自国がはるかに強い敵に攻められた場合、たとえ勝算が無くても死に物狂いで戦うべきである、その後にようやく和平をするか討ち死にするかを選ぶのである、先ずはやせ我慢して戦うのが正しい道である、勝にはやせ我慢が欠けている、何よりも立国の士風を弛めた、この点で国家に甚大な損害をもたらしたのだ、列強強国からの侵略があった場合に、そんな考えでどうするのだ」と言った
    コメント
    その通りだと思う、終戦後の日本人は占領軍と左派勢力により牙を抜かれているがウクライナはまさに諭吉が言っていることを実践していると言えよう、いまや自民党も隣国からあの手この手で篭絡されて完全に牙を抜かれた
  • 榎本武揚は勝と違い箱館で力尽きるまで戦ったのは良かったが、新政府に入り大臣、子爵と出世したから気に食わない、これでは箱館五稜郭において榎本の命に従い戦死した者たちに合わせる顔がなかろう
  • 福沢には勇み足や矛盾が多く、理路整然を貴ぶ学者たちの付け入るスキだらけだった、例えば「脱亜論」である、諭吉の脱亜論はそれまでの経緯、当時の情勢から当然であったから騒がれなかった、亜細亜蔑視と騒がれたのは60年あまりたった戦後である、日本の戦前をことごとく否定したいGHQの気に入りそうなことを書き、職を得たり地位を得たいと思う学者やジャーナリストが多くいたのである
    コメント
    これは今も同じでしょう、左派的なことを言っていれば新聞やテレビで使われることが多くなり知名度が上がるのでそうしているのでしょう、こんな学者やジャーナリスなどは風向きが変われば簡単に転向することは松本清張の小説「カルネアデスの舟板」で紹介した通りである(こちら参照)
  • 諭吉は「東西の人民、風俗を別にして情意をを殊にし、数千百年の久しき各々その国土に行われた習慣はたとえ利害の明らかなるものといえども、直ぐにこれを彼に取りてこれに移すべからず」と述べているが、18世紀の英国の思想家エドマンド・バークが「フランス革命の省察」で「制度、慣習、道徳、家族、などには祖先の英知が巨大な山のごとく堆積している、人間の知力は遠くそれに及ばない、理性への過信は危うい」と諭吉と同じことを述べている、日本は諭吉の言葉を忘れ、武士道精神では弱いものいじめに過ぎない帝国主義に浮かれ、伝統や慣習をひっくり返し、冷戦後の米英主導による新自由主義にからめとられた、その結果、経済が人間の幸せより上に立つ、という本末転倒の世界が現出し、今はポリコレなるキレイゴトに振り回されている
    コメント
    私が日ごろ感じている「知性万能を疑う精神的態度」の必要性を諭吉が主張していたとは忘れていた

河原操子

  • 河原操子は明治8年松本生れ、もののあわれに裏打ちされた控えめでやさしく、思いやりにあふれた女性であった、その古き良き伝統を芯とし、ごく自然に振舞いつつ偉大な勇気、決意、大胆さを発揮して日蒙を繋ぐ女子教育の先駆者として世界に羽ばたいた女性であった
    コメント
    この河原操子さんもすごい人、立派な女性だったと初めて知った、日本人としての奥ゆかしさを持った立派な女性こそ今に生きる日本女性が目指すべき一つのロール・モデルだと思う

芝五郎

  • 芝五郎は海津藩士芝佐多蔵の五男として万延元年に生まれ、長じて軍人となり義和団事件の際、公使館付武官であった五郎の活躍により列強各国、特に英国の信頼を得、後の1902年の日英同盟成立に大きな貢献をした
    コメント
    この芝五郎の功績はもっともっと日本人が知るべきであり、教科書にも書くべきでしょう
  • 大政奉還の直後、朝廷から「討幕の蜜勅」が下った、これは多くの学者が「偽勅」と指摘している、西郷、大久保、岩倉の三人による謀議によるものと推測されている、薩長には新政府における権力を握りたいという強い動機があり、そのためには隠然たる勢力を持つ幕府を武力討伐すべきと考えていた
  • 江戸城開城後も薩長は矛を収めず長州や薩摩は会津藩や庄内藩を討伐した
  • 長州が会津征伐を強く主張したのは、蛤御門の変で御所に大砲を撃つという前代未聞の不敬を働いた長州を京都守護職の会津藩は徹底的に撃破したうえ、その後の長州征伐でも中心となったから
  • 薩摩は江戸の治安を乱すことで幕府の威信を傷つけようと、浪人やヤクザなどを用い放火、略奪などの狼藉を働いていた、彼らが決まって三田の薩摩藩邸に逃げこむのを見た江戸市中取締役の庄内藩は、犯人を出せと言ったが一切言うことを聞かなかったので薩摩藩邸を焼き払った
  • 長州も薩摩も犯罪行為を咎められただけなのに、逆恨みをしたのであった、薩摩藩邸焼き打ちの報を京都で耳にした西郷は「始まりました」と居合わせた土佐藩の谷千城に言ってにやりと笑った
  • 新政府は会津藩を南部藩領であった下北半島三万石に移封した、六十七万石だった大藩の会津藩にとっては厳しい処遇で、日本史上見当たらない全藩民流罪という残酷無慈悲な処置であった
  • 後年「会津藩や庄内藩は封建制護持の元凶として討ったが会津や庄内の農民や町人は新政府軍を歓迎した」などと藩閥政治下では言われたが、よくある権力者による歴史捏造にすぎなかった
  • 維新後、西郷は西南戦争で自決し、大久保利通は暗殺された、権力掌握のため何の理由もなく会津に朝敵の汚名をかぶせたうえ血祭りにあげた元凶二人の非業の最期を聞き、五郎は二人の死を「天罰」とひそかに思い、溜飲を下げた
  • 廃仏棄却は千年余りにわたる伝統文化を破壊した恐るべき犯罪であった、薩長の無知無教養な若輩たちによる歴史上類のない蛮行であった、大政奉還のあった年には吉田松陰の四天王と言われた久坂玄瑞や高杉晋作など、また、佐久間象山、橋本左内、藤田東湖、横井小楠など維新をリードした高い知性の人々は他界あるいは隠退していたため、維新は薩長の見識も良識もない若い武断派下級武士たちによる血なまぐさいクーデターとなり、そのうえ彼等がそのまま政治の中枢に居座ることになったから、法外な人的犠牲や文化的犠牲が発生した

コメント
薩長の上に紹介したような残虐非道な行動をここまで書いたものを読んだのは初めてだ、これは一つの見方だろうがあたっている部分もあるでしょう、ただ、これだけ読んで維新の元勲らの評価を下すのは危険な気がする、現に薩長中心の新政府はそれ以外の藩からも芝五郎をはじめ有為な人物を登用し、日清・日露戦争に適切に対応できたのであるからその点は立派なものだと思う

勉強になりました


歌劇「賭博者」をテレビ鑑賞

2025年01月07日 | オペラ・バレエ

ザルツブルク音楽祭2024、歌劇「賭博者」をテレビで鑑賞した、収録は2024年8月12・17日、フェルゼンライトシューレ(ザルツブルク)

プロコフィエフ 作曲
原作:ドストエフスキー
台本:プロコフィエフ
演出:ピーター・セラーズ(1957、米)

<出演>

将軍:チェン・ペイシン
ポリーナ(将軍の養女):アスミク・グリゴリアン(1981、リトアニア)
アレクセイ(将軍の子供の家庭教師):ショーン・パニカー(1981、米)
おばあさま:ヴィオレタ・ウルマナ(1961、リトアニア)
ブランシュ(社交界の有名人、将軍の婚約者):ニコル・チルカ(ウクライナ)
侯爵:フアン・フランシスコ・ガテル
アストリー(英国人ベンチャーキャピタリスト):ミカエル・アリヴォニャ
ヴルマーヘルム男爵:イリヤ・カザコフ
ニリスキー公:バイ・チェンギ
ポタープチ:ジョゼフ・パリッシュ
支配人:アーマンド・ラボット

合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ティムール・ザンギエフ   

演出のP・セラーズによって舞台設定も登場人物も現代化、マネーゲームに踊らされた人々と「お金持ちでは得られない愛」を求めるヒロインの姿を描くオペラ

このオペラはドストエフスキーの同名の小説が原作となっている、小説の方は一度読んだことがあるが、オペラがあるとは初めて知った、日本で上演された記録はないとのことだが、ヨーロッパでもめったに上演されない演目、そういう演目をザルツブルク音楽祭が取り上げるというのが興味深い

このオペラは4幕で構成されているが、セラーズは2時間ちょっとの休憩無しの1幕ものにしている、2時間くらいなら見ていても耐えられるでしょう

演出のピーター・セラーズの作品を観るのは初めて、有名な演出家らしい、今回は時代を現代に置き換えて演出したとの説明だが、それはあまり原作の本筋を変えるようなものではなかった

そうなのだが、舞台設定はかなりユニークなものとなっていた、この舞台を現地で観劇した方のブログを読むと現地では高評価だったとのこと、舞台にはルーレット台をイメージしたUFOか日本の独楽のようなオブジェが吊るされていて、状況に応じて上がったり下がったりする、照明もいろいろ変化して目でも楽しめる

登場人物は多いが、核になる人はアレクセイ、ポリーナ、将軍、ブランシュ、侯爵の5人だけだ

観劇した感想としては

  • プロコフィエフの音楽は印象に残るようなものがなく、セリフも単調で、オペラか演劇かわからなかった、これでよく歌手が歌えるなと思った、セリフ劇に音楽が流れているだけのような感じがした
  • 最初から最後まで一番よく出ていたのがアレクセイ役のショーン・パニカーだった、もう最初から汗だくで必死に歌っている感じだった、歌唱力はあると思った
  • 次に目立ったのはブランシュ役のウクライナ人のニコル・チルカであった、美人であり、自分のセクシーなスタイルを見せびらかすようなコスチュームで出てきて男性観客の目を刺激しまくっただろう、歌もうまかったと思うので今後主役級の役もできるのではないか

  • 人気の点からはポリーナ役のアスミク・グリゴリアンが一番らしいのだが、ルチカに比べ地味な役で、服装も地味なもので舞台上ではあまり目立たなかった、ただ、歌唱力はありそうだし、美人でもあり、既に多くのオペラでタイトルロールを務めた実績がある第一人者だ、他の演目の演技を是非見てみたい歌手だ
  • この物語の最後、ポリーナがアレクセイが賭博で稼いだ大金を受け取らずに去っていく理由だが、小説を読み直してからオペラを観たわけではないのでわからなかったが、ChatGPTで質問してみると「ポリーナはアレクセイに対して複雑な感情を抱いています。彼女は彼を信頼していた一方で、彼がルーレットに熱中し、人生を賭博に浪費している姿に失望していた可能性があります。アレクセイが大金を稼いだとしても、それは単なる一時的な結果であり、彼が根本的に変わったわけではないと感じたのかもしれません」として更に具体的な説明が出てきた、なるほどなかなか奥が深い

楽しめました

あらすじ、ウィキの説明を抜粋(セラーズの時代設定は無視)

第1幕

将軍家の家庭教師アレクセイは、想いを寄せる養女ポリーナに頼まれルーレットに挑むが、全額を使い果す、さらにポリーナへの忠誠のため命令に応え男爵夫妻をからかう

第2幕

将軍はアレクセイを解雇、ポリーナを慕うアストリーから将軍家が困窮し侯爵から多額の借金をしていることを聞かされる、将軍は病身のおばあさまの遺産で借金を清算し、ブランシュと結婚するつもり、そこへおばあさまが登場し将軍に財産を遺しはしないと宣言

第3幕

おばあさまはルーレットで財産の大半を使い果たす、動揺する将軍はアレクセイにおばあさまを止めるよう懇願するが彼はなにもできない、おばあさまは賭博場を後にし、ブランシュに去られた将軍は絶望する

第4幕

第1場
ポリーナがアレクセイの部屋を訪ねる、侯爵が自身もルーレットで大金を失くし将軍の借金を返すよう迫ってきたのだという、アレクセイはポリーナを救うため部屋を飛び出していく

第2場
賭博場でアレクセイはルーレットに挑み、大勝ちを重ねる、賭けにのめりこむアレクセイに周囲は恐れを抱く

第3場
大金を手にしたアレクセイはポリーナに札束を渡すが、ポリーナはそれを叩きつけて去っていく、賭博場での幸運に浸るアレクセイがひとり残される


《響の森》「ニューイヤーコンサート2025」を聴きに行く

2025年01月06日 | クラシック音楽

東京文化会館大ホールで開催された「ニューイヤーコンサート」に行ってきた、正月3日だというのに満員だった、15時開演、16時45分終演

出演

指揮:ガエタノ・デスピノーサ(伊)
ヴァイオリン:荒井里桜(1999)、第15回東京音楽コンクール弦楽部門第1位及び聴衆賞
管弦楽:東京都交響楽団、コンマスは水谷晃

曲目

  • オッフェンバック:オペレッタ『天国と地獄』序曲
  • マスネ:オペラ『タイス』より 「瞑想曲」(注)
  • サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28(注)
  • ワーグナー:オペラ『タンホイザー』序曲とバッカナール
  • ガーシュウィン:パリのアメリカ人

(注) 荒井里桜がソリストとして参加した曲目

(ソリスト・アンコール)
パガニーニ作曲(デスピノーサ編曲)「カンタービレ ニ長調 Op.17」

この日は幅広い年齢層の人が来ていたように見えた、私は舞台に向かって左側の2列目の席、指揮者や荒井里桜の表情や仕草が良く見えてよかった

荒井里桜の演奏は昨年テレビで読響とチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を弾いた公演を観た(こちら)、ホールで観るのは初めてだ、今日のバイオリンは1837年製J,F.Pressenda、この日の荒井は真っ白なドレスを着て登場してびっくりした、まるで結婚披露宴の新婦か白雪姫が出て来たのではないかと思った

今日の彼女の演奏はうまかったと思うが、演奏中の表情がなぜか硬く、演奏を楽しんでいるようには見えなかったのは私の気のせいか、演奏後は盛大な拍手を浴びていた、1999年生まれだからまだ今年25才、頑張って成長してほしい

指揮者のガエタノ・デスピノーサははじめてお目にかかる人だが、指揮する姿、指揮を終わった時の振る舞いなどを見ると、楽団員にいろいろ気配りしていることが感じられた、日本の楽団とは既に何回か共演したことがあるので、日本人や日本の観客との接し方は心得ているのでしょう、好印象を持ちました

さて、この日の公演の感想を少し述べたい

先ず、この日の演目だが、最初の3曲は全てフランスの作曲家の作品である、また、最後のガーシュウィンの作品も彼がフランスに滞在した時にパリの街に魅了されて作曲したものであり、ワーグナー以外はフランスに因んだものである、その辺の演目の狙いについてはプログラムノートなどで説明してほしかった

  • オッフェンバック:オペレッタ『天国と地獄』序曲
    (感想)
    このオペレッタは好きだ、この序曲も良い、特に最後の「地獄のギャロップ」は最高だ、私の年代以前の人はきっとこれを聞けば文明堂のコマーシャル、運動会、パチンコ屋でかかっていたのを思い出すでしょう
  • マスネ:オペラ『タイス』より 「瞑想曲」
    (感想)
    よく聞く曲で、フランスらしい曲だと思った
  • サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調28
    (感想)
    タイスも含めて荒井里桜が難しいバイオリンの曲をうまく弾いていたと思った
  • ワーグナー:オペラ『タンホイザー』序曲とバッカナール
    (感想)
    今年はワーグナーのオペラに挑戦しようと思っていたので、この日に聴けてちょうどよかった
  • ガーシュウィン:パリのアメリカ人
    (感想)
    ガーシュウィンはそれほど好きではないので普段あまり聞かないが、それなりに楽しめた

楽しめました