人気があるNetflixのイカゲームを観た、シーズン1、全9エピソード、各エピソードは1時間くらいなので、1日1エピソードを観て楽しんだ
物語は、
バツイチの父親で、高利貸しから追われているソン・ギフン(イ・ジョンジェ)は、地下鉄でスーツ姿の男性から大金が獲得できるゲームに招待される、6日で6つのゲームに参加し、それら全てをクリアしたものに高額の賞金が与えられるのだという、参加を決意したギフンは、そこで幼馴染でソウル大学首席のチョ・サンウ(パク・ヘス)、脳腫瘍を患う老人オ・イルナム(オ・ヨンス)、脱北者の少女カン・セビョク(チョン・ホヨン)らと出会いゲームに臨む
ゲームの参加者は456人だが、実はゲームに敗れたものはその場で射殺される死のゲームだった、そして、1人脱落するごとに1億ウォンの賞金額が積み上げられていく、一度はゲームを中断して帰る決断をしたギフンたちだったが、やがて自分の現状を変えるべく、最後の1人となり456億ウォンを手にするために続行することに、一方、行方不明の兄を探す警察官ファン・ジュノ(ウィ・ハジュン)は兄の失踪とデスゲームの真相を探るべく、ゲーム内に潜入するが・・・
鑑賞した感想を述べてみたい(ネタバレあり)
- エピソードがいくつもあるドラマは一度観だすとはまってしまい、終わりまで観ないと気がすまなくなって他のものが手につかなくなることを恐れ、今まではあまり見てこなかった、ところが一昨年、イギリスの人気ドラマ「ダウントンアビー」(こちら)を観て、この手のシリーズ物の見方を身につけた、すなわち、毎日1エピソードを観る方式だ、「ダウントンアビー」はエピソードが多かったので3か月くらいかかったがイカゲームや先日観た「地面師たち」(こちら)は10エピソードくらいなので今回は楽だった
- 確かに面白かった、ゲームというからゲームだけで次々と面白いところを見せるのかと思ったら、それだけでなく、参加者のそれぞれのキャラクターと過去の人生、ゲーム運営側の内部事情、現場に潜入した警察官の行動など、いくつかの要素を絡めながら話を進めていくやり方がうまいと思った
- 主人公であるゲーム参加者のソン・ギフンはバツイチのダメおやじだが、これがゲームに参加すると他の参加者に配慮した行動をとるなど人情家、正義漢ぶりを発揮し、ゲームに勝ち残った後も実は金に執着せずに一緒に戦った仲間たちとの約束を守るなど驚くべき働きをするところの人物設定がうまいと思った
- 一番印象に残ったのは、最後の場面だ、ゲームの元締めであった脳腫瘍を患っている老人オ・イルナムがソン・ギフンに問いかけた質問「すごい金持ちとひどい貧乏人に共通するものが何かわかるか?」だ、ギフンが何だろうと考えていると、老人は「人生が楽しくない、ということだ」と答える、なるほどそうかもしれない、「金があれば楽しいのにな」とは誰しも思うだろうが実はそうではないというのは人生の皮肉であろう、映画のような極端な場合は当てはまらないかもしれないが、以前から私は人の「金持ち度合×幸福度合」の値は同じであると思っている、そんなにいっぱい金を持ってなくても幸福な人は多いでしょうしその逆もけっこうあるでしょう
- この映画の舞台はある孤島であるが、そのゲームをやる施設は実にカラフルに彩られているのが印象的だった
- この映画の最後は、この孤島に上陸して運営側に入り込んだ警察官が運営側の人間から発見され崖っぷちに追い込まれ、ついに海に転落して行方不明となる、これが最終的にどうなったのかわからないまま終わった、シリーズ2へのつながりがあるのだろうなと思った
- 最後にゲームに勝利した一人の参加者に大金が払われるが、それを参加者が「本当に勝ったらもらえるのか」と疑問を持つ場面がなかった、普通、そう感じるのではないかと思った、私だったら常にその実現性を心配するけどなー、それは心配ないというところを何らかの形で映画の中で見せられれば更に素晴らしい映画となるであろう
面白い映画でした