毎年とまではいかなくても、大体5年に3回くらいのペースで角館の紅葉を見に行く。ここ数年はコロナ禍の観光控えで、ゆったりと見学することが出来た。例年この時期は、雨か曇りになる確率が高く、その分紅葉もしっとりと美しく見えることが多い。今年は観光客も戻り大混雑であり(観光地にとっては良いこと)、しかも天気は恐ろしいほどの好天となった。こんなに眩しい陽が差す11月というのは、秋田県では滅多にないことである。観光客は大喜びだが、写真撮りにとっては厳しい条件となってしまった。
こんなときは、もう達観するしかない。目くじら立てて写真を撮ることもない。のんびり歩きながら、ゆるく写真を撮るに限る。「お作品」など土台無理な話である。ちなみに僕の個人的な調査によると、根からの秋田県民は角館に行くことは殆どないようだ。東京育ちの子が東京タワーに行ったことがないとか、京都市民が清水寺に行かないとか、そんな感じだろうか。一方で他所から移住した僕は、角館に日帰りで行ける喜びを噛みしめている。この日は汗ばむほどの陽気だったが、わずか数日で雪が舞う真冬のような天候に変わった。女心と秋の空(違うか?)。いまだにさっぱり分からない。
X-PRO3 / XF16-80mmF4 R OIS WR
X-PRO3 / XF90mm F2.0LM WR