No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

大村崑は不滅です

2024-12-12 | その他


先日、「こうはらの舞昆」のCMをテレビで見た。あまり(殆ど)テレビを見ないので、まさか大村崑先生が今でもCMに出演中とは知らなかった。調べたところ、御年93歳。この現役感はどういうことだろうか。時代感覚がバグってしまう。あ、大村崑先生はオロナミンCの琺瑯看板に写っているあの人です。オロナミンCの看板は昭和40年代から日本中に貼られているそうだ。つまり軽く50年以上、大村崑先生は日本中にその顔を晒し続けている。昭和40年代の時点で既にオジサンなわけで、その先生が今でもCMに出ているのは驚き以外の何物でもない。今年も昭和の大スターが何人も亡くなった。何ともいえない喪失感があるが、大村崑先生が健在であれば大丈夫。そういう気持ちになることができる。先生、いつまでもお元気で。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
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シーラカンスモナカを食べた、衝撃的な味だった

2024-12-08 | その他




仙台まで行って、シーラカンスモナカを買ってきた。シーラカンスモナカとは、メゾンシーラカンスという仙台のパティシエショップが作るモナカであり、カルト的な人気を博している。十勝産の小豆に、フランス産のバター(イズニーバター)と塩(ゲランド塩)を組み合わせた大人のお菓子である。あんことバターが絡んだ濃厚な味わいに、癖になる塩気がアクセントを添え、インパクト抜群の美味さだった。和茶にも珈琲にも、更にはワインやスコッチなんかにも合うと思う。パティシエの「カズノリイケダ」氏が考案し、モナカの皮は氏の実家である宮城県丸森町の「榮泉堂」が作っているそうだ。元々、この「榮泉堂」で作られていたモナカをオマージュしたものがシーラカンスモナカであるらしく(今も販売されているそうだ)、シーラカンスとは秀逸なネーミングだと思う。自虐と誇りが、あんことバターの関係のようであり、それをモナカの皮が優しく包んでいる。僕はお菓子系統には詳しくないけど、こんなに美味しいモナカは食べたことがない。まさに衝撃的な味だった。

GRⅢ


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石破首相の国会答弁を聞いて思い出した

2024-12-07 | その他


クルマで移動しながら、NHKラジオから流れる石破首相の国会答弁を聞いた。そこから思い出したことがあるので、書きたい。イデオロギーとは関係ない話である。石破首相は質問に対し、「それは~」と強めのアクセントで答えるのが口癖である。インタビューやTVでの討論会などでも、相手の発言に対し被せるように「それは~」と強めのアクセントで反論する。「それは」と発言する場合、大抵は否定、拒絶、自己弁護に直結している。そしてこの「それは~」という口癖は、以前の僕の口癖でもあった、20代後半のときに、当時の会社の上司から厳しく指導を受けた。「お前の口癖は、(それは)と(いや)だ。その喋り方をしている限り、例え内容が正しくても、人の共感は得られない」と。それに対し言い分のあった僕は、「いや、だってそれは~」と思わず言い返してしまった。その瞬間、確かに上司の言う通りかもしれないと自覚した。日常の会話の度に、打ち合わせの度に、会議の度に、僕は上司から指導された。お陰様で半年ほどで口癖は半減し、一年で大体収まった。でもこの癖は完治しない。今でも気を抜くと、症状が再発する。

今こうやって石破首相の「それは」を聞くと、口を尖らせて反射的に相手の発言に反発しているのが分かる。そこから始めて自説をクドクドとかつ流ちょうにまくし立てるのも、当時の僕と同様だ。一国の総理大臣としては正直どうかと思う。専門家にコーチングして貰うべきではないだろうか。煮え切らない鵺のようだった岸田元首相の語り口の方がまともに見えるから不思議である。あ、その岸田元首相の語り口は、専門家のコーチングを受けたのだろうなと当時から思っていた。こう書くと反発も予想されるが、安部元首相の語り口は素晴らしかったと今でも思っている。まあそんな話です。若き僕と現役の内閣総理大臣を比較した失礼は許して貰いたい。

GRⅢ
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ポール・オースター「4321」〜別れの儀式

2024-11-29 | その他





ポール・オースターの訃報に接したのは、今年のGW中のことだった。どう捉えて良いのかも、どう言葉を発すれば良いのかも分からなかった。僕が初めて読んだポール・オースターの作品は「「ムーンパレス」だった。あの時の衝撃は忘れようがない。それから都合5〜6回(多分もっと)は通読していると思うけど、あれほど切なく、美しく、そして親近感に満ちた世界を僕は他に知らない。それ故、ポール・オースターの死に触れることは簡単ではない。彼の死の直前、今年の2月にアメリカで出版された「4321」。その日本語版が昨日11月28日に発売された。予約注文していた本が発売日当日に到着した。ずっしりと重くて分厚い本。800ページ、88万字、そして厚さは5センチ近い。頁を開くと、濃厚なインクの香りが鼻腔に吸い込まれる。うっとりする。一字一字慈しむように読もうと思う。それがポール・オースターに対する礼儀だし、別れの儀式となるだろう。この本を読み終わるまで、僕の中でポール・オースターは生きている。
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利は川下にあり

2024-10-20 | その他


オークションでカメラ関係のものを2つばかり処分した。もう自分の家にお宝なんかないと思っていた。お宝はなくても思わぬ利ざやを稼ぐことができた。家の中の不用品を再度チェックしようと思った次第である。今回の処分は以下の通り。

一つは上段のMamiya RB67である。6x7版で撮影できる大型カメラだ。むかしカメラのキタムラでたたき売りされていたものだ。確か2万円のものを試しに値切ってみたら、1万5千円になったのだと思う。その店にはRB67が4〜5台並んでいたので、写真館などが一斉処分したのかもしれない。普通のフィルムカメラと一線を画する 120フィルムの描写。素晴らしい描写だけど、田舎故にフィルム撮影は困難となってしまった。しかも無駄に大きなカメラなので、防湿庫の中で広大な空間を占有している。最後に使ったのは2〜3年前の話だ。壊れる前に処分することにした。買ったときの3倍くらいの価格で売れた。

もう一つは下段、コンタックスの小型フラッシュ(ストロボ)TLA200。フィルムコンタックスの最終型(N1)を購入したのは20年以上前である。その時に同時に買った。本当はTLA360という本格的な機種が欲しかったが、フィルム一眼レフにフラッシュを使うことは殆どないので、小さい方にした。訳ありの事情があり、メーカー希望小売価格の90%引きで買った。多分2000円台だったと思う(TLA360の方は5万円くらいだった)。案の定、試し撮り以外に使うことはなく、新品のような状態でストックしてきた。先日、ふとオークションページを見ると、同じ型のフラッシュが6万円くらいで出品されていた。「馬鹿じゃないの?。こんなのいいとこ2千円だろ?」と思って調べると、TLA200は価格が高騰していることが分かった。大体6万円前後が相場だ。そんな馬鹿な・・・。高かったTLA360の方は4〜5千円が相場なのに・・・。別のフィルムカメラ(コンタックスGシリーズ)が若者や海外で人気となり、それにぴったりなフラッシュの方が人気だということだ。そもそも使っていないし、これからも使う予定はないので、早速出品した。自分でも驚く価格で、あっという間に落札された。

とはいえ、この泡銭で別の機材を〜、とは考えていない。次の旅の費用にしたいと思う。何十年も悩まされた物欲が、僕のなかで薄れつつある。

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安い方のニッパー君

2024-09-03 | その他

我が家には、二匹のニッパー君が生息している。これは樹脂製の安い方である。宮城県大崎市のフランク永井記念館(本当に小さな記念館)で、確か1500円くらいで買ったものだ。こんな値段で売っているニッパー君は他にないと思う。こうやって写真に撮ると大差はないように見える。特段の意図があって撮影する訳でもないが、撮影を始めると謎の意欲が湧いてくるから不思議だ。こうして意味なく写真が溜まっていく。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical

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死後さばきにあう(清酒)

2024-08-09 | その他




もうこれね、僕のために造った酒かと思った。「死後さばきにあう」、お馴染み(?)のキリスト看板を、そのままデザインに取り入れた日本酒である。しかも「聖書」と書かれている部分が「清酒」となっている。ツボにはまり過ぎている。この酒は、岩手県北上市の喜久盛酒造 が造ったものである。名前もそのまま「死後さばきにあう 生原酒」。蔵元の5代目がアイディアマンで、岩手県の町に溢れるキリスト看板を見て、このデザインで日本酒を作ればヒット間違いなしとアイディアを温めていたそうだ。そして実際、蔵元史上最大のヒットとなったそうだ。多分、「聖書」と「清酒」のところで、自ら噴き出していたに違いない。

でも色物扱いだけで売っているわけではない。実際飲んでみると結構旨い(僕は大抵の酒にそう言っているが・・・)。生らしいフルーティーな風味の奥に、伝統的な日本酒のどっしりとした味わいも感じる。食べかけで汚い写真で申し訳ないけど、仔牛肉のステーキと合わせたら、とても旨かった。これは冷酒で呑む酒だと思う。眺めて良し、写真に撮って良し、呑んで良し。言う事なし。

追伸:誤解がないように注記すると、あくまで看板へのパロディであり、宗教自体へのパロディではない。東北地方の町には、あちらこちらに所謂「キリスト看板」が掲示されている。それは宗教的な意味合いを超えて、もはや町の一部となっている。土着の風景なのである。
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花邑は人の心を狂わせる

2024-08-06 | その他
いわずと知れた両関酒造の「花邑」、そして「翠玉」である。すっかり入手困難な酒となった。なにしろ製造元の直営店でも買うことはできない。秋田県産の酒で、これだけ入手困難なものは、この花邑(及び翠玉)以外には、新政酒造の「ナンバー6」しかないと思う。写真は奇跡的に入手できた花邑2種と翠玉の計3本。この3本で5550円。つまりは1本あたり2000円を切っている。これだけ入手困難なのに、この価格は嬉しい限りである(といっても普段はもっと安い酒を呑む)。うち2本は贈り物で、1本だけが自分用である。

さて、店名は秘して、具体的なエピソードもなるべく避けて書くので、分かり難い話で申し訳ない。デリケートな内容なのでご理解頂きたい。花邑を秋田県内で販売する小売店は、いってみれば普通の小さな酒屋さんである。個人経営している町の酒屋さんを想像して貰えば良い。でも小さいながら、日本酒への造形が深いことが一目で分かる店でもあった。過去、ここで3〜4回は酒を買っているが、気持ちの良い対応で信頼に値する店だった。でも今回は違った。その態度は控えめにいって宜しくなかった。もっとはっきりいえば不快だった。大人の対応でスルーしたが、あたかも自分が酒を造っているかの如く、不遜な態度であった。その割に梱包などは雑過ぎた。

日本酒は長い冬の時代を経て、最近は高品質な商品には一定のファン層が付いている。良い酒は地方を超えて、全国から需要がある。花邑もそんな商品の一つであり、県外からもわざわざ客が買いに来るという。大曲の花火大会の前後には高級車が店の前に乗り付けられる。最初は驚きをもって迎えた現象が、いつしか当たり前となった。勘違いした店主は、客より自分が偉いという発想に至ったのだと思う。大ヒットのお酒は酒造会社が造ったものであり、売り手としてそれを誇りに思うのは良いが、思い上がってはいけない。いくら花邑とはいえ、気分悪い思いをしてまで入手する必要はない。ブームの終わりが、店の終わりとならないことを祈る。今回入手した酒に落ち度はないので、あとで大事に頂きます。

iPhone 15 PRO


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あまーい鰻重〜かおる堂の鰻重

2024-07-12 | その他



秋田県に6店舗を展開する「かおる堂」。和菓子から洋菓子まで揃える老舗のお菓子屋さんである。最近は毎年フェイクスイーツを販売し、それが話題になっている。今年はずばり「鰻重」。商品名も「鰻重」。鰻は練り切りで作られ、タレはカラメルソースで再現しているということだ。ローカルニュースで見て、あまりの再現度に衝撃を受けて買いに行った。540円(税込)だった。サイズ感が分かり難いけど、チュールと並べたので参考にして下さい。本物の鰻重よりはかなり小さくて可愛いお菓子である。鰻の照りの再現度が素晴らしい。ずっと飾っておきたいくらいだけど、ナマモノなので、実食した。

一言でいえば、実に不思議な感覚である。頭では理解していても、どうしても「鰻重」の味を思い浮かべる。ご飯の部分はスポンジケーキで出来ており、想像以上に「ケーキ」そのもの味がして、激しく困惑する(笑)。これはケーキとしても普通に美味しい。僕はあまりスイーツみたいなものは食べないので、味音痴で正確な表現が出来なくて申し訳ない。材料の詳細確認もせず、そのまま食べてしまった。手間も掛かっているし、味も良いので、これで540円はバーゲンプライスではないか。もう一回くらいは食べてみたいけど、まあ何回も食べるお菓子ではないことは確かである。


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ROKU GIN 〜「六」という名のジン

2024-06-09 | その他



僕のブログネームは「6x6」という。これは元々、二眼レフの写真を掲載するブログとしてスタートしたことに起因する。「6x6」というのは、二眼レフのフィルムフォーマット名であり、縦横6センチの正方形を意味する。ちなみに読み方としては「シックスバイシックス」となる。だがいつしか、僕は「ロクロク」とか「ロク」と呼ばれるようになった。最初は落語に出てくる胡麻塩頭のご隠居さんみたいだと違和感を覚えた(笑)。いまではすっかり慣れて、自分は「ロク」だと認識するに至った。

前置きはそれくらいにして、サントリーにジャパニーズクラフトジンを名乗る「六」というジンが存在する。2017年の発売らしい。僕はその存在をつい最近知った。日本伝統の「桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子」6種類の成分が入ったジンだという。「六(ロク)」・・・。どんな味なのか気になる。しかもボトルを見れば、「ROKU GIN」と書いてある。これは「ロクとギン」とも読める。僕と猫の銀次郎だ。もう買って飲んでみるしかあるまい。というわけで飲んでみたのが今回の記事だ。推奨通り、炭酸水で割った。山椒と柚子はすぐに分かった。あとは複雑に絡んだ奥深い味だった。1日1合だとすれば、写真の炭酸割り(ジン30ml、炭酸水150ml、氷たくさん)を2杯飲むことが出来る。惜しむらくは実売価格が4000円強とお高いことだ。うん、やはり1杯にしよう。

追伸:iPhone13PROが音声通話の際に雑音が多く入るようなって困っていた。やむなく15PROに買い替えた。使用感はほぼ同じだけど、カメラの性能が無茶苦茶良くなっていて吃驚。


iPhone 15PRO




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