No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

いろは横丁~記憶の森で迷子になる

2024-12-11 | 街:宮城















仙台の壱弐参横丁。久しぶりに来た。最後に来たのが何時なのかは定かではない。少なくとも丸一年以上は来ていない。もしかすると2年以上かもしれない。この横丁の精神的な一丁目一番地は、木村商店(写真2枚目)だと思う。昨年の12月に閉店したそうだ。戦後バラック商店街がルーツの壱弐参横丁。細胞が入れ替わるように新陳代謝を行いながら継続している。だから閉店する店もあるのは仕方がないことだ。それでも寂しく感じる。特に何かを買ったこともないけど、そこにあるだけで安心する商店だった。

確認したところ、様々なカメラで撮影していた。ライカだけで6機種(M3、M8、M9、M10、MM、M10M)、フジが4機種(X-PRO2、X-M1、X-PRO3,X-H2)、キヤノン、リコーGR系、パナソニック等々。見返すと記憶の森の中で迷子になりそうになった。過去は過去として、この先の光景を見て行こうと思う。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (2)

仙台銀座の謎、再び

2024-12-10 | 街:宮城






日本全国には約500か所の銀座があるそうだ。データは見つからなかったが、ほぼすべての都道府県に存在すると考えて良いだろう。そしてここは仙台銀座、正式には仙台銀座商店街である。世の中に色々な銀座がある。その規模も形式もバリエーションに富んでいる。それにしても不思議に思う。何故ここを「銀座」としたのだろうか。仙台は東北では最も大きな街だし、それなりに都会である。いや結構都会である。例えば、角田市とか栗原市であるならば分からなくもない(両市の方、すいません)。角田銀座、うん。これなら分かる。でも仙台であるならば、他の場所がふさわしいのではないだろうか。というか、そもそも銀座というより横丁だよな、と思う。商店街と言いつつ、ほぼ全てが夜の飲食店なのである。つまりここが「仙台思い出横丁」とか「仙台ゴールデン街」であれば違和感はない。何故、銀座なのだろう。といいつつ僕は何度も来ているので、ここが仙台銀座であることは受け入れている。受け入れているけど、何故ここが仙台銀座となったのか、その云われが気になるのである。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (4)

朝市の刻とその臨場感

2024-12-09 | 街:宮城







仙台市の朝市通り。もう既に「朝市」とは呼べない時刻(正午過ぎ)に行った。通りはまだまだ混み合い、活気に溢れていた。正月準備には早いけれど、人々は市場をせわしなく行き交っていた。秋田県に住んでいると、こういう場所は中々ない。戸惑ってしまい、人の流れに乗ることは出来なかった。写真の写実性を求める場面ではないので、臨場感優先モードで撮影した。まあGRⅢを持つことはイコール、そのモードでの撮影を意味しているのだが・・・。

GRⅢ
コメント (2)

今日は石巻日和(終)~闇が濃さを増す

2024-05-22 | 街:宮城






昼間に旧・牡鹿町(石巻市)への訪問を終えて、石巻市内のホテルに入った。翌朝、東松島の旧2町(矢本町、鳴瀬町)を訪れると宮城コンプリートが達成される。嬉しいというより、いささか疲れたというのが本音だ。最後は画像の検索とか、地図の確認とか、パソコン上の作も多い。自分の勘違いで集計がうまく行かず、二度手間(二度足?)も増えた。以前はそういう状況も楽しめたけど、ここ最近は先を急ぐあまりストレスになっていた。いずれにしても宮城コンプリート最後の遠征、最後の夜。そんな諸々にも終止符を打とう。

日が暮れた石巻の町並み。夜の町並みを撮影しつつ、どこかの店で静かに祝杯をあげよう。たまには多少良いもの、例えばウニなんかを食べようと考えていた。だが習性とは業深いもので、結局は普通の安い居酒屋に入った。それで十分、いや今回はその方が良かったのだと思う。石巻のような街。つまりは大都市ではなく、かといって過疎地でもない地方都市。仕事関係だとか、よほど具体的な目的がない限り、通常はそこに泊まる機会は訪れない。そういう地に、特別な用事はないけど敢えて泊まる。そのこと自体が贅沢な行為といえる。そこでは非現実的な高級な料理店に入る必要はない。その地に根ざした店に入れば良いのである。

石巻の夜は、とにかく「闇」の色合いが濃かった。説明が難しい。寂れて暗いという意味ではない。照度の数値が単純に低いわけでもない。なんというか夜の暗さの純度が高いのである。僕が知る限り、それは良い町の特徴でもある。むしろ何もない町であれば、暗さの純度は決して高くはない。石巻はその辺りが絶妙だった。さて、コンプリートの呪縛から解放され、当面は自由に町を歩こうと思う。もう2年も経てば、青森コンプリートと騒ぐことになるだろうが・・・・。宮城コンプリート終盤は個人的にも人生の節目ともいえる色々な出来事があり、それは殆どの場合において悪いことだった。それでも生活は続く。自分の価値観が変遷していく時期だった。気持ち的にささくれだった時もあるけど、やっと少し冷静になった。光があれば影がある。昼があれば夜がある。善があれば悪がある。表があれば裏がある。町と人は同じ成り立ちをしている。今後当面は、よりシンプルに町を歩いていこうと思う。ありがとう宮城県の71市町村。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (9)

今日は石巻日和①~午後4時からの町歩き

2024-05-19 | 街:宮城











GW明け、次の週末。僕は宮城コンプリートを完成するため、宮城県方面に遠征した。最後に残ったのは、東松島市の旧2町(矢本町、鳴瀬町)、そして石巻市の旧・牡鹿町である。誤算だったのは、旧・牡鹿町である。僕は既に撮影済みのつもりで、画像管理ソフトと睨めっこしたが、どうしても見つからない。どうやら同じように半島の町である「旧・唐桑町」と混同していたようだ。というか、牡鹿町と目と鼻の先にある女川町に最近来たのに、何故その時に行かなかったのか。そもそも女川町は過去に数度来て、間違いなく撮影しているのに画像が見つからなかった。恐らく、フィルムだけで撮影したのだと思う。だからもう一度訪れたのだ。東北コンプリートの活動をしていると、こういうことの連続で、時に心が折れそうになる。

東松島市の旧2町だけの訪問であれば、仙台を起点にしようと思っていた。実は仙台には別の用事があるけど、なかなか行く機会がない。でも旧・牡鹿町が含まれたことで石巻市を起点にすることにした。初日はまず旧・牡鹿町方面に行き、午後4時頃に石巻市に入った。暫しの休憩のあと、午後から夕方へと刻が流れる町を歩いていく。振り返れば、この時間帯に石巻の町を歩いたことはない。今後も殆どないかもしれない。だから、これはこれで意味があることなのだと気づいた。町の色は魅惑的で、野良猫は僕の前を堂々と渡っていく。非常に偏った街角ばかりを歩いているけど、これも石巻の町の姿であることに変わりはない。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR



コメント (8)

手書きの味わいよ

2023-09-21 | 街:宮城
この手書きの味わいが堪らない商店。何年か前に来た時にはシャッターが空いていた。でも今は営業している気配がなかった。確か最後に来た時は、ここで飲み物を買ったんだった。店の前には小学校があり、往時には多くの児童が買い物をしたのかもしれない。ロープは神社の祭りのためのものだ。お祭りの時もジュース類が飛ぶように売れただろう。

GRⅢ



コメント (2)

懐かしの東鳴子温泉

2023-09-19 | 街:宮城










一時期はホームグラウンドのように通っていた東鳴子温泉。今では通過する際に立ち寄る程度。随分とご無沙汰している感がある。今回も所用で近くを通ったので、立ち寄った。滞在時間わずか10分。その間に歩いて撮った写真である。散々見知った狭い町にも関わらず、久しぶりに味わう高揚感。時間が限られることは悪いことばかりではない。写真の「いさぜん旅館」はお気に入りの旅館である。初めて泊まったときに居心地が良すぎてもう一泊延泊した。次の日は早朝に出発して秋田県まで戻り、会社に出社した。宿主は何故か阪神タイガースのファンで、お風呂の椅子は阪神カラーに塗ってある。きっと現在はご機嫌がよろしいことだろう。またいつの日か、泊まりたいと思う。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMILUX M50mm ASPH
コメント (4)

小さな花の世界

2023-09-18 | 街:宮城
小さな店先に相応しい、小さな花。それを小さなカメラで撮った。こういう美しさに惹かれる人間もいる。


GRⅢ





コメント (5)

魅惑の珈琲売り場

2023-09-17 | 街:宮城









宮城県某所にて。パン屋さんなのだろう。道路に面して珈琲などのテイクアウト受け取り口が併設されている。昭和の日本的スタバである。もう営業はしていないようだった。どんな珈琲を出していたのだろうか。誰が作っていたのだろうか。こういう店が現役のまま残っていれば、万難排して利用したい。スタバで珈琲を飲めない日は暫くやってこないだろうけど、こういう店の絶滅は近い。

GRⅢ

コメント (4)

久々に町を歩いた!〜(終)何度も通った最後の町

2023-09-01 | 街:宮城






登米市最後の町として残っていた旧・豊里町である。北上川、旧北上川、迫川という3つの川に囲まれた町ということだ。もうこの辺りは町の坩堝のようなところで、どこがどの町なのか地図と比べないと分からない。川を南に渡れば石巻市だし、東に行けば南三陸町。北西に行けば栗原市だって近い。つまり周辺の町を訪ねるためには、同じ町を何回も何回も通過する。初めての町なのに、そんな気がしない(笑)。新鮮味もない。でもいざ町を歩けば、嗚呼ここは初めての町だと、身体と視神経が覚えているので我ながら驚く。まだ石巻市の旧4町が残っているので、この周辺を何度も来ることになるだろう。早く宮城コンプリートをして、お気に入りの町の再訪を楽しみたいものだ。


LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH
コメント