No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

大人の休日倶楽部(Day2)①~別所温泉での一刻

2024-07-01 | 街:長野

















さて、二日目の朝を迎えた。初日は想定以上に酒を飲み過ぎた。身体が重い。幸い、二日酔いといえる程の状態ではない。でも過去に体調を崩したのは、こういう場面で無理をした時だった。昨日の段階では、二日目は上田市近辺の宿場町を歩き、その後に群馬県の下仁田に行きたいと思っていた。しかし外は生憎の雨。それも結構降っている。午前中は降り続けるようだ。先を急ぐばかりが旅ではあるまい。冷たい珈琲を飲みながら思案する(本を30分も読んでしまったが)。そうだ、別所温泉に行こう。僕は思った。別所温泉は上田電鉄別所線で30分ほどの位置にある。行きたい場所ではあったが、他との絡みで断念していた。身体が重く、雨が降る日。電車で別所温泉までの旅を楽しみ、温泉でリラックスする。うってつけとはこのことだ。

この別所温泉も、ZUYAさんのブログで知った場所だ。駅の風情が素晴らしい。雨は降り続き、傘も持っていなかった。温泉街の散策は諦め、駅で写真を撮ったあとは、近くの日帰り温泉まで走っていった。それなりに濡れたけど、温泉に入ってさっぱりした。露天風呂に入り、雨に煙る山肌を眺めると、昨日の疲れが消えていく。心拍数も安定している。進むばかりが旅ではないと改めて知った。日帰り温泉施設のレストランでビールを飲みたかったが、元も子もないので我慢した。さあ上田まで戻って次の目的地に行こう。

追伸:結局、上田駅近くの蕎麦屋さんで天ざる蕎麦とビールを飲んでしまった。昨日の反省を生かし、ここでは中ジョッキ一杯に留めておいた。


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大人の休日倶楽部④~A列車で行こう

2024-06-29 | 街:長野






(そして・・・)

上田に行くべき理由は他にも幾つかあった。ジャズ喫茶「A列車」に入るというのも一つの理由である。これまた絶妙なタイミングでブロ友(いえ先輩師匠です)のazuminoさんが「A列車」の記事を掲載していた。良さそうな店だし、アルコールも楽しめるという。ジャズ喫茶では薄暗い穴倉のような店内で、濃い珈琲を飲みながら大音量でジャズを聴く。それが醍醐味ではある。でも折角の泊まりの機会だから、アルコールと一緒に楽しめた方が良い。旅の行き先には迷いがあったが、最後には上田に行く理由が積み上がった。

さて、「A列車」は22時(夜の10時)まで営業していると記載されていた。夕食で酒を飲んだ帰りに締めで寄ろう、当初はそう考えた。だがそこで不安になる。過去そのパターンでどれだけの店に入りそびれたことか。まず想定以上に前段の店が楽しくて、営業時間に間に合わない危険性がある。仮に時間は間に合ったとしても、呑み過ぎによる謎の満足感でホテルに帰ってしまう可能性もある。万難排したところで、今度は店が込み合っていて入店できないことだってある。ここで安全策に出た僕は、まず最初にジャズ喫茶に行って、ビールを飲むという選択をした。それが今回の写真である。「A列車」のスピーカーはJBLの4343(B)であり、azuminoさんの情報に寄ればウーハーは2231Aというアルニコユニットに変装してあるという。これはつまり、僕が最近手放したJBL4333Aと同じウーハーユニットということになる。久々に聞いた2231Aの音、居心地の良い空間、適度な空調。そして歩いてカラカラになった身体に染み渡るビール。嗚呼、気持ち良い・・・・。あろうことか僕はハートランドを3本も飲んでしまった。もっと正確にいえば新幹線の中で既に缶ビール2本飲んでいる。これから夕食でアルコールを楽しもうというのに、既に缶ビール5本分相当。旅のことなのでアルコール総量規制は一時的に解除してはいるものの、あまり調子に乗ると・・・。さてさて、どうなるものか。要するにビールではなく、アイスコーヒーにすれば良かっただけかもしれない。

(補足①)
実は「突発性難聴」に苦しんでいる。投薬による経過観察中であり、症状が酷いと耳が詰まったような状態になる。そうなると音楽を楽しむどころか、日常会話もスムーズにできないし、なにより集中力がなくなり、すべての「やる気」が失せてしまう。耳の内部に炎症などはないので、神経系統が原因のようだ。そんなわけで家でジャズを聴く時間も減ってしまった。幸いなことにA列車に行った際は耳は快調だった。だからこそビールも飲みすぎてしまった。

(補足②)
ジャズ喫茶A列車を出た僕は、夕食に繰り出した。夕食は「やきとり」にしたいなと思っていた。これもZUYAさん情報だけど、美味だれ(おいだれ)というニンニク醤油を掛けた焼き鳥が上田名物である。そんなものを食べたら、どれだけビールを飲むことになるか恐ろしかった。既に缶ビール5本相当を飲んでいる(まあでも大ジョッキ2杯と考えれば・・・)。とにかく日本酒に流れるパターンだけは避けようと思った。実際、やきとりは旨かった。その分、ビールとチューハイが進んでしまった。どれだけ飲んだのかは書きたくない(笑)。久々に結構呑んだ。2〜3年前であれば驚くほどの量ではないが、心房細動手術後の最長不倒距離であることは間違いない。夜の部の写真は独立した記事にするほどでもないので、一部をおまけとして以下に載せた。自分の備忘録でもあるので、勘弁下さい。









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大人の休日倶楽部③〜映劇パラダイス

2024-06-27 | 街:長野







大人の休日倶楽部パスを使って辿り着いた長野県上田市。街中を写真を撮りながら散策したのが前回。そして今回は上田市のメインイベント、上田映劇の前まで来た。僕は古き映画館を見ると、血が騒ぐ。なんというか居ても立ってもいられない、焦燥感にも似た切なさを覚える。どこかで「上田映劇」の写真を見たことが、上田市に行きたいという原動力になった。その後、ブロ友のZUYAさんも4月に上田映劇の写真を掲載した。それを見るだけで鉾を収めたかったけど、むしろ種火を貰ってしまったようだ。くすぶり続けた煙から火が出てしまい、結局は上田まで来た。もはや写真の出来栄えは関係なく、とにかく撮影しないと収まりがつかない。現地まで来て撮影することが出来て、本当に良かった。広角レンズを持ってこなかったので何たらという言い訳もしない。わざわざ行く価値があったかどうかなど考える必要もない。

ちなみに調べたら過去にも、以下のように似た感じの映画館に行っていた。他にも何箇所が行ったと思うし、行くつもりだったのに間に合わず解体された映画館もある。いつか上越高田の「高田世界館」にも行きたいと思う。まだ上田市での時間は続く。



X-PRO3 / XF23mm F2R WR
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大人の休日倶楽部②〜一日先は知らざる事に候

2024-06-25 | 街:長野










小諸市を出て向かう先は、同じく長野県の上田市。ここが初日の最終目的地にして宿泊地となる。いつか行ってみたいと思っていた上田市。GWに行きたいなあと思いつつ、諸般の事情で叶わなかった。一人旅だとクルマで行くには遠い。秋田県から鉄道で行くにはコスト面と効率から割に合わない。だからこそ大人の休日倶楽部パスで行くには、ぴったりの町だ。真田氏の隠れ湯と言われる角間川温泉への宿泊は断念し、上田市の街中に初日の宿を取った。連泊するかどうかについては随分と迷った。最終的に鉄道乗り放題の恩恵を得るために、二日目は別の場所に宿を撮ることに決めた。

後から写真を見返して思った。そこが秋田市であろうと、盛岡市であろうと、上田市であろうと、香港であろうと、結局のところ撮る写真は変わらない。果たして、わざわざ遠くへ出かける必要はあるのだろうか。必要性だけで考えれば「ない」かもしれない。そもそも論でいえば、僕の写真なんて端から必要性なんて存在しない。必要とされないことを堂々と楽しむから楽しいのである。その一方で、独善的にはなりたくないとも思う。それが少数相手だとしても、誰かに見てもらうに値する写真を撮りたい。そんなことを考えつつ、真田幸村ゆかりの地を歩いた。旅の記事なのに現地の解説すらせず、ただ写真を羅列する。何故か、独眼竜の猫がこちらを睨んでいた。うん、良い町だ。(続く)

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
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大人の休日倶楽部①〜カメラと本を持って旅に出よう

2024-06-24 | 街:長野










ついこの間「大人の遠足」とか称して、JRのフリーチケットを利用した日帰りの旅に出た。そして今回は「大人の休日倶楽部パス」を利用して、2泊3日の一人旅に出た。まあ僕には僕なりの事情もあり、旅に出かける必要があったのだ。「大人の休日倶楽部」は50歳になってから入会できるJR東日本の特典カードで、年に何回か「大人の休日倶楽部パス」というチケットを販売する。何種類かあるけど、僕が利用したのは「大人の休日倶楽部パス東日本」で18800円のものだ。これで5日間JR東日本管内の鉄道(新幹線含む)が乗り放題となる。指定券も利用できる(6回まで)。何だか俗世的小市民の典型のようで若干恥ずかしいけど、折角の特典なので利用することにした。そのチケットを利用した二泊の旅を数回に分けてブログに掲載していく。まず最初の目的地は、長野県の小諸市である。行き先は色々な選択肢があり迷いに迷った。願望は留まることを知らず、一方で現実的な妥協も必要だった。とにかく便宜的に最初の目的地と、2日間それぞれの宿泊ホテルだけは決めて旅に出た。今回の旅は鉄道で行くことに意味があり、列車内では本を読むこと、ぼーっと車窓を眺めること、昼寝をすること、それがテーマとなる(+昼酒を楽しむこと)。

さて、小諸市の写真である。結果的にはあまり芳しくない出来高だった。これは町並み云々の問題ではなく、僕のエンジンが廻り切っていないからだと思う。こういう時もある。焦らず旅を楽しもう(続く)。


X-PRO3 /  XF16-80mmF4 R OIS WR

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温泉迷宮・渋温泉(終)〜夜の帳

2023-05-07 | 街:長野













三度目の渋温泉。夜の散策も三度目となる。一度目は空いていて(15%)、二度目は人出がいっぱい(110%)、そして三度目はそこそこ(30%)といったところだと思う。今回は短めの散策であり、射的なども行かなかった。外湯も入らなかった。それでも暖色の明かりが灯る夜の温泉街を歩くだけで楽しい。スタンドバーが出来ていたので、クラフトビールなんかも頂いた。
そして8枚目の写真は、僕が泊まる「金具屋」のライトアップを見る人達。その真上に僕の部屋はあった。9〜10枚目は部屋に戻って窓から撮った写真である。次の機会はないかもしれないので、もう少し楽しんでおけば良かったかもしれない。さらば渋温泉。

X-PRO3 / XF23mm F1.4R

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温泉迷宮・渋温泉②〜ここはどこの細道じゃ

2023-05-06 | 街:長野











夕刻近い頃、渋温泉の路地裏を歩いた。遠くで子ども達が遊ぶ声がする。「通りゃんせ」を歌っているかもしれない、と耳を澄ます。勿論、今どきの子供は「通りゃんせ」を歌わない。でもこの場に佇むと、そのメロディーが木霊するような錯覚を覚える。本当にこの路地を通って良いのだろうか、これは一般に解放されているのだろうか。秘密めいた路地を歩く罪悪感にも似た疼き。嗚呼、渋温泉は最高だ。


X-PRO3 / XF23mm F1.4R
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温泉迷宮・渋温泉①〜迷宮へのボーダーライン

2023-05-05 | 街:長野














三度目となった渋温泉。当然ながら路地を彷徨する。この日は午後5時半より金具屋旅館の館内ツアーがある。温泉街歩きの時間は限られている。GW(中日だけど)期間ということを考えれば、想定よりも人出は少なかった。町並みは5年前に来たときと殆ど変わらない。町並みに対する興奮、どんどん次に進みたい高揚感、迫りくる時間への焦燥、様々なものが入り混じっていた。この場所を歩いていると、路地を一本曲がったところから異世界へ迷い込むのではないか、そんな気分にさせられる。更に奥にいけば、ここが元にいた正しい世界なのかどうか確信が持てなくなる。まさに迷宮。何度来ても、このワクワク感は続いている。

追伸:通常はカメラの撮影設定を「jpeg+Raw」にしている。後で気づいたのだが、今回は何故か「jpeg」のみでの記録になっていた。あとで補正の自由が効くRawファイルはなし。きっと路地の神様の悪戯なのだろう。でもクラシックネガ、恐るべし。渋温泉との相性は最高だった。


X-PRO3 / XF23mm F1.4R

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懲りずに長野へ①〜小布施から始めよう

2023-05-02 | 街:長野






諸所の事情を現実的に考えて、このGWに出かけるとするならば、クルマで出かけるしかない。当地、秋田県は鉄道も空路も極めて選択肢が少ない。しかも一泊二日の行程しか取れないし、家人と一緒である。そのなかで選択肢を絞っていくと、大体似たような場所に行くことになる。今回の場合、それはずばり「長野県」である。病み上がり最長のドライブは想定上に響いたので、今日は最初に立ち寄った小布施の町をさらりと載せて終わりにしたい。

※以前は「小布施ワイナリー」に行くことが楽しみだったが、現在は長期休みにワイナリーは休業になってしまう。残念である。

X-PRO3 / XF23mm F1.4R




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さらば信州また来る日まで

2018-08-25 | 街:長野








おぢさんのくせして感傷的な僕は、夏休みの信州行きの写真掲載を一回分残しておいた。大した写真ではないから、というのが一つの理由だ。撮った写真の量からすれば、掲載すること自体は残り何回も可能だ。でも僕なりの卑近な世界においても、ある程度の基準に満たないものは掲載しない。もう一つの理由は、載せて「信州編」を終わらせると、僕の夏休みも終わってしまうような気がするから。気がするというよりも、とっくの前に僕の夏休みは終わっているのだが・・・。

X-PRO2 / XF23mm F1.4R
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