No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

昼寝する猫、人間の振り幅

2025-01-23 | 



上段の写真、窓際で麗らかな陽を浴びる猫の写真に見えると思う。それは間違いではない。でも実際には下段の写真の窓際であり、この直後に薄日が差しただけである。モノクロ写真をやっていると気づくことがある。明るさは相対的なものに過ぎない。どこを基準にするかにより、光は影となり、影は光にもなる。性質が反転したのではない。最初からそうなのだ。

人間の性質もこれと同じようなところがある。例えば虫も殺せぬ美少女が、熊が駆除されたニュースに涙しながら、とんかつを食べたりする。虫も殺せないことと、豚を美味しそうに食べることが両立するのが人間だ。生を維持することは、そういう矛盾を受け止めることでもある。最近は芸能人とかスポーツ選手などをやたらと礼賛し、あたかも「聖人君子」であるかのように祭り上げる風潮が強い。僕はそういう礼賛具合が少し気持ち悪い。必要以上に祭り上げられた結果、そこから落ちると悲惨な状況になる。そして実際に何かをやらかして、オセロがひっくり返るように評価の大逆転が起きることもしばしばである。やらかさないとしても、前述の通り人間のあり様の振れ幅は大きい。評価軸の基準点をどこに設定するかによって、善人にもなれば、その逆にもなり得るのである。極論すればプロ野球選手は野球を極めただけの人であり、芸能人は何らかの芸を極めただけの人である。その方たちの中には、人格が素晴らしい人もいれば、人間的に問題がある人もいる。特定の分野で顕著な実績を上げたからといって、ハードルを上げ過ぎない方が良い。

昼寝をする猫を眺めながら、こんな物思いに耽った、いま問題になっている「あの件」を念頭に置いてはいるが、ここで辞めにしたい。

X-PRO3 / XF35mm F1.4R



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炬燵の住人(もとい住猫)

2025-01-09 | 


かまくら型をした猫用の炬燵である。銀次郎さんは冬は炬燵に籠もることが大好きだ。その様子を見ていると羨ましくなり、たまに内に手を突っ込ませて貰うことがある。夢のような暖かさである。ちなみに一度、足を突っ込もうとしたら、入口で阻止された。炬燵は猫の聖域なのである。

X-PRO3 / XF35mm F1.4R

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風邪と共に年末が迫る

2024-12-30 | 

折角、年末年始の休みに入ったのに、風邪でダウンしている。治ったと思えば、ぶり返して弱っている。とにかく安静にして人に伝染したりしないように気をつけている。猫は「寒いから風邪をひくんだよ。こっちでストーブにあたれよ」という。でも風邪の原因は猫に布団を取られてしまい、布団も掛けずに寝ていたからだと思う。

僕は何故か年末年始に体調を崩すことが多い。風邪だとか、胃腸炎だとか・・・。年越しまでもう少し、不本意だけど静かに過ごすことにする。皆様も体調にお気をつけ下さい。

X-PRO3 / XF56mm F1.2R WR
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読書を阻止する者

2024-12-17 | 









ポール・オースターの「4321」を楽しんでいる。まだ3分の1くらいしか読んでいない。実はこの本は、どんな読み方をするかを自分で選ぶことが出来る。その仕掛けが分かったので、250頁くらいのところで最初の1頁に戻り、また読み直している。日曜日は可能であれば1日中読んでいたかったが、人類には読書をするうえで最大の敵、猫という存在がある。その敵は我が家にもいて、あの手この手で邪魔をする。テコでも動かなかったり、本を読み始めたり、飽きて寝てしまったり・・・。先日、猫がPC作業の邪魔をするという投稿をした。猫はそれ以上の熱意を持って読書の邪魔もする。日曜日は猫にとっては飼い主と遊ぶ日なのだから、仕方がない。果たしていつになったら読み終わるのだろうか。

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猫が邪魔して困っている

2024-12-02 | 
<その1:ある休日>
猫「お前、またパソコン作業かよ」
僕「うんブログの編集だよ」




<その2:最近、猫はモニター画面を注視する>
猫「どれどれ? うーーん・・・」




<その3:とうとうキーボードに手を出す>
猫「ポチっとな」
僕「あっ?」



<その4:◯◯しますか?と表示が出て、消えた。一体何をした?>
猫「それそれそれ!」
僕「やめろ! 変な画面が立ち上がったぞ、あっ、消えた」




<その5:とうとうこれが定位置に>
猫「ふーっ。お尻を冷やすといけないからな」
僕「・・・・・」


我が家の猫、銀次郎さん。次から次へと楽しみを見つける天才だ。最近の奴のブームは、僕のパソコン作業の邪魔をすること。猫だけにマウスも大好きで、何度も落とされる。先日はキーボードを押しっ放しにされ、Lightroomから画像が消される(クイックコレクションから消えただけだった)という惨事も起きた。机の横脇にPC(Mac Studio)本体が置いてあり、夏はその上に座ることが多かった。アルミボディで冷たいからだと思う。冷たいから冬は座ろうとしない。代わりにキーボードの上に座るので困っている。どなたか有効な対策があれば、教えて下さい。まあ邪魔をして困らせること自体が目的なのだから、有効策はないか。

iPhone 15PRO
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レッテル張り

2024-11-27 | 


秋田県では、この7月に豪雨による大きな浸水被害が発生した。当時、僕の知人がTV局のインタビューを受け、その様子が全国ニュースで放映された。その知人宅には損害はなく、被害地域の親類宅に片付けに来ている際にインタビューを受けたらしい。知人曰く、執拗に「こういう大雨はよく降るのか」、「過去にも同じような被害があったか」、「ここに住んでから何番目のレベルの雨か」、的なことを聞いてきたらしい。「ははぁ(ニヤ)」と気づいて、多分求めているであろう「もう40年以上住んでいるけど、この地域でこんな大雨は初めてだ。」という内容をサービスで答えたら、それがそのまま放映されたと笑っていた。実際には過去にも似たような水害は何度もあったという。街頭インタビュー的なものは放映側が言いたいことを、代わりに住民から言ってもらうための手法と化している。当放送局が言っているわけじゃないんです。あくまで住民の生の声です、という構成にしたいのであり、その為の答えを引き出すのがインタビュアーの腕の見せ所となる。そして「よし!良い撮れ高だ!」となる。つまり「いまだかつてない大雨」というレッテルを貼りたいのであり、最初から結論は決まっている。この手のレッテル貼りは、マスメディアの常とう手段である。実のところはよく分かっていないのに、民衆は盲目的にレッテルに従って、物事を判断する。その思考の放棄こそが、実は恐ろしいことなのである。つまりレッテル貼りとは、思考を放棄させる目的で使われているのである。例えば、「裏金議員」などは典型的な面白い題材だけど、まあ今回は辞めておく。

いま一番気になっているのは、レッテルと少し異なる「闇バイト」という用語である。そもそも警察庁自体が「闇バイト」という用語を使っている。こういう形態を知らしめるという意味では一定の効果があったのも事実である。だが報道で「闇バイト」という言葉が連呼され、それだけではなく「受け子」、「掛け子」、「実行役」などの用語も繰り返される。僕は、これらの報道が「闇バイト」の抑止力にならないどころか、罪悪感のハードルを下げていると思っている。「ブラック企業」という言葉があるが、これは労働条件や経営姿勢などに問題のある会社を言う。逆にいえばブラックとはいえ、その存在自体が違法とは言えない面もある。ブラックかどうかは人によって見解が分かれる場合もある。だが「闇バイト」は違う。何をどう解釈しても、これは単なる犯罪行為である。それが通常のバイト募集のような振りをしている点では、闇バイトかもしれない。だが繰り返すと「バイト」などではなく、報酬目的の「犯罪」である。それをニュースなどで「闇バイト、闇バイト」と繰り返せば、「まあ確かにヤバイけど、あくまでバイトだし、他にも多くの人もやっているからな」と思う人がいても不思議はない。マスメディア側だって、そうなることは分かっているのである。でもキャッチーな「闇バイト」というキーワードをマスメディアが手放すことはないだろう。なあ銀次郎さん。「お前の話は長くて、つまんニャいな」。・・・・。

iPhone 15PRO
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全くもってぶれない漢(猫)

2024-11-21 | 


最近、家の猫「銀次郎さん」は、僕の言う事を全く聞かない。「こらっ!」と叱っても、全く動じない。イタズラを辞めさせようと手を出すと、叩かれたりする。何と生意気な態度なんだと憤慨していたが、生後数ヶ月の頃の写真を見返したところ、最初から生意気な顔をしていたことが判明した。この生意気な顔でボス猫に喧嘩を売って、返す傍からピッタリとくっついて甘えていた。つまりは現在の僕に対する態度と同じだった。全くもってぶれない漢である。

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猫の疑問〜お前は誰だ?

2024-10-24 | 



猫「おい! これは誰ニャンだよ?」
僕「誰って、お前だよ」
猫「まじ?」
僕「まじ。とりあえず編集の邪魔だからどいてくれ」

新作の写真が全くないので、こんなネタ写真でお茶を濁している。お茶濁しでも、休まず掲載しようと努力するところが、これまでと異なる。
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全力の大あくび

2024-10-22 | 


我が家の猫、銀次郎さんの大あくび。銀次郎さんの長所を挙げろと言われれば、この大あくびは欠かすことが出来ない。欠伸という行為に真っ直ぐ、かつ全身全霊を傾けて臨む姿勢。それは彼の生き方そのものを象徴している。こんなストレートな大あくびは、とても人間には出来ない。

・・・。という風に、無理筋に褒めておきましたよ。多分、眠かっただけだと思うけど。

X-PRO3 / XF56mm F1.2R WR

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繁華街の猫〜やさぐれと呼ぶには品がある

2024-10-09 | 




繁華街の猫は、僕の大好物の被写体である。ここ数年は繁華街にあまり出なくなった上に、猫の数自体も少なくなったような気がする。猫との遭遇も減っているので、千載一遇のチャンスだった。日々、僕は猫たらしになるべく努力している。何度も往復して少しづつ猫との距離を詰めてゆく。「何だよ?、」が徐々に「またか?」に変わっていく。気を許す猫もいれば、最後まで頑なの猫もいる。今回の猫たちは、やさぐれというには品があった。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
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