東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




現状を把握して、来年を見通すには最適の1冊。世界経済についてはアメリカ、EU、中国、新興国 など地域に分けて解説してくれてある。日本経済については自動車、電機、エネルギー、食品 など業種に分けて解説してくれてある。とてもわかりやすい。

・アメリカ発の金融危機とはどういうロジックで起こったのか
・アメリカの金融危機が日本と中国に与える影響は
・原油価格の急落で湾岸諸国はどのような状態になっていくのか
・円高は、株価は、どのような展開をみせるのか

日ごろ新聞やニュースをみているだけでは バラバラで知識がつながらないから、「これからどうなるの?」ってところが見えてこなくて、不安だけがあおられることになってしまう。こうやってじっくり1冊の専門誌を読み込んでみると、今起きていることが 筋が通ってみえてくるし、業種によって受ける影響がまるで違うこともわかってくる。

中でも連載されている野口悠紀雄さんの「超整理日記」の「今明らかになったモノづくり大国の実像」という記事はオススメ。アメリカの住宅バブルによる消費支出の拡大が、日本や中国などモノづくり輸出国の景気を支えたロジックがよくわかる。つまり日本を牽引していた自動車や電機・ハイテク系の企業の好調は、アメリカの住宅バブルによる個人支出の増大に支えられたところが大きかったのだ。今、アメリカの消費減退と金融不安によるドル安が 日本企業を直撃する形になって、あのトヨタでさえも営業赤字に転落するという新聞記事を目にすると、「モノづくり日本」はなんとも心もとない地盤の上に成り立っていたと痛感する。

この「巨大過ぎる金融経済」と「そこで生息する人たちの需要で支えられるようになったモノづくり系実体経済」を、どう折り合いをつけていくのか。
これがこれからの資本主義の世界的最重要テーマだと感じた。

日本国内では、総じて「いい業界」というところはほとんどなくて、だから危機なんだけど、それでもそういう危機的状況が引き起こされた原因は業種によって違うし、打つべき対策も違ってくるような気がする。特に自分たちが生息する地域社会や中小企業という「業界」では規模も職種もバラバラで、県やその地域の特色によって 今の不況の見え方はぜんぜん違っている。

マクロとミクロの両方の視点から、自分たちの会社固有の対応策を考え、ハイスピードでシュミレーションし、全力で実践していこうと思った。

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昨日のブログ記事から一転、シビアな内容になっているけど、こういう時期だからこそ、徹底的に明るく、前向きに考えて経営していこうと思っている。昨日はH君と飲んでいたけど、仕事の情報交換もずいぶんできたし、「実は今って、チャンスだよね」って話しもした。そう、ピンチはウラを返せばチャンスでもある。そのことを忘れず明るく仕事に邁進します。

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