著者の小川浩さんは講演で「50代、60代の経営者に、ツイッターとか、フェイスブックとか、これって拷問ですよね(笑)」って言ってた。すいません、50代で(笑)。確かに次々と新しいサービスがでてきて、ついていくのもしんどいけど、そこはIT業界に身をおく者としての宿命ですよね。Facebook、もちろん始めています。やってみれば戸惑いながらもおもしろい。
ただ「おもしろい」とか言っている場合じゃなくて、そろそろ真剣に始めた方がいいってことは、この本を読むとよくわかります。自分はいつも「仕事でどう使う?」って観点で、様々な機器やサービスを見ているんだけど、Facebook、使えますね。特に日本国内だけじゃなくて、海外との取引がある企業の皆さんは「mixiがあるじゃん」とか言ってる場合じゃないかも。
現時点では日本国内ではmixiの会員数は2200万人。Facebookは300万人を越えた程度らしく、まだまだ小さな存在でしかない。でも、世界的にみればFacebookの会員は5.8億人と推定されるらしく、mixiのなんと25倍。日本ではソーシャルメディアとして一足はやく有名になっているtwitterよりも、世界的にみればさらに急激に伸びているらしい。
企業が使える機能としては「ファンページ」というサービスがある。Facebookは「会員」とか「友達」とか、厳密にくくられ、クローズドなサービスだけど、このファンページは会員以外の人たちも閲覧でき、さらに企業であっても無料とのこと。すでにユニクロとか先進的な大手企業は利用を始めているようだ。
またFacebookは現時点でのインターネット界の王者、Googleをあやうかす存在になっているとのこと。売上高こそGoogleは1.9兆円、Facebookは1600億円で、現時点ではGoogleの圧勝だけど、すでにアクセス数ではFacebookがGoogleを上回り、世界中で最もアクセス数の多いウェブサイトになっているとのこと。またGoogleは世界中の情報を整理すること、というミッションをかかげているが、Facebookの中は壁に囲まれた都市国家のように侵入できない。要するにGoogleからすると、Facebookの急激な拡大は「検索できないエリアの急速な拡大」そのものであり、それが広がれば、検索する人が減り、メインの収入源である広告が減る可能性もある。
またGoogleはハイパーリンクをベースとした検索エンジンだけど、Facebookは人間関係をベースにした検索エンジンを目指しているとか。情報を得るきっかけが「何か」ではなく、「誰か」に変わっていく。ここまでくると、ちょっとゾクゾクしてくる。あまりにも遠大な構想のバトルが始まるのかもしれない。
いずれにしても、とても可能性のあるFacebookを「知らない」で済ましていてはいけないと思う。ビジネスマンであれば、活用していきたいところ。マーケティング担当の人は必読。ソーシャルメディアマーケティングの知識なくして、これからのマーケティングはありえない感じ。この本を読むとやる気になるし、どういうサービスなのかわかりやすく解説してくれています。ぜひ、一読をおススメします。
それにしても若いっていいなぁ。フットワークが軽やかだよね。もちろん、負けてらんないけど(笑)。
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