東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




自分は、これまでオフコンや汎用機で行われていた業務処理を、社内LANへと置き換える仕事に長い間取り組んできた。サーバーを設置し、端末はパソコン。安くて優れた周辺機器が次々に発売され、アプリケーションの開発も花盛りだった。初めて会社にレーザープリンタが導入された日の感動は今でも覚えているし、会社中のパソコンをつなげてLANを組み上げたときの感激は忘れられない。

今、クラウド・コンピューティングの時代に進み、再び状況は劇的に変化している。放っておけば、今度は自分たちが「オフコン」の側にまわってしまう。

自分たちが取り組んできた「企業内ビジネスシステム」がどのようにクラウド化するかと言えば、IBMが提唱しているように、「パブリック・クラウド」と「プライベート・クラウド」に分けて考えるとわかり易いと思う。ヤフーやグーグルが提供する検索システムはパブリック・クラウド。ミクシィなどのコミュニティーもそう。パブリックな場で、多くの人たちと共同利用していく。現在社内LAN環境の中で稼動している社内業務システムは、各企業ごとに「プライベート・クラウド」を構築していくことになるだろう。「プライベート・クラウド」内では、当然外部に対しては機密保護され、必要に応じて「パブリック・クラウド」と連携していく。地図データ、時刻表データと連携した旅費精算システムなどは、その典型。ワープロや表計算など、オフィス・ツールも必要に応じてデータを共用しながら利用するのが便利だ。システムベンダー側から言えば、バージョンアップなどがラクになる。また「パブリック・クラウド」に膨大に存在する便利なツールやシステムやデータを利用した形で、高度なアプリケーションを開発・提供することができる。セキュリティー的にも、クラウド型にした方が安全な時代がくるだろう。

「企業内情報システムのクラウド化」は今後の成長分野であり、データセンターや回線環境は改善が進み、優れたサービスがリリースされ続け、さらにエキサイティングな状況になるだろう。サンロフトはこの分野に全力で取り組んでいく。

しかし、急速にクラウド化が進む時代にそれだけでいいのか。疑問が残る。

「えっ、コンシューマー向けに事業をするの?」「エンターテイメント分野でなにかやるの?」って言われたら、それはNO。そこにはいかない(つもり)。サンロフトが取り組むのは、あくまでもビジネス分野なんだけど、法人向けサービスの中でもエンターテイメント性が高い分野があり、そこに提供されるコンテンツの制作。クラウド化することで、この分野にはチャンスが拡大しており、「法人向けコンテンツ提供」という事業分野を切り拓いていく。

クラウド化したことで、端末が変化した。「表現の場」としては 自分たちには、これまで「パソコンの画面」しかなったが、これからは 携帯、iPhone、街角や店頭のデジタルサイネージ、自宅の大型テレビ、通信モジュール内臓のフォトフレームなど、バリエーションが圧倒的に広がっていく。様々な法人にふさわしいコンテンツを、最適な端末で表現していきたい。

これまで主に提供してきた「効率化」に加えて、これからは「感動」や「笑顔」などもお届けできる会社になれるはずだ。そして社会全体の「絆」を深めることに貢献していきたい。

今日、勉強会に参加してくれた平均年齢23歳という若い社員のみんなに求められることは、「クラウドの時代」らしいサービスやテクノロジーを柔軟に取り入れながら、システムを開発し、コンテンツを制作し、それらを親しみやすく提供していくこと。そういうサンロフトを作っていきましょう。

   

2009年6月6日(土)に実施した社内若手研修会「パワーアップセミナー」より。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
興味深いですね。 (D社のH)
2009-06-08 10:57:38
このテーマは非常に、興味深いですね。ユーザーから見た場合、どうしてもセキュリティーについて、肝心のハードを預ける事に対し、「障害時の対応は優先的にしてもらえるのか等」不安があります。また、このテーマについては、24日、ISOWAさんに伺った際にでも教えてください。
 
 
 
ぜひっ! (としたか)
2009-06-09 06:09:11
D社のHさん、ご無沙汰しております。
この分野、興味深いですよね。
企業ユーザーの場合、やはりどうしても関心はセキュリティーになりますよね。日進月歩の分野で99%以上の稼働率を競い合うような状況になってきていますが、それでもトラブルが起きたときの対応は気になるところです。

そのあたり、ぜひ24日にISOWAさんでお会いしたときにお話ししましょう。楽しみにしてますね~♪
 
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