扉座の「ホテル カリフォルニア」を最初に観たのは多分1999年。だとすると今から22年前かぁ〜。もうそんなにたっているんだ。再演を本当に心待ちにしていました。多分、自分の中では1番好きな芝居かもしれない。そのくらい好き。「ホテカル」にはサブタイトルがついていて「私戯曲 県立厚木高校物語」、この本の作者であり、芝居の演出も行う横内謙介さんが厚木高校出身で、その高校時代をモチーフにした作品。1997年(あのキャンディーズが解散宣言をした年です。ということは自分は浪人中でした)に高1だからぼくよりは3つ下ということになりますが、ま、同世代と言っていいと思います。あの70年代から80年代の、自分たちが青春真っ只中だった頃の世界が目の前に繰り広げられます。
22年前に観たとき、学ランやセーラー服を着て演じていた扉座創立メンバー(厚木高校演劇部メンバー)や初期の頃からいる役者さんたちは、すでに40近かったのに、さらに、それから22年たって、ほぼ同じキャストで上演してくれました。中には還暦過ぎて学ランを着ていた役者さんもいるのです ( ´ ▽ ` )ノ 。
こんな感じです。創立メンバーの岡森さん(厚木高校演劇部、横内さんと同期)。大河ドラマ渋沢栄一にも出演してます。そういえば作家、演出家の横内謙介さんも学ラン着て芝居にも少しだけ登場していました。
この時はまだ学ランじゃなかったけど。開演前、脚本を買って、横内さんのサインをいただいているところ。芝居を観て、自宅に戻ってから脚本も読み返しました。この本は家宝です ( ´ ▽ ` )ノ 。
今日は厚木高校の同窓会も兼ねていたみたいで、すごい人出でした。会場でこの厚高同窓会報を配っていた人が、そう、長年お客様としてお付き合いいただいている えいすう幼稚園の藤野園長先生。厚木高校から早稲田で、横内さんと同じ。学年は2年後輩にあたられると思います。だから、今日の芝居で繰り広げられた「世界」をリアルで体験されていたのです。文化祭の夜、後夜祭で、当時流行っていた「ジンギスカン」を踊るシーンが出てきますが、それリアルで踊られたと、この冊子の中に書かれていました。扉座が創設されて6年後、1999年に厚木シアタープロジェクトという応援団が創設されて、そのときに自分は静岡県焼津市民なのに誘ってくださったのが藤野先生。どうもありがとうございます。
会場の厚木市文化会館。「ホテカル」の中でも語られますが、横内さんたちが演劇の道に進む、決定的に影響を与えたのが つかこうへいさん。つかさんの芝居は当時 新宿紀伊國屋ホールでよく上演されていました。その頃、自分もつかさんの芝居が大好きで、まだお互い学生だったヨメさんと観にいったものでした。観客がいっぱいで階段になっている通路に座って観るとか、若かったです。つかさんの流れをくむ扉座の芝居は、セリフが痛快で、スピード感が気持ちよくて、ダンスもキレていて、とにかくおもしろくて、大好きなのでした。
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その時、何の変哲もない雑然とした地方都市がとても懐かしく思えてくる。
故郷とは、風景のことではなく、
絆のことだと俺たちは知る・・・・・・
横内謙介さん著 「ホテルカリフォルニア」 より
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自分は決して「真面目に勉強した」と言えるような学生じゃなかったし、品行方正な、文部省推薦のような学生でもなかった。でも、なんか、ホテカルを観ていると、自分も、自分なりに一生懸命生きていたんだなぁって思い出されたりして、心が熱くなるのでした。