皆さんは、「韮沢靖さん」をご存知でしょうか?
名前は知らなくても「仮面ライダー」の怪人などは見たことが有ると思いますが、その怪人などデザインされていた方です。
数々の怪人やゴジラの敵モンスターのデザインをされたすごい才能の方でした。
残念ながら、2016年2月2日に、腎不全でお亡くなりになりました。
まだ52歳と言う若さでした。
亡くなる一年前に、大阪の「怪物屋」と言うショップのイベントで韮沢氏が来られていて、一生懸命色紙にエイリアンのイラストを描かれているのを見ました。
あまりに一生懸命に描かれているので声をかけられなかったのですが、この翌年亡くなるなんて思ってもいませんでした。
あの時声をかけていたらと今でも悔やまれます。
今回製作の「ファンキュア」と言うキャラクターは、韮沢氏の代表作とも言えるのではないか?と言う物で、模型雑誌の「ホビージャパン」にアメコミ風の漫画「ファントムコア」の連載がされていて、その漫画に登場する物でした。
ファンキュアのデザインを見ると、絶対に一般の方がデザインできそうもない物で、初めて見た時ショックを受けました。
すごいデザインだと思います。
今回製作の「ファンキュア」はフューチャーモデルスのソフビガレージキットで、完成すると、高さが40センチほど有る大きなキットです。
素材がソフビなので当然補強が必要です。
これを手抜きすると夏場お辞儀してしまいますので、足の補強は必須です。
まずはソフビ特有の「バリ」をハサミやカッターで切り取りますが、結構大きなバリなので、大きな裁ち鋏で大まかにカットしてからカッターで精密にカットします。
ドライヤーで温めると一気に切りやすくなります。
そのパーツを一度鍋で軽く煮て、変形と離型の油を取り除きます。
そのパーツを乾燥させたら組み立てです。
意外なほどパーツの変形は無く、すんなりと組めました。
仮組して立たせると、やはり大きい!
1/144のガンダムを置くと、こんなに大きさが違います。
これ故に、足の補強は必須です。
上半身に比べて足が細いので、夏場は変形するのが分かります。
それで、足のパーツの中にはキャストを流し込んで固めました。
それを本体股間パーツにねじ止めします。
腕パーツも木製の棒を差し込んで曲がらないように補強します。
このようにあちこち補強してあります。
パーツの継ぎ目はエポキシパテを塗り込みますが、これが結構面倒な作業です。
パーツの継ぎ目はの他に、肩の「甲羅」?のパーツの裏面が見えそうですが、薄っぺらい物に見えるので、エポキシパテを打って厚みをつけました。
これは、マンガ「ファントムコア」に登場するファンキュアの相棒「ニーナ」です。
「ニーナ」のフィギュアは市販の完成品です。
韮沢氏のキャラクターシリーズのフィギュアです。
大きさはちょうどこのくらいの比率だと思います。
ファンキュア背中部分ですが、こんなに複雑なディティールになっています。
これを一つ一つ塗り分けて仕上げます。
これまた大変です。
続く!
本当に素晴らしい才能の持ち主でしたね。
もう会えないのが残念でなりません。
怪物屋のイベントでは元気そうだったのに、3ヶ月後に亡くなるなんてショックでした。
韮沢氏の意思は、竹谷氏や安藤氏が引き継いで行くのでしょう。
ご冥福をお祈りします。