自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

河童の造形 パート02

2025-01-18 07:59:19 | 仕事

昨日からアップしている「河童」の造形ですが、いよいよ造形用モルタルの盛り付けと、造形に入ります。

これは、

この手前の鉄板を仕込んだテーブルの芯材です。

これは、モルタル造形の会社の方でモルタルを塗って造形していただきました。

私は「河童」と「三平」の造形をしました。

先ず、「三平」の方を造形しました。

体の造形は特に問題はなくモルタルを手で盛って、歯ブラシや粘土ヘラで整形しました。

造形会社の方は、服のシワなどどうやって造形するのか心配されていたようですが、歯ブラシの柄の部分を押し当てて形状を作りました。

シワにはパターンが有って、そのパターンに従って歯ブラシの柄を押し当てて造形しました。

造形会社の方は、何も見ずにシワを造形していくのを見て「迷いが無いですね」と言われてましたが、この程度はもう頭に中にシワのパターンが有るので簡単です。

足もくるぶしや指の配列等、人間の足で作れば問題ありません。

造形用モルタルは、泥の硬い物の様な感触で、指で摘んで乗っけるという感じです。

乗っけたモルタルをヘラでならして造形します。

ちょっと柔らかい粘土の感触です。

ただ、必ず手袋をしないとモルタルで手の油が吸い取られるので手がガサガサになります。

それにやわらかすぎて造形しにくいというのも有りました。

ま〜慣れれば問題なくなりましたが。

それより、髪の毛の造形をどう表現するか?

水木しげる先生の絵ではギザギザの平面的な表現しか無いので、どう表現するか?

色々考えて、円錐形のパーツをたくさん頭に乗っけるという方法で行きました。

造形しながら「これでいいのかな〜」と不安を感じながら仕上げましたが、出来上がったら「ま〜こんなもんか」という感じでした。

モルタル造形会社は、我が家から1時間30分くらい離れた所に有るので毎日通うことができないので一体造形するのを1日で仕上げました。

あと、一体、問題の「河童」の造形です。

これは案外簡単でした。

水木しげる先生の絵を参考に髪の毛も「三平」の髪の毛と同じ方法で仕上げました。

一度モルタルをいじっているので、2体目は割とスムーズに造形できました。

河童の造形が出来て、写真を撮りましたが、ちょっと不思議な事が起きました。

その不思議な写真ですが、これです。

河童の周りに、オーブの様な丸い物がたくさん出てます。

三平の写真には全く写らなかったのに、河童の造形が終わった途端こんな写真に成りました。

最初はレンズの汚れかと思いましたが、前後の「三平」の写真には写っていませんでした。

連続して写しているにも関わらず、「河童」の写真にだけ「オーブ」が写ったのです。

この仕事の後、このモルタル造形会社は、かなり忙しく成り、テレビにも登場したり有名に成りました。

この「オーブ」は、「座敷童」の様な物だったのかもしれませんね。

この「河童」も1日で造形し、塗装はモルタル造形会社の方にお任せしました。

そうして、モルタルフィギュアが完成し、いよいよ米子の「鴨川」に設置する日が来ました。

大きな石の台座を2トンユニックで運び設置しました。

その様子は次回に、

続く!


河童の造形 パート01

2025-01-17 16:01:15 | 仕事

今、某会社からの発注のフィギュア原型の修正しています。

今年開催される大阪万博の「土産物」として販売される物の原型なのですが、その会社から以前「河童」の造形が出来るか?と言う問い合わせが有りました。

モルタル造形で作らなければならないと言うことで、全部モルタルの塊にするとかなりの重量になるので、芯を発泡スチロールで造形し、鉄骨の骨を入れ、ボルト止めできる様に提案しました。

その河童がこれです。

米子市内の鴨川に設置してある「水木しげる先生」の「河童の三平」です。

これは、水木先生の方からの予算で製作された物です。

これは造形用のモルタルで出来ていますが、これを作った時、モルタルの造形というのはやったことが無く、全てが新鮮でした。

これをどうやって作ったか?

それをアップして行きます。

先ず、設計です。

このフィギュアの内部には上の様な鉄角パイプで作った骨材が入っています。

その鉄骨から出ているボルトを台座の石に差し込んで接着して固定します。

図面を鐵工所に発注し、作ってもらいました。

手前の物はテーブル用です。

この短い鉄パイプは腕のパーツです。

こんな風にボルトで繋ぎます。

これに発泡スチロールを取り付け、フィギュアの形状を削り出します。

顔部分は削りやすいスタイロフォームを使用しました。

手にはスイカを持っていますので河童の方です。

この状態で、モルタル造形をする会社に渡して、モルタルを食いつかせるラス網を巻いてもらいました。

ここからモルタルの塗り付けと仕上げに入ります。

この作業中に不思議な事も起きました。

それは次回に、

続く!

 

 

 

 


猿のフィギュアの製作 パート02

2025-01-16 07:53:10 | 模型

昨日からアップしている「猿のフィギュア」ですが、目を作ります。

使用したのは、アクリルの8ミリ透明の物です。

アクリルを丸く切り出し、半分レンズ状に削り出します。

裏面は真っ平の状態です。

アクリルのレンズをはめ込んでみました。

アクリルはレンズ状にヤスリで削ったらサンドペーパーの240〜1200番まで変えながら磨き上げ、最終的にアクリルの研磨剤でピカピカになるまで磨きます。

磨けたら、裏面から黒で瞳を塗ったらその輪郭をダークイエローで塗ります。

次に、手芸店から買ってきたファーの生地を発泡スチロール用の接着剤で貼り付けて行きます。

途中経過の写真を撮っていなかったのでいきなり完成しています。

ファーの生地をシワにならない様に引っ張りながら貼り付けて行きます。

顔は、毛の生えた部分と顔の部分が別パーツに作ってあったので、顔を外してファーの生地を貼り付けてから顔を取り付けました。

腕や足は間接部分を多少シワが寄る様に緩く貼り付けました。

関節は多少ですが可動します。

顔に嵌め込んだアクリルの目ですが、面白い効果が出ました。

コレですが、

目の黒い部分がレンズ状のアクリルの裏に描かれているので、どの角度から見ても、見た人の方向に目線が向いている様に見えます。

これを部屋に置いていると、いつも目線がこちらに向いている様になります。

ちょっと気持ち悪いかも。

後ろ姿。

横から。

正面。

着ているベストは紅白の生地を接着剤で貼り合わせ、ボタンを縫い付けました。

歯は、白の水性塗料で塗り分けました。

手や足、顔は、エアーブラシで陰影を描いています。

これで完成です。

発泡スチロールで出来ているので非常に軽くなりました。

間接にはアルミ線が入れてあるので、ある程度曲がりますが、あまり頻繁に曲げ伸ばしするとアルミ線が切れるかもしれません。

ま〜子供みたいに持って遊ぶ訳では無いのでこれで大丈夫でしょう。

今までこんな「ぬいぐるみ」みたいな物は作ったことが無かったのですが、何とか形に成りました。

また一つ作れる物のジャンルが広がりました。

 


猿のフィギュアの製作 パート01

2025-01-15 12:07:25 | 模型

毎日欠かさずブログの更新しようと決めたので、一日も休まず更新しています。

去年の4月3日から毎日更新していますが、さすがにネタが尽きそうになって来ました。

今回からアップするフィギュアは、写真を貰い、このフィギュアと同じ物を作ってくれと製作依頼を受けた物で、何のキャラクターか知らない物です。

なんか、アメリカのアニメ?かな?何か分からず作った物です。

それがコレですが、

ぬいぐるみっぽい感じに仕上げてと言う注文だったので、関節部分で分割して、アルミ線を間接に仕込んで曲がる様にしてあります。

なのでこんなふうに座らせられます。

体は発泡スチロールで、強度の必要な手、足はスタイロフォームを使用しました。

やはりスタイロフォームの方が固くて加工がしやすいですね。

表面はいつもの「ウッディー粘土」を薄く塗り、磨いてあります。

大きさは、割と大きな物で、子供が抱きしめられるぬいぐるみ的な大きさで、70センチくらいの身長です。

独特の顔立ちで、見ようによっては不気味です。

発注主の方は30代位の男性でしたが、こう言う物が好きなのでしょうか?

決して可愛くないキャラクターですが。

目の部分にはアクリルをレンズ状に削り出して磨き上げ裏面から黒目を描き込みます。

すると面白い現象が起きました。

それは次回に。

続く!

 

 


どら焼き三兄弟 パート03

2025-01-14 08:09:11 | 仕事

どら焼き三兄弟も完成です。

あまり製作中の写真を撮っていなかったのでいきなり完成です。

良い子。

悪い子。

普通の子。

です。

三兄弟勢揃いです。

厚み部分は、

こんな感じです。

裏面は、

下からすぽっと被れないので、裏面の生地をめくって被る方式です。

かぶると、

この様に後ろ頭の部分で生地をベルクロテープで貼り合わせます。

ヨネギーズと一緒。

この表面の生地は、茶色のフェルト生地を使いました。

フェルトって結構伸びるんですね。

おかげで発泡スチロールでの表面にぴったり馴染みました。

接着には発泡スチロール用接着剤を使用しました。

全体に満遍なく塗り、生地を引っ張りながら貼り付けます。

フチの生地も似た様な伸び縮みする生地です。

スタイロフォームで丸棒を作り、それに生地を巻き付ける様に貼り付けて曲げながら被り物の周りに接着しています。

目玉はピンポン玉で、サンドペーパーの320番くらいで軽く磨いてからサーフェーサーを吹き、艶ありの黒を吹き付けています。

メガネは1ミリの黒い塩ビをミシンノコで切り抜き、顔にスリットを切ってつるの部分を差し込んで接着しています。

絆創膏はプラ板の1ミリに穴を開けた物です。

額の菊のマークは黒いフェルトをスプレーノリで紙に貼り付けて、デザインナイフでカットしました。

フェルトは柔らかいので切り抜きにくいのですが、紙に貼り付けると切り易くなります。

これらを発泡スチロール用接着剤でしっかり貼り付け完成です。

フェルトはちょっと脂っ気があるのか、接着剤でくっつきにくいのですが、しっかりと押さえながら貼り付けます。

発泡スチロールや、スタイロフォームなので、大きさの割に軽く、長時間被っていてもそれほどストレスは有りませんが、覗き穴のメッシュが暗いところでは見にくいかもしれません。

この「どら焼き三兄弟」は、「丸京製菓祭り」に登場していましたが、2018年以降、コロナのせいで、祭りが開催されなくなって、登場しなくなりました。

一時、妹も作ろうか?と言う様な話もあったのですが、その話もボツになったのかな?

今年くらいはまた、祭りで登場してほしいですね。

大体、6月位に有りますので、開催されたら行ってみたいですね。