あまり会社の内情について書くのはルール違反なので…今日は少しだけ。
ここ2日ほど少しバタバタした。
珍しく釣りのことを考える時間が少なくなるほど。
そして何とも言えない緊張感が事務所を包んでいた。
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私の働く会社は一応、全国展開の企業です。
よく言えば放送や通信などを担うメディアカンパニーです。
なので全国各地に企業としていくつかの活動拠点があります。
私は、その中のひとつである関西の基地局に勤めております。
そんな全国にいくつかある基地局のひとつには、今回の地震で被災した基地局もあります。
その基地局は宮城県仙台市にあり、やはり大きな被害が出ました。
震災直後はまったく連絡が取れない状態でしたが、幸い時間とともに従業員の無事が確認され、
仙台基地のスタッフは自社拠点と地域インフラの復旧を目指して、
すぐに活動を再開していました。
しかし、長引く復旧活動は、不眠不休で働いているであろうスタッフらを追い込み、
心労は限界を迎えつつありました。
女性スタッフも基地の床にごろ寝で活動を続けているとか。
そんな仙台スタッフらは、何とか自前での立て直しを目指していましたが、
それもやはり限界が近づいているようです。
そんな中、昨日急遽、関西基地から応援部隊が派遣されことになったのです。
昨日の段階で関西スタッフ3人に「出張命令」が下りました。
クルマで被災地である現地を目指します。
その準備で昨日は、各方面への手配、カメラ機材、復旧資材調達、
出て行く3人分の仕事の割振りなどなど、関西スタッフ全員が走り回りました。
しかし、皆さんもご存知かと思いますが、既に大阪でも災害関連の商品や電池、
カップ麺、カセットコンロのボンベなどは品切れが相次いでおります。
現地に向かう3人は、これから基地局復旧に向けて、
数週間会社に泊まりこみで活動するので、現地スタッフの用の支援物資のほかにも、
自らの生活用品も最低限は持参しなければなりません。
皆で走り回りました。
ちなみに「災害時の放送・通信の地域インフラ復旧」という企業としての
社会的な活動なので、某公安委員会発行の正式な通行許可証を受けております。
個人の車両などでの災害現地入りは規制されております。念のため。
そして本日、昼には現地へ向けて出発する予定でした。
が…
これまた急遽、当日になって本部から「待った」が掛かりました。
原因は、昨日から加速的に事態が悪化している福島原発です。
意外と福島原発と仙台って近いんですよね。
まぁ、近いといっても直線距離で50キロ以上は離れてはいますが…。
会社としては、原発事故による被害が発生するかもしれない場所に、
別の地域の人員を送り込むのに難色を示し出したのです。
会社として、経営陣として「もしも」の時にカバーしきれない事態に陥る
可能性がありますからね…
まっとうな判断です。
しかし、福島原発の事故は、今以上事態が好転することはまずありえないでしょう。
判断に時間が掛かれば掛かるほど、ますます「出張」は出来なくなります。
しかも、この経営陣の判断は仙台基地の「切り離し」を想像させます。
あえて今回は「切り離し」という言葉ですが…。
イライラはつのります。
仙台基地では応援を待っています。
もちろん関西では「出張」を嫌がるスタッフは一人もいません。
現地の様子次第では、第2陣、第3陣の「出張」も検討されていました。
次部隊には、私にも「出張命令」が出るかもしれません。
ってか、私みたいな独り者を先に出すべきやのになぁ~とも思います(笑)
なんせ企業戦士ですから。
自らも被災者なのに戦い続ける企業戦士。
危険箇所に出向くための「出張命令」を待つ企業戦士。
会社経営に苦慮する企業戦士。
みな、サラリーで働く企業戦士。
敵は何なのか分からなくなってきた。
企業戦士よどこへ行く。
釣りにいきてぇなぁ。