夜半からの雨もあがり雲間から青空がのぞき、太陽の光が若者たちの白装束を一艘照らしていた。
神社から仮宮までの漁師町の家並みを、囃子方の笛や太鼓と独特の節回しの唄とともに胴結締が行く。
重さ約100kgもある的俵を背負い若者たちは200mの参道を歩く。
肩に食い込む重さのためか顔が苦悶にゆがむ、俵を抱え上げようと白装束の若者達が体で手で支える。
沿道かからも「ガンバレーー・ガンバレー」の声援と、「回せ回せ・上げろ上げろ」とOB達の叱咤の声と手が差し伸べられる。
胴結締は若者たちの有り余る力で、右へ左へと蛇行しながら狭い通りを進み動きに合わせるように祭囃子が調子を上げる。