のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

カジノをパレード

2013-02-10 | KA
 お昼を食べているとマリーヘレンさんがいらして、
「ペニーを拾うと、幸せな一日になるの。でも、そのペニーを誰かにあげると、その幸せは一生続くのよ。だから、私が拾ったペニーをあなたにあげるわ。」
 まだキラキラに輝く一セントを頂きました。
 チャイニーズニューイヤーの今日は、五時から出演者全員でカジノ内をパレードしました。荷車に載せた小さめな太鼓を、三人が引き、太鼓の音を鳴り響かせながらのパレードです。KAの劇場を出たところには、待ち構えるようにたくさんの方がいらして、少し意外で驚きました。私は、いつも通りのチーフ・アーチャーズ・ドーターと言う役になり、父役の横で歩きました。バトンを回さずにパレードすることは、いつ以来だろうなどと考えながら、幼い頃に花かごを持ってパレードをしたことなどを思い出していました。乳母役の二人は、太鼓の音に合わせて楽しそうに踊っていました。パレードを見ている子供達は、小さな手を一生懸命に振ってくれ、とても可愛らしいのです。でも、私は手を振ることが出来ないので笑顔で返すしかなく、思いが通じたように願っています。
 劇場に戻ると、みんなで記念撮影をして解散となりました。
 トレーニングルームへ行くと、疲れを感じました。ただ歩いただけなのに。どうやってこの疲れを短時間で回復させようかと考えているところに、ゲイルが来ました。
「思いの外、疲れたわ。」
 彼女は踊っていましたから、疲れたことでしょう。私は、動いて動いて、身体を温めて、出て行くことにしました。
 衣装に着替えてからトレーニングルームでまた動いていると、ブライアンが入って来て、バタッと倒れて横になりました。それから、ストレッチを始めました。彼を見て、私が昼食を食べている時に、彼とゲイルと三人で笑ったことを思い出しました。
「疲れた。」
 ゲイルと私と話しているところに、ブライアンが来ました。ゲイルは、
「私は、疲れた時にサブゥを思い出すの。」
「私は、ゲイル、あなたを思い出すのよ。」
「じゃあ、僕はノリコかな。」
 もう六十才近いと思われるサブゥも素晴らしいですが、自分の身体に敏感で、積極的に身体を整えているゲイルも素晴らしいです。身近に励みとなる先輩が居ることに感謝です。
 ショーが始まるとすぐに二分遅れるとの知らせ。私は、クリフデッキの狭い中で、身体を温めました。後ろで、ピエールルックが腕立て伏せをしている影が見えました。
 ふくらはぎの痛みはほぼ有りませんでしたが、今日我慢すれば明日は休みです。もう一日気を付けて使うことにしました。来週は、元気に走れますように。
 パレード後の疲れは、いつの間にか飛んでいて、休暇明け十一回のショーが、無事に終わりました。
 夜は友人の誕生会へ。たくさんの人が集まっていました。隣に座ったアーティストと、ある人のことについて話していました。
「それって、彼女、あなたのこと嫌いなんじゃない?」
「ね、私もそう思っていたのよ。何がということではなく、感じる。」
「でも、どうして嫌うのかしら?そうね、彼女は怠け者のようだから、あなたが勤勉なのが鼻につくのね。」
 面白い見解。
「そうだとしたら、彼女はあなたのことも嫌いってことね。」
 二人で笑いました。
 お腹の調子からして、食べられるものはボルシチかと思っていました。一応お勧めを聞くと、
「ボルシェ。」
 それは日本で言うボルシチと同じものなのか、綴りを見るとボルシチとも読めます。確認もしたいので、ボルシェにしてみました。私は、大きな野菜がゴロゴロ入ったスープを想像していましたが、野菜は千切りで、ビートがたくさん入っていました。これはボルシチでしょうか。
 主役の彼女は人気者なので、最後に話すことが出来ました。さらに輝く彼女から、幸せを分けて頂きました。

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