２５０００マイル

　「走行距離が２５０００マイルになったでしょうから、車の点検した方がいいですよ。」とお知らせが来ていたのはもうだいぶ前のこと。そして、最近は３００００マイル点検のすすめが届きました。でも、私はあまり車に乗らないので、ディーラーの推定よりも遅れて、本日２５０００マイルになりそうでした。
　点検の予約を取ろうと先日電話をすると、予約なしで良いと言われたので、今朝早くに車を出しに行きました。途中で予想通りに２５０００マイルに。ところが、到着するととても混んでいて、「２５０００マイル?２月に買ったばかりだったらその時に点検されているだろうし、やることはオイルを変えるだけだろうから…。」と。「じゃあ、どこか他に持って行ってもいいですか。」と訊くと「ああ、オイル交換に２時間待つこともないでしょ。」と商売気なく親切。朝７時に起きることもなかったようです。

THE LINON KING

　インターネットの調子が良く、旅の情報集めがたくさん出来ました。
　夜は『ライオンキング』を観に行きました。男の子の笑顔が素敵で、見入ってしまいました。『ライオンキング』のパペットを担当したマイケル・カリーさんが、KAのパペットデザインもしているのですが、改めて凄い方だと思いました。一回ではとても観切れなかったので。もう一度行きたいです。

エリカ、私、話さないと

　昨日の二回目のショーの途中、たんぱく質を食べないといけない気がしました。夕食は何にしたらいいのか考えているうちに、腕が動かなくなりました。もっと早く気付くべきでした。
　私はご飯を食べていれば幸せなので、時々たんぱく質を取るのを忘れてしまうことがあります。忙しくしている今日この頃、ついつい同じものばかり食べてしまい、アミノ酸不足となってしまったばかりではなく、いろいろなところに気が回らなくなっていたのかもしれません。
　一回目のショー、そんなこともあり、一つのことに集中し過ぎているような気がしました。フルートを回す出番前、更衣室に戻ると、このままではいけないと思い、そこにいたエリカに話し掛けました。「エリカ、私、話さないといけないみたい。」何を話していいかも考えつかないまま、とにかく何とかしなければと思い彼女のところへ行ったのですが、彼女はすぐに、「今日は体力測定した？」とか、「今日の二回目のショーに私の先生が来るのだけど、会ってくれるかしら。」とか、話題を作って話してくれました。
　その一回目が終わると、ステージマネイジメントのシルバンが喜んでくれました。「昨日より幸せ?良かったね。」心の行き届くエリカのお蔭で、私の視界は広がり、無事に舞台に立てました。エリカにお礼を言うと、「ミスティアにいる時に、私も同じような状況になったことがあるのよ。今は、ピエールルックと馬鹿なことをして、ふざけて乗り切っているのよ。」と。
　二回目のショーは、仲間が見守ってくれている気がしました。温かく見守られている気がして、幸せに舞台に立ちました。このショーには、Jon Gosselinさんという方がいらしていました。今話題のリアリティーショー『Jon & Kate Plus 8』のJonさんだそうです。双子と六つ子を持つご夫婦だそうですが、ご家族は、彼のお母様だけいらしていました。お母様は、ショーが良かったとおっしゃって下さっていましたが、彼は笑顔もなく、お楽しみ頂けたのか心配です。
　その後、エリカの先生にお会いしました。子供の時に入っていた聖歌隊の先生だそうです。とても感じの良い方で、お話できて良かったです。
　夜は、いつもお世話になっているパティさんの誕生会。楽しさの中でたんぱく質も補えました。楽しく一日が終わりました。

１００と０

　一回目は１００出来た。
　二回目は一つも出来なかった。
　私にはもう一度の明日がある。
　でもほとんどのお客様に明日のKAはない。

旅行代理店???

　チケットの手配をすることの多い今日この頃、KAのチケットのみならず、航空券の予約をしたり、今日は大相撲のチケットの手配。９月の休暇に日本に行く方に頼まれたのですが、外国から日本人以外の人が大相撲のチケットを取るのは大変だと分かりました。インターネットを通じてではなく、電話でお願いしてみようと思いましたが、電話をしてみると、その電話番号は日本国内からだけ通じるもので、問い合わせも出来ず。何とかお役に立ちたいのですが…。
　ヨークに「ノリコが見える新しい場所を見付けたよ。」と言われました。そこから見えたものを話してくれるのを聞き、私もいろいろなことが見える人になりたいと思いました。
　今日は、ジャックさんがこの滞在でショーをご覧になる最後の日。そして、お客様も迎えていました。みなさんのことを思いながら舞台に立つと、気持ちよく舞うことが出来ました。
　エピローグの前に、ジャックさんがグリーンルームにいらっしゃるのがすぐに分かりました。いつもの香りが広がっていました。時間がなく、お会いしてお話しすることはできませんでしたが、楽しそうにアーティスト達と話している様子に、嬉しくなりました。
　いらして頂いたお客様は、『MATSURI』に出演しているみなさん。いろいろなことにとても反応が良く、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

新しいこと、幸い出来ず

　ショーの前にトレーニングルームへ行くと「何か新しいことしてくれる?」とジャックさん。そんなにすぐ、私は新しいことができないことを彼は分かって言って笑いました。　
　しかしながら、最後のフルートが上手く投げられず、こうなった時に最近よくしていることを、この回もしなくてはならず、終わると、これは彼にとっては新しいことと気付きました。ご覧になっていたかしら。そうだとしたら、どう目に映ったのでしょうか。　
　二回目のショー、ミュージックボックスと呼ばれる最初のほんの少しの出番を終え、更衣室へ向かって走っていると、ジャックさんにお会いしました。「ご覧頂きましたか、新しいこと?」しかし、ショーはこれからご覧になるとのことでした。そして、そのご覧頂いたショーでは、幸い上手くいき、新しいことをご覧頂くことにはなりませんでした。上手く行ったことはもちろん嬉しいことですが、“新しいこと”は如何なものか、ご意見を伺いたかったです。
　今日も眠気に襲われました。時間的にはたくさん寝ていますし、夜ももうそれほど暑くなくなりましたので、身体のリズムの問題だと思います。しばらく続くことと思われますので、上手く付き合えますように。
　ショーが終わると、旅の手配。一番大切な手配が一つ終わり、ほっとしました。

私の２０００回

　シュウチンは、産休のアーティストの代わりに来た京劇をする人で、トレーニングルームへ行くと、いつも背中に汗をびっしょりかいてニコニコと練習をしている、とても気持ちの良いアーティストです。彼女が今日、京劇とは全く関係のない新しいシーンの練習をしているのを見掛けました。もしかすると、休んでいたアーティストが戻ってきても、ここに残れることになったのかなと思い、嬉しくなりました。
　思い切ってフルートを新しくしてみることにしました。そして、以前“はまって”しまった時に抜け出した方法では、抜け出せないことも分かったので、注目するところを変えてみました。それは、今日のところ効力がありました。
　二回目は少し眠気に襲われました。今朝少し早く起きてしまったからでしょうか。踊るシーンの前に、トレーニングルームへ向かうと、振付家のジャックさんが一人のアーティストと話をしているのを見掛けました。身体を動かす時間を削っても、彼と話した方がいいように感じ、少しだけ待つと話し掛けました。
「今のこのショーが、私の２０００回目のショーなのです。」
　２０００回をテーマに以前取材して下さった方がいらして、その時に、私が何回ショーに出たのか、ステージマネイジメントのステイシィが数えて下さったのです。それから、出演回数を足しながら、２０００回を待ちました。
　２０００回出演したということは、私は自分が出演をする日には最低５回は通して踊るので、少なく見積もっても１００００回は、この振付を踊っていることになります。
　しかしながら、私は２０００回も出たという事より、２５５回も出なかったという方が驚きでした。２５５回というと、半年の公演数より多くなります。それだけ、メイクだけして出演しなかった日があるとは。
　とても緊張してしまう時など、「１５００回も出たのだから。」、「１８００回も出たのだから。」と考えながら、それを自信にして舞台に立つことがあります。これからは、「２０００回も出たのだから。」と考えるのだなと思いながら、また、この記念すべき２０００回にジャックさんがいらして下さっていることに喜びを感じながら、舞台に立ちました。今日はたっぷりと踊ることが出来ました。

Cedar Breaks National Monument

　朝の湖は思ったよりも寒くなく、とても気持ちが良いです。朝食をとると少し散歩をしました。湖が赤く見えたところは、小さな花がたくさん咲いているのが分かりました。散歩から帰ると、ラスベガスに向けて出発です。
　途中、山の頂上あたりで車を停めて、そこの見晴らし台から見えたものに
「わあ！」
　今まで見たことのない景色でした。しばらく眺めていると、ブライス・キャニオンが思い出されてきました。私はまだ行ったことがないのですが、写真で見るブライス・キャニオンの表情が、この先とてつもなく長い年月を掛けてここに現れてくるのではないかと思われました。
　ここはシダー・ブレイクス国定公園。この公園の存在は全く知らず、思いがけず見ることが出来た素晴らしい景色に大満足。さらに心満たされました。
　この辺りは標高約１００００フィート、メートルにすると約３０００メートルの地点で、華氏で５５度、摂氏にすると１３度ほどで肌寒かったのですが、山を下りるとぐんぐんと気温は上がりました。５分走ると華氏で５度上がるほど。
　下山途中に、川にも立ち寄りました。岩で川を少し堰き止めて、水遊びができるように作られていました。こういうところで遊べたら、子供は嬉しいでしょう。
　あとはひたすらにラスベガスを目指しました。小さなひまわりの花をたくさん見ました。

Lake Panguitch

　朝早く、１５号線を北へ、ユタ州に向かいました。Cedar Cityを東に下りると、山を登ってPanguitch湖に到着。一軒のお店と所々にキャビンがある以外は、本当に何もない、素朴な湖でした。湖を左に折れしばらく走ると牛がたくさんいて、水際で草を食べています。ほぼ一周するとキャビンに着き、一休み。チキンサンドを作ってお昼休憩。
　それから釣りに行きました。ボートを借りて湖に出て。だんだん寒くなり、持って行ったものを全部着こんで足踏みをしながら、釣りをしていました。３時間ほどでしたでしょうか、幸いにも二匹二種の魚が釣れ、無事に夕食のおかずが出来ました。鱒の仲間と思われるものは洋風に、もう一種は和風に。
　外で火を焚き、そのかすかな明かりで釣れたての魚を頂きました。外は寒く、すぐに冷めてしまいましたが、おいしかったです。心配していた雨も降らず、星もたくさん見えました。

２２日は今日でした…

　何かと忙しく、今日もいろいろと出来ないことがありました。
　今日は湿度が高く、影絵を見ているだけで汗が出ました。舞台も滑りが悪く、何度もつまづきました。フルートもまた、ベトベトしていたので、丁寧に扱うようにしました。しかし、最後のフルートは上手く上がりませんでした。
　一回目のショーが終わり階段を上がろうとすると、プロップスが待ち構えていて、新しいフルートを渡してくれました。「二回目が始まる前に、古いのを持ってきてくれる？」そんなにすぐに新しいフルートに替えられないけれど…と思いながら、努力はしようと思いました。そんなこともあり、忙しくショーとショーの間を過ごし、二回目の準備をしてトレーニングルームに向かうと、手紙が届きました。
「あ、今日だった!!!」
　そのお客様の訪問は、２２日とは聞いていましたが、それは来週の土曜日かと思っていました。ガックリして、力が抜けました。本当に申し訳ないことをしました。
　二回目のショーで踊り終えると、出来る努力はしてみることにし、作業に取り掛かりました。直接お話しすることはできませんでしたが、お詫びのメッセージは残せました。あいにくこの週末は予定が入っているので、その中ででも出来ることを見付けたいと思います。本当にごめんなさい。