のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

2007-02-28 | 日記
 『日本の気象学上、冬とは12月から翌年の2月をさし、この冬東京は暖冬で、雪の観察が見られる可能性はなくなった』という記事を目にしてから、昨日は眠りに付きました。
 そして今朝、「ラスベガスは寒いな…。」と思いながら起きると、なんと雪が降りました。私の居るところは町に近いので、雪が降ることはまれです。少し晴れ間も見える空からふわふわしていない少し重い雪が降りました。さくらがこれで長持ちするかもしれません。

 今日は安心して舞台に立っている自分を感じられました。少しずつ、少しずつ…

新車

2007-02-27 | 日記
 買い物をするときすぐに決められない性格です。だから車も買えずにいたと言っても良いでしょう。
 ペダルが折れてしまった自転車は、60ドルほどの自転車でしたので、部分的に換えることができず、買い替えが必要だとわかりました。自転車の買い替えをこういう理由ですることになるとは思ってもいませんでした。
 自転車は必要に迫られているので1年も待つわけにはいきません。それでも、日曜日、月曜日とお店を何軒か回り、何度も試乗して、ようやく買いました。シンプルできれいな自転車です。今度はペダルが折れたらそこだけ換えられるように60ドルより高いものにしました。前輪も簡単に外れるので車に載せるにも便利です。
 今日はその自転車で初出勤。少し余裕を持って出かけました。以前の自転車もマウンテンバイクとは書いてありましたが、今度のほうが本格的な感じで、姿勢ももっと前傾姿勢になります。筋肉の付き方が変わりそうです。
 走りはものすごくスムースで、笑顔が自然にこぼれます。前の自転車もそれが快適と思って約3年乗っていましたが、新車はもっともっと快適でした。高いだけのことはあるようです。ということは、何百ドルも何千ドルもする自転車はもっともっともっと快適な走りをするのかしら、と思いながらも、自分の新車を大満足に走らせました。

山にはりついて

2007-02-26 | 日記
 「悪いことがあった。」と言って元気がない友達に「自然の中に行くと良いよ。」と先週勧めました。そして、それは自分がしたほうがいいことだと気付き、今日はレッドロックに行ってきました。
 頂上まで岩を登るつもりが行き着けず、それでも行き止まりはいい場所でしたので、そこに腰掛けることにしました。下から見たら山にはりついているように見えたこととでしょう。しばらくボーっとして、持参したサンドウイッチを食べて、またボーっとして…
 さわやかな風を受けるつもりが、今日は少し強い風も吹き、いろいろな風を感じながら遠くを眺めていました。こういうところにいると自分が本当にちっぽけになって心地いいです。
 ちょっとうとうとしてきて、急斜面でボーっとするのは危ないと下りることにしました。
 帰り道、両親とレンタカーでここへ来たときのことを思い出していました。山道運転のコツをそのとき父が教えてくれました。それから長く運転せずに忘れてしまったのでトランスミッションをいろいろ動かして試しながら走ってみました。そういえばこの自動車はもうひとつスティックが付いています。絵を見ると四輪駆動の切り替えのような気がします。そして『注意!説明書を読みましょう』というようなマークも付いています。後ろに車がいないときにまた試してみます。
 
 さあ、風に癒され、自然に新しいエネルギーを頂いて新しい週が始まります。

"O"の舞台裏

2007-02-25 | Cirque du Soleil
 『希望したアーティストが希望したショーに行って舞台裏を見られる』という企画を、“LOVE”を除くラスベガスにあるシルクドソレイユのショーの間でやっています。今日はアナトリと私の番、“O”に行ってきました。
 まずはコーチの方に案内されてなんと水中が見えるところへ。こんなところへ来られるとは思ってもいなかったので大感激。水族館のようになっています。もともとクラウンのアナトリは普段も面白い人なので、いろいろと興味があり、二人していろいろなことをコーチの方に質問して感心して水中を眺めました。
 水中での酸素の補給の仕方など話には聞いてましたが、実際に見るのはやはり違います。ダイバーの人に集まってくるアーティストはまるでえさに群がる魚のようでした。水中での衣装の早替えもその場で見られました。客席からは水の上に浮かぶように見えるアーティストは下でスイマーの人がチームになって土台を作って持ち上げているのでした。そう、赤いカーテンが水に浮かぶ秘密も見ることができました。
 その後ステージマネージャーの方の案内で舞台上手の袖に行きました。当たり前のことですがどこもびしょびしょしています。舞台を眺めながら立っていると、たくさんのアーティストが声を掛けてくれました。背の高いキャラクターからは舞台で使った生花の赤のガーベラを頂きました。ふと気付くと誰かがそこに座っていて恐る恐る声をかけてみたら扇子を持って踊るダンサーでした。私の大好きなダンスの場面。握手をしていただき大感激。かなこさんは「これからお葬式なんです。」といって黒い衣装を身に着けて来てくれました。そんな場面があったことは知りませんでした。「“家”を見たい。」というアナトリの希望で“家”のほうに行くと今から“家”が舞台に出て行くところでした。屋根を触っているとアナトリが何かステージテクニシャンに言い、私たちは“家”が出発するときに押す作業をさせていただきました。参加できたことに大感激。
 舞台の後ろに行ったときはもちろんお客さんから見えてはいないのですが、影になって見えているかのように私たちは踊りながら白いカーテンの後ろを移動しました。中央に行くとステージマネージャーが白いカーテンが左右に開かないようにつかみました。「僕たちそれできるよね。」また参加させていただきました。カーテンを持つときに「あとでここから舞台が下りていくから気を付けてね。」といわれていたのにすっかり忘れていて、しばらくするとつま先が載っていた部分は下がっていき、もう少しで水の中に入ってしまうところでした。
 舞台下手に行きました。今日チャイニーズニューイヤーのイベントで会ったステージテクニシャンのスターリンに会いました。実はそのとき彼に誘われて二人で金魚釣りをして、私は今日から二匹の金魚を飼うことになりました。その後みほさんにお会いしました。私が水の中を観ているとき、みほさんはその前を通り過ぎていたそうですが、二人とも気付きませんでした。かなこさんがもう一度来て話をしました。彼女は本当に楽しく舞台に立っているのがわかりました。
 よく考えるとKAにはこういう舞台袖はなく、舞台の見えない、見えても少しの狭いところで待っています。自分がショーに出るというときは集中して緊張していることもあるのでしょう、“O”の舞台裏は全く違う雰囲気に感じました。
 ショーの間中、誰もがニコニコしていて、アナトリの面白さも加わり、あっという間に楽しい時間が過ぎていってしまいました。今日はステージマネージャーの人数が足りずに上に行くことができませんでした。許されるのならもう一度来たいです。そして、次に客席からこのショーを観るときはまた違った観方が出来るのでそれも楽しみです。

大先輩

2007-02-24 | KA
 劇団四季で長くご活躍されている方がいらして下さることになっていました。だからきっと大丈夫、と舞台に立ちました。
 今週一番最後の舞台でよかったというぐらい、私の身体は汗をいっぱいかいていて、エネルギーをたくさん使い、身体が喜んでいるのが分かりました。
 終わってからお会いしました。彼女の話はよく伺っていましたが、お会いするのは初めてです。小さな身体から溢れるものがすぐに伝わり、今日の舞台の無事は彼女のお蔭であったのだとすぐに思いました。
 舞台裏をご案内しながら、その後お食事をご一緒させていただきながら、私はどんどん彼女に魅了されていき、舞台人ということだけでなく、人として大先輩である彼女に触れ、自分が落ち着いていくのを感じました。
 遠く先を歩む彼女の背中は見えていませんでした。今回お会いして初めて前を歩む彼女の実在が分かりました。大先輩は舞台人としてまだまだ経験の浅い私に大きな安心を与えてくださいました。
 今お会いできたことの意味を感じます。いいときにお会いできました。

笑う門には福来る

2007-02-23 | 日記
 行きがけ、何故か『365歩のマーチ』が頭の中に流れてきました。
『幸せは歩いてこない、だから歩いていくんだね…』
 うん、歩いていっている。
『…3歩進んで2歩下がる…』
 そうか…

 帰りがけ、ラスベガスのメイン通りを横断しようと信号待ちをしていました。青になったので構えていた右のペダルを力をこめて、よし、と踏むと、その部分、足をかけるペダルのクルクルまわる部分がボッキッと折れて転がっていきました。
「ありえない…。」
 後ろからの車がよく見ていてくれていたので、私はとりあえず転がっていった部分を拾って歩道に行きました。それからはおかしくておかしくて笑うしかありませんでした。
 
 今日もいろいろありました。3歩進む前に下がってしまったとも思えますし、それでも進んでいるとも思えます。行くときに365歩のマーチが出てきて『…3歩進んで2歩下がる…』という部分に注目していたのがおかしく思えました。
 最後の最後は帰るまで、いや、帰っても笑いが止まらないことが起きました。笑いを運んでくれた出来事に感謝です。

クルクル、チカチカ

2007-02-22 | KA
 積極的な自分を感じました。立ち向かえる自分を感じました。まだ一番いい状態とは言えませんが前に進んでいるのを感じます。

 ソロのパートが終わり、その舞台、リフト5が下りていくと、私は舞台上手にはけていきます。そこは暗いので私がはける20メートルぐらいの道のりをステージマネージャーがいつもライトで照らしてくれます。時にはどなたかもう一人照らしてくださる方がいます。最後に階段を下りる前に、私はいつも振り返ってお辞儀をしながら小さくお礼を言うのですが、今日は振り返るとライトが3つ見えました。2つ目3つ目のライトはクルクル、チカチカさせながら楽しませてくれました。一歩前進できたことをお祝いしてくれているかのようでした。

拍手

2007-02-21 | 日記
 理想は拍手が何もなく終わっていく。これは、もちろん自分が完璧にできたと思ったときに現れて欲しい現象で、何かが起きて拍手のタイミングを逃していると思えるようなときは申し訳なく思います。
 でも、自分の様子が自分でよく把握できていないときは、拍手というのはとても励みになるのだと改めて思いました。自分が素直にその拍手を受けとめられたというのも、何か気持の回復が出来てきたのかもしれません。そしてそういう時に励みになる感想を伝えてくれる人が現れるのです。そう、そうでした。
 闘いが尾を引いて、私はいろいろなことを感じにくくなっていたように思えます。友達からもお客様からもブログを読んでくださっている方からもたくさんのエネルギーを今まで通り頂いているのに、頭だけで分かっていて自分の中に入っていっていなかったように思えます。
 気付くということは第一歩。この一歩があって次の一歩もあります。

 今日出勤したときに、隣同士に立っているさくらの木を見ながら思ったことがありました。
「木の大きさも同じようで、日の当たり方にも違いが見られないこの二本のさくらは、開花にどうしてこんなに差が出てしまうのだろう。」
 一方は先週二輪の開花を見てから順調に花開き、木全体に花をつけました。もう一方はまだ数えられるくらいしか咲いていません。
 今日の結論は『与えられた同じ条件をどう受けとめて、どれだけ自分のものにできるか、その能力に差がある』。
 その時は木のことだと思っていましたが、それは自分のことだと今になって分かりました。そう、気付かせてくれる事も物も身の回りにたくさんあったのです。
 
 神経を新たに研ぎ澄まさせて再出発です。

マリー・エレン

2007-02-20 | KA
 久しぶりに1回目、2回目共に満席でした。舞台に立つ気持ちはお客さんの数に関わらず同じですが、見渡したときに満席ですとやはり気持ちがいいものです。

 チャイニーズニューイヤーなので、いろいろなお菓子が置いてありました。昨年まではショーとショーの間に料理が出て、さらに獅子舞などもあったのですが、時間がなくなったからか、予算削減か、今年はありませんでした。
 キャンディーをいくつか選んでいると、新しいアーティスティックコーディネイターのマリー・エレンがいらして「あら、これ何?」といい、説明すると「私は亥年なの。」と。今年還暦のようです。
 友人が彼女が自転車でラスベガスの街を走っているのを見たといっていました。ミーティングでは、大きな声でショーの感想を前向きに話してくれます。小さな身体にエネルギーが満ちていて、いつもパワフルな彼女はKAにいい風を運んでくれそうです。

 街はすっかり静かになりました。人気の少ない街は今日の寒さを余計に感じさせました。