のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

ハロウィンでした

2008-10-31 | KA
 忙しいからでしょうか、今日がハロウィンということをすっかり忘れていました。昨晩仮装した人を見たのに、朝にはすっかり忘れていました。赤髪のカツラを、友人に持って行こうと思っていたのに、それも忘れてしまいました。仕事場に行き、飾られた部署ごとの部屋を見て、思い出しました。同じ更衣室で、並びに座る若者達は、日本のアニメのキャラクターになっていました。私は何もしないどころか、今年はみんなの楽しむ姿も外から見ている感じでした。
 友人のお父様が危篤状態と知り、双子の男の子と別れる時にそのことを思い出すと、涙が出そうになりました。「…最高の友にして父…これほどつらい思いをしたことがない…。」そんな連絡を思い出すと、また涙が出そうになりました。私はお目に掛かったことのないお父様、緑が好きだということしか知らないお父様のことを思いながら踊りました。どうにか良くなりますように。
 帰り道、街は仮装した人々で溢れていました。今年のハロウィンは金曜日と重なって、余計に賑やかだったのかもしれません。ただし、劇場は昨年同様空いていました。

来年は振付家?

2008-10-30 | KA
 今年のダンスの振り付けは本当にシンプルで、そのシンプルな振付をいかにきれいに見せるかという個人的な作業はそれはそれで面白いのですが、同じ振付でも、もう少し見ている方に楽しんで頂ける方法があるのではないか、と思っていました。今日はそれを思い切って提案してみました。そして取り入れて頂きました。
 本当は、もっといろいろなことができそうで、分かりやすくいうとベラッジオの噴水のように、水の出ている位置は変わらなくてもあれだけ楽しめるような演出が得られる振付だと思い、考えていると私は楽しくなり、やってみたくなるのですが、あまりいろいろ言うのも申し訳ないので一つだけ提案するにとどめました。それでも、少しは変化を楽しんで頂けると思います。
 今日は昨日よりももっと早くリハーサルが終わったので、一度アパートへ戻りました。ほんの少しゆっくりできました。
 ゼブは奥さんが風邪を引いているので、KAを観に来られないとのことで、一緒に踊っているネバダバレエのダンサーを招待しました。それで緊張しているというよりは、身体のリズムで血が速く流れているような日でした。どうしようもないこの日を、どうしようもないと認めて見つめられるようになった自分が面白かったです。
 タイツをそろそろ替えた方がいいかな、と思って、1枚は新しいものにしました。しかし、もう1日は大丈夫かと思い穿いていたもう1枚の方に穴が開いてしまいました。もちろんタイツは会社から支給されるのですが、どうしてもギリギリまで使ってしまいます。私のこの性格は、ちょっと改めた方がいいと思いました。
 以前、舞台で滑って転んでようやく対応してくれた踊る時の舞台の状態は、それ以来良かったのですが、雪製造機を変えて、雪の成分が変わったのか、久しぶりに滑りました。何度言っても滑る状態に対応してもらえなかったときは、慎重に踊り始めていましたが、このところそういう状態にはならなかったので、すっかりその作業をしていませんでした。少し怖かったです。

お客様から活力

2008-10-29 | KA
 ネバダバレエでのリハーサルは早く終わりました。早く終わるならば、その分遅く始めて下さると、夜働いている私達には有り難いのですが、なかなかそう上手くは行きません。
 隣のスタジオではジャイロトニックの先生方が、近々あるショーのためのリハーサルをしていました。少し時間が生まれたので、ほとんどない隙間から覗いて、ちょっとの時間楽しみました。
 リハーサルの前に先生方にお会いして、ショーを観に来るか訊かれたとき、「ネバダバレエとのショーケースと同じ日なので…。」と言うと、「あなた達は昼間でしょ。だから終わった後に来られるでしょ。」と言われました。そこまで言われてしまうと行かないわけには行きません。この日はシルバーマンというトライアスロンの大会もあるので、あちらこちらに行くことになそうです。
 
 舞台に出て行っただけなのに、「ヒュー!」と口笛が聞こえました。こういうときは緊張させられます。私はゼブのことを考えながら舞台に立っていました。フリーチケットが出ることになったので、今お世話になっている振付家のゼブを招待できれば、と思っていたからです。いろいろと思い通りに行かないことがあるでしょうに、いつも穏やかにいるゼブ。KAを観に来ることで、気分転換になったり、閃きがあったり、今の忙しい日々に何かプラスになることがあるといいなと思いました。
 ショーが終わりお客様の前へ行くと、たくさんの日本人の方がいらしているのが分かりました。また、お客様の反応の良い日で、舞台が下がるとゲイルと二人でビックリしていました。忙しい日々に、私はお客様から活力を頂くことができました。

もっと好きだから

2008-10-28 | KA
 衣装を選ぶのに洋服屋さんに集まると、昨日振付が終わったばかりのトリオ2曲がカットされることを告げられました。理由は分かりません。費やした時間を考えると本当にがっかりしました。振付家はもっとショックなことでしょう。はじめは5曲行う予定だったものが結局2曲のみとなりました。残念ですが、身体にはいいと思うことにします。

 妊娠した代役の代わりに来るのは、日本人のバトントワラーです。バトントワラーが来てくれるとなれば、余計な心配もありません。代役をしない日は、ショー中の危険がないことをしながら待機していてくれるそうです。
 今日は、たぶんKAを観たことがないであろう彼女のことを考えていました。KAを初めて観て、彼女に気に入ってもらえるだろうか。チーフアーチャーズドーターの役を好きになってもらえるだろうか。代役をすることを楽しみにしてくれるだろうか…。そして、私の役に愛着を持ち、その役をすることに誇りを持ってくれるかどうかは、私の仕事次第だと思いました。私がいい仕事をしていれば、彼女も気に入ってくれるはずです。そう思ったら、改めて気を引き締めてショーをすることになりました。

「KAは大好きだけど、ダランの方がほんの少しだけもっと好きだから…。」
 ベッキーが、一月からマカオのショーに行くことを発表しました。ショーの途中で彼女に会ったので、「本当に淋しくなるけれど、あなたには嬉しいことだよね。」と言うと、
「ダランにもね。」
 彼女の彼への強い思いは、私の淋しさを消してくれる程微笑ましく、私をも幸せな気持ちにしてくれました。

ナスの花

2008-10-27 | 日記
 ナスの花が咲いていました。先日咲いたピーマンの花は落ちてしまいましたが、このナスの花は実を結んでくれることを願います。
 ネバダバレエでのリハーサル後、友人とランチへ行きました。ゆっくりと食事をしながら、いろいろな話をしました。特に、彼女の歩んできた道を一から聞くのは、興味深いことでした。幼いころからあった苦労、遭遇したことに真正面から向かい合い、諦めることなど考えもせずにその競技を愛し努力してきたこと、たくさんの経験やたくさんの素敵な方との出会い…。彼女は実を結び、きれいに輝くわけです。輝きの奥深さを知り、素敵な方に出会えたことに改めて感謝しました。

バトンが輝き輪を描くように

2008-10-26 | 日記
 なんと未唯さんからメールが届いていました。ご多用でしょうに、私のような者にまでお返事を下さるとは驚きました。メールは本当に丁寧で、ご自身の経験を織り交ぜて励まして下さるなど、未唯さんの心が伝わってきました。また、ラジオのレギュラー番組で、KAの話題と共に私のことにも触れて下さったそうです。未唯さんは「少しでもエールが贈れれば…。」と書いていらっしゃいましたが、それは大きなエールであります。本当に有り難いことで嬉しいことです。そして、未唯さんのさりげなさがまた心地良く、素敵だと思いました。
 未唯さんと一緒にいらして下さった方からもメールが届き、ラジオでは、私が踊る時の曲を流して下さったことが分かりました。近いうちには、未唯さんのホームページ『mie doux 未唯mie オフィシャルサイト』に写真を載せて下さるそうです。
 お二人のメールを拝読しながら、お二人の心と、また、私には心から応援して下さるたくさんのみなさんがいらっしゃるということを思い出していました。いろいろなところで、いろいろな方々から、いろいろなかたちでの応援が贈られてくる私は本当に幸せ者です。みなさんの心を十分に受け取れるように自分の心を大きく広くして、そしてまた、頂いたお心を今度は私の幸せとしてみなさんに十分にお届けできるように自身を磨いて、幸せがきれいに輪を描いて渡っていくといいなと思いました。

日本刀ソロデビュー

2008-10-25 | KA
 カウンセラーの息子役のワークショップがありました。代役希望者が参加をし、それを見て二番目の代役を決めるようです。ちょっと興味があり、誰が参加をしているのか覗きに行きました。するとそこに居たコーチが、「いい演技をしていたのは…。」と教えてくれました。そのアーティストは普段はおとなしい感じです。でも、このワークショップの時だけでなく、普段舞台に立っている時も、とてもいい演技をしているそうです。今までも、このように決めていたら良かったのに…と思いました。
 代役といえば、私の妊娠した代役の代わりが決まったようです。会社からの正式な発表はまだありませんが、どうもそのようです。それにしても、どうして私の耳に入るのはいつも最後なのでしょう。少しのんびりしすぎなのかもしれません。
 最後に弓を折るビタリから、少し細かな注文がきました。私はそういうふうに感じないのですが、彼は気になると。それを聞き、彼は小さな動きも良く考えて演技をしているということが良く分かり、嬉しくなりました。注文は、難しいことでは全くないので、すぐにショーで取り入れました。彼が、「ここだよ。」と目で合図を送ってくれたのが印象的でした。
 今日のお客様は、みなさんがとても喜んで下さっているという感じでした。舞台から見えたみなさんの眼差しが、私に喜びを運んでくれました。そしてバックステージテクニシャン達は、私が踊り終り、舞台が下がって行くところで、みんなで手を振ってくれました。二回目のショーは、電話にメッセージを残してくれた、大切なバトンの友人を思って舞台に立っていたので、みなさんにも何かが届いたのかもしれないと思いましたが、今考えると、大きく手を振っていたのは、今日が土曜日だったからなのかもしれません。でも、私は嬉しくなりました。
 日本刀の競技に出ていたというジェイコブが、パージェントで日本刀のソロデビューをしました。今日はそれを祝って、という理由を付けて、居酒屋に集まることにしました。丁度彼のお父様がいらしていて、また、別のアーティストのお母様がいらしている時で、一緒に食事をしました。集まったのは9名。国籍は6カ国。楽しく時間を過ごしました。

ギリギリセーフ

2008-10-24 | KA
 タタミと呼ばれる舞台は、少し前傾していて、前後に動く舞台です。お客様から見える部分の舞台が前に出るとそこには段差ができ、舞台へは階段かミニトランポリンで上がるようになります。
 二回目のショー、エピローグでステージマネージメントがキューを出し忘れました。だいぶ遅れてキューが出て、ゾラが先頭に細い道を通り、急いで舞台へ向かいました。しかし、タタミと呼ばれる舞台が見えると遥か先。いつもは5歩ぐらいでタタミへ上がる階段へ辿り着くのに、タタミはもう前へ出てしまっていて距離があります。先にタタミにのっているアーティストが小さくさえ見えました。
 ゾラはイモムシへ入るので、全身タイツの様なものを着ていて、身軽に走りました。私は重いガウンの裾をたくしあげて、走りました。階段を前に、どうにか舞台へのるタイミングに間に合いそうなことが分かりました。そして、私の後を走っているはずの、同時に舞台へ上がるファイアフライボーイ役のピエールルックが間に合うのか、階段を上り切ってから後ろを振り返って確認しました。すると彼は、肘を横に張って衣装をたくしあげ、厚底靴を履いている足を大きく上げながら階段を必死に上がっているところでした。その姿が本当におかしくて、彼は必死であることは分かりますが、本当におかしくて、笑ってしまいました。私はそのままにこやかに舞台へ立つと、反対側から現われたピエールルックは、あの必死だった姿は微塵も感じられない、通常通りに落ち着いた様子で微笑んでいました。それがまたおかしくて、私は笑いました。このシーンが笑っていていいところで本当に良かったです。その後の乳母役は、登場しながら、通常同時に出てくる相手が間に合っていないことが分かり、大きく笑いながら一人でお辞儀をしていました。私はもう、最後までおかしくて、たくさんたくさん笑ってショーを終えました。

まずは自分の仕事でした。反省。

2008-10-23 | KA
 チーフアーチャーとしてのスカートの色が変わることになり、先日試着をしました。今日はそれが更衣室に掛かっていたので、今日から着けるのか訊くと、練習してからでいいとのこと。でも、私はこのスカートを着けて踊るわけではないので、何日も練習する必要なく、今日から本番で着用することになりました。
 ところが、途中で今日はカウンセラー役が代役であることに気付き、シーンとシーンの間に急いで衣装部屋へ行き、「あの、今日はカウンセラーが代役ですけれど、私の新しいスカートは彼にも合うように出来ているのでしょうか。」と訊きに行きました。最後のほうに、私のスカートが奪われ、カウンセラーに着けられるところがあります。代役の方が本役よりも胴回りが太い気がしたのですが、彼にも合うようにそのスカートが作られているか心配だったからです。
 このようなことは、本来私が心配することではないのですが、ここの方々のことを知ると、こういうことも心配してしまいます。そして、やはり彼は試着をしていない事が分かりました。一回目のショーは、途中からスカートの色が変わるのはおかしいので、そのスカートを無理矢理彼に着けました。無理矢理でもとりあえず着けられて良かったです。二回目のショーでは古い方を使うことになりました。
 そのスカートの上に着ている衣装の一部は、二日ほど前にゴムが切れてしまいました。その直しを頼むと、家庭科の時間に初めて縫い物をしたような縫い方、それも“なみ縫い”でちぎれたゴムを縫い合わせて戻ってきました。はて、と思いましたが、そのまま着ることにしました。そして当然の如く、またすぐに切れてしまいました。
 衣装部屋へ持って行き、直しをお願いしました。そして、「あの、たぶんこれは縫い合わせるのではなく、ゴムごと替えた方がいいのだと思いますが…。」と付け足しました。
 私も衣装部屋で働けそうな気がします。
 最近は、カツラを着けて頂いた後に、自分で直したり整えたりするようになりました。新しい方には何度言ってもいい状態が分からないようないので、本来は自分でしてはいけないようなのですが、自分で直しています。でも今日は、カツラが中のピンに引っ掛かったまま、そしてあまりにも曲がっている状態のまま付け始めるので、これは修正がきかないと思い、「あの、曲がっていると思うのですが…。」と伝えました。
 そんなこんなで、落胆してしまったのか、自分の気が整っていないのが分かりました。人の仕事をとやかく言っている場合ではありませんでした。自分の気を一回目のショーまでに整え切れず、深く反省。“踊れないバトントワラー”の方がまだ良かったかもしれません。深く反省し、二回目のショーまでには、持ち直しました。
 演技はどれぐらい整っていなかったのか、DVDを観ました。ところが、いつものように踊っています。変だなと考えていると、TuesdayとThursdayを間違えていました。そして今日のことなのに、観たかった回のDVDはもう紛失していました。
 良いイメージで明日を迎えなさいということと解釈するようにします。

娼婦

2008-10-22 | KA
 昨日、ショーの始まる前のアーティストが客席にお邪魔するところが、急に変更になりました。何か危険なことがありそうな様子でしたので、何があったのか尋ねてみると、確かに危険が見つかったようです。思わず、「でも、それは前からのことではないの?」と訊くと、そのよう。今まで事故にならず良かったです。

 今日から雪製造機が替わったそうです。つい先日、ニューヨークの友人にその機械のことを訊かれたばかりで、こちらで尋ねると、担当の方はとても詳しく教えてくれて、資料までコピーして下さいました。替える予定があったから、あそこまで詳しく教えて下さったのかしら、などと思ってしまいました。
 でも、他の雪のことを他の担当者に訊いた時も、いろいろと詳しく教えてくれました。
 新しいショーを創る時は何でも秘密にしているので、そういうことは教えてもらえないのかと思っていましたが、何でも教えてくれるようでした。

 ズーマニティのアーティストが企画していることで、ダンサーが一人抜けてしまったので、代わりに私に出て欲しいと人伝に頼まれました。詳しく聞くと役柄があり、抜けたのは娼婦の役。企画しているご本人はとても素晴らしいダンサーなので、これは素晴らしいチャンスです。でも、娼婦か…。
 さらに話を聞くと、ショーの行われる日が、ネバダバレエとの企画の本番とそう変わらず、これから毎日のように行われるネバダバレエのリハーサルに、さらにまたこのリハーサルはできそうにありません。自分の状況をメールすると、ご本人から電話を頂きました。そして、次の機会にしましょうということに。
 彼女は頻繁にショーをしているそうです。次の機会があるのでしたら、忙しくない時の方が、落ち着いて楽しめます。そして、できれば娼婦の役ではない時が良いです…。