のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

Dance Across

2007-01-31 | メディア
 サウスウエスト・エアラインズの雑誌“Spirit”を友達が持ってきてくれました。私は取材を受けた記憶がないので良く使われている写真が載っているだけかと思っていました。しかし、ページを開けてビックリ。先日、つい先日頂いた写真が載っていたのです。その写真は雑誌“National Geographic”の取材で撮った写真。2005年4月のことです。そのとき取材をしてくださった方が大変興味深い方で、どんな写真になるのか、記事になるのか、それを“National Geographic”でどう扱うのか、とても楽しみにしていました。ところが“National Geographic”ではもう使わないことになり、大きく引き伸ばした写真だけを頂いたのです。
 “Spirit”の中のその写真の横には私の言葉が載っていて、それを読み、あの時いらしてくださった方が書いてくださったということを確認しました。そして、あまりうまく話せない英語を“良く”聞いてくださったことを思い出しました。
 ‘Dance Across’という、アメリカにいるダンサーの特集のページに載せていただいたことがまた嬉しく、励みになりました。

超スポットライト

2007-01-30 | KA
 まだ終わっていないのにスポットライトが迫ってくる感じ、だんだん絞られてきて「あれれれれ…」と思っている間に、スポットライトの直径が自分の背丈になりました。賭けで、本当に賭けで最後に投げてみました。真っ暗闇に入って行き、確認すべき瞬間に現れて、何とか取ることができました。するとまた全体に明るくなり始め、カゴに入るといつものように明かりが落ちていきました。ご覧になっている方々にはどう見えたかわかりませんが、私は本当に怖かったです。

 今日はおもちゃやゲームに関わる会社の方が日本から30名以上もいらしてくださっていました。会社の名前が踊り始めて思い浮かぶと、「のんのんフィギュアは出来ないかな。」という発想になり「それはシルクと会社が別なので無理か。」と思いながらも、次にはキーホルダーになった自分の役の姿を思い浮かべました。「誰も欲しくないか。」と冷静に考えながらも、ネックロールが始まると、首にあるバトンがくるくる回る仕掛けを付け加えてみたりしていました。

 こんなに楽しく踊っていたのに、最後は我に返されたのです。

 終わってからみなさんにお会いすることが出来ました。「失敗することはないのですか?」などと訊かれ、今日が無事であったことを確認しました。大歓迎してくださってありがとうございました。 

プロモーション

2007-01-29 | メディア
 プロモーションということで、ショーが休みの日の今日、本番がありました。去年の7月末にJJとクレベーフと“The Late Late Show”で行ったものをしました。舞台の大きさも天井の高さも、何もインフォメーションがないままマンダレイ・ベイの会場に行き、控え室に着いたところで教えてもらいました。もちろん舞台でのリハーサルもなし。
 控え室で動きながら、日本で定期的にあったある大きなパーティーへの出演のことを思い出していました。どこのホテルも同じような宴会場であり、控え室であり、裏であり…とても懐かしい気がしました。
 支度をして本番に向かいました。ドアを開けると8メートル四方ほどの舞台は会場のど真ん中にありました。そこへ歩み寄り、舞台に上がって本番。
 本番は無事に終わったのですが、いまひとつ満足感の足りない感じでした。450名の出席者のうちどれくらいが舞台に注目していたのでしょうか。私たちもこういう舞台のつくりだったら、こういうイベントへの出演だったら、もっと違うみせ方ができたのではないかと感じました。

 プロモーションといえば、今、サウスウエストエアラインの機内誌に私の写真が出ているそうです。そして、今度の土曜日、2月3日午後1時半から1時間のフジテレビ特番『話題騒然!ドラリオンの魅力大公開!』に、井上真央さんと共に私も少し登場することと思います。

1000回の記念パーティー

2007-01-28 | KA
 パーティー会場は中心部から少し離れた Chameleon Studios。どれくらいかかりそうか地図を開いていた時に、丁度マリレンから電話がありました。最後に「迎えに行こうか。」と聞いてくれて、マリレンのジープに自転車を積んで送ってもらうことにしました。

1.今日は珍しく疲れていた。
2.パーティーはあまり得意ではない。
3.明日出番がある。

 以上の理由で絶対すぐに帰りたくなると思い、帰りたいときに帰れるように自転車を積んでもらったのです。
 1000回記念のパーティーといっても、誰かのスピーチがあるわけでなく、みんなで乾杯をするでもなく、好きな時に集まって、飲んで話して踊って帰っていくというものです。1000回目のショーが休暇前であり、その後も1001回、1002回とショーは普通に回を重ねていっているので、たまに誰かが「ハッピー1000ショー!!!」と声をかけてくれてくれない限り、何で自分たちが集まっているのか忘れてしまいそうでした。
 人が少なく感じたのは会場が広かったからでしょうか。大きく天井の高い部屋のほかにダンスフロアーになる部屋、ソファーに囲まれている部屋が2部屋、そして階段を上がると左に大きめな部屋、右に一階の一番大きな部屋を見渡せるバルコニーとその奥に小さな部屋がありました。 
 ダンスフロアーになる部屋、と書いたのは踊っている人がいなかったからです。KAの人達は話すのが好きなのかな…と思いながら、他のショーのパーティーに行ったときのことを思い出していました。ミスティアのこの前のパーティーでは、ここのダンスフロアーの3倍ぐらいの大きさの部屋に人がいっぱいいて踊っていました。ズーマニティーのいつか行ったパーティーは、ショーの一部がそこにあったというような感じで、わたしはすぐに出てきてしまいました。やっぱり私にはKAのパーティーが合っているようです。
 それでも音楽がガンガンかかっている部屋に長くいるのはあまり得意でないので、ジュリの登場を待って、しばらく話して笑って、最後のお別れをして帰ることにしました。帰ることを決めてから「じゃあね。」とみんなに挨拶にまわるのに1時間以上掛かっていました。
 2月3日が正式な初日からの2周年。1000回のパーティーと日にちが近いのでいくらパーティー好きなこの会社でも、きっとそのパーティーはしないでしょうね。そうすると次は1500回?3周年?どちらもずっと先、鬼が笑う来年のことでした…

モンゴルのお菓子

2007-01-27 | KA
 ズラが嬉しそうに
「これ食べてみる?モンゴルのお菓子なの。」
 と透明のビニール袋に入っているお菓子を見せました。不思議な形。少し大きめの白の絵の具のチューブから、中身をグニョグニョッと出した感じです。
「これモンゴル人はみんな好きなの。」
 口にしてみるとものすごく硬い。噛めません。
「どう?」
 私の反応を気にするように顔を覗き込みます。何か言いたくても味がありません。そして、少し噛めるようになりました。
「牛乳とチーズで出来ているの。」
 確かにそういう味はあります。
「どう?」
 私は大抵なんでも「こういうものなんだ…。」と、すぐに受け入れて“おいしい”と簡単に思うのですが、これはかなり特別でした。決してまずいとは思いませんが、表現のしようがないのです。
「モンゴル人はみんなこれを喜んで食べるんだけど…。」
 そう言われると余計に考えてしまいます。煮干をおやつにする日本人より、こんなに硬いものをおやつにするモンゴル人は顎の発達が良いだろうな…と、思いながら噛み続け、味を探しました。
 モンゴルのことは彼女に会うまで未知の世界でした。このお菓子との出会いはまだまだ奥深くて知らないことがいっぱいの国であることを思い知らされました。


 クリエーター、振付家のジャック・ハイムさんがいらしてくださいました。ソロの部分は彼と創造したので、彼が偶にいらしてご覧になるときが一番緊張していました。それもだんだんと普通に出来るようになって来ました。 
 一回目のショーのあと、たまたま更衣室にいたときに電話が鳴り、「チケット売り場にいるよ。これから僕のカンパニーのメンバーと観るから。一回目のショーはどうだった?あ、もう行かないと…。」といつものようにあわただしい電話を、運よく受けることが出来ました。
 二回目のショーをご覧になることがわかり、楽しみになり、なんとなく今日は、いつもご覧になる一番後ろの照明や音響などの席ではなく、なるべく近くでご覧いただきたいと思っていました。
 昨日の一回目がうそのように、いつもの調子に戻っていました。普通に出来ること、毎日こんな感じにできるようになりました、と伝えられる演技が出来ました。
 「とってもきれいだったよ。」という言葉がいつもよりしみじみしていたので、試しに伺ってみました。「どちらの席でしたか。」「前の真ん中のセクション。」私の願い通り、近くでご覧いただけたことを嬉しく思いました。
 「ミスもしなかったね。」「あ、20ドル払わなくていいですね!」初めの頃にした約束、“落としたら20ドル払う”ということを思い出し、二人で笑いました。
 
 帰りがけ、気付いたら彼の香水がまだほのかに香っていました。

見えないものを見る目

2007-01-26 | KA
 確かにいろいろなことは重なっていました。それが気になるのは何かがうまくいっていないからです。
 「こんなに眩しかったっけ。」と思ったとたんに“見えないものを見る目”になってしまいました。左前からのライトが眩しくて見えないのです。よく考えたらコンタクトが外れても、落ち着かせて普通に見るように出来たのですから、眩しいことなんてそれに比べたら何でもないことのはずです。やはり今日は何かがうまく行っていませんでした。そこにバトンのすべり具合が悪いことも重なり、あまりきれいにバトンが回りませんでした。
 震えている手を見て「何とかしないと。」と切に思い、休憩時間のことを考えました。そして、その時間が減ったことを思い出しさらに動揺したのでした。
 一回目のショーで何かが起きたとき、今までは落ち込んでぼーっとしてから立て直すことができました。一番好きなのが二回目のショーの準備をしてくださっている方々の仕事を上からぼーっと見ていることでした。でももうそれをする時間はないのです。“休憩時間”がなくなったことを実感しました。
 
「自分で何とかしないと!」

 何かのせいにするのは違う、と思ったとたんにパパパパパッと開けていきました。単純というか、思い込みの激しさを良い方向にも使えるというか、とにかく自分でもおかしいぐらいに、一瞬の間に顕著な気持ちの変化を感じられました。そして、いろいろなことがうまく行くようになるのです。「おもしろい…。」

 念のため確認に行きました。
「照明はコンピュータで動いているので日によって違うということはないのですよね。」
「そうね。でもどうして?」
「私の思い過ごしだと思いますが、左のライトが眩しいと思ったので。」
「ああ、スポットライトは違うわね。あれは人が動かしているから微妙な調節がその時々によって違うかも。とりあえず、注意するように伝えておくから。」

 へーッと思いながら安心しました。安心できるところがうまく行っている証拠でもあります。「じゃあ、眩しかったかもしれないのか…」と思いながら次への心配はなく、むしろいつもと違う、もしくは違っていたかもしれないということを感じられたことが嬉しくなっているのです。「おもしろい…。」


 今日はジュリが居酒屋に行きたいというのでみなで集まりました。“あんきも”のメニューを見て、ジュリとジャニンがスペインに行ったときの話をしてくれました。
「私ってあまり肉を食べないでしょ。最近は少しひどくなって、例えば鶏肉だったら、白いきれいなところしか食べたくなくなっているのよね。スペインで注文して出てきたものに何かわからないものがあったの。鶏肉のような違うような。それに少し色もあったし食べなかったの。もしかして“脳”かと思ったとたんに全く手をつけられなくなったの。ジャニンに『食べてみる?』と言うと、彼女少し試して、二人してなんだろうと考えて…“脳”ということになったのよね。そしてジャニンもそれ以上食べられなくなって…。」
「“脳”思った途端に見たくもなくなっていたところにウエイターが来て、残したものを見て『どうしました?』と言うので『これは何ですか?』と訊くと『Monkfishです。』と言われて。それがどういう魚かはわからなかったけど、ああ“魚”なのねと思って食べたらおいしくて、結局きれいに残さず食べたの。いかに心理的なことかと思ったわ。」
 
 私はもちろん他の人以上に笑いました。

休暇の効

2007-01-25 | KA
 出番を待っているときに突然後ろから
「ノリコ、昨日はとっても良かったわよ。いつものことだけど…。」
 と、ローラに言われました。私はビックリして
「え、ありがとう…ああ、上から観ていたの?」
 と訊くと
「ううん、客席から観ていたのよ。そうそう、影絵のところのシェリーと出会うところもキュートだったし…あそこ、もう少しっていうところで邪魔が入るのよね、あああ…って思ったわ。」
 彼女がどうして客席にいたのかも訊く暇もなく、私がもう一度お礼を言うと彼女は舞台に向かって行きました。

 そういえば、昨日の一回目のショーのあと、休憩時間がさらに短かったのでバタバタと急ぎ足でいたところ、少し遠くからアーティスティックディレクターに呼び止められ「今日は本当に良かった。」といわれたことを思い出しました。いつもより“本当”に聞こえて嬉しく思っていました。

 きっと日本に帰ってたくさんの方に会い、日本語で話し、いろいろなことをし、本番がない日々を過ごし、精神的にリラックスできたのでしょう。身体も診ていただいたので肉体的にもいい状態であったのでしょう。

 そういえば、帰国した翌日チケット売り場に行ったとき、いつも丁寧にいいチケットを探してくれる方が「顔がすごくいい。」と言っていました。アルビンにも「うん?なんか違う感じだね…。」と言われました。

 いい休暇であったことが改めてわかりました。日本のみなさん、本当にありがとうございました。

時計

2007-01-24 | KA
 一時間前のコールがある時は大抵トレーニングルームにいます。トレーニングルームにある二つの時計を一時間前のコール時に見ると両方とも一時間前ではありませんでした。最近、ショーの前のコールが減ったので時計が頼りです。どちらの時計を信じていいのか心配でステージマネージメントに確かめに行きました。そして、一時間前と言ったときは実は58分前であったことがわかりました。また、時間が遅れているほうの時計が本当の時間ということがわかりました。
 ところが信じていたほうの時計が、今舞台に行く時間か、あと1分待つかぐらいのところで止まっていたのです。危うく遅れるところでした。そこでまた、時計の電池交換が必要なことをステージマネージメントに言いに行かねばならず、「ノリコは時計にうるさい。」と今日はきっと思われていたと思います。
 もうひとつ、グリーンルームの時計の位置が壁の塗り替えをしたので変わってしまい、見にくい位置になりました。本当は、今日まで時計がグリーンルームから消えたと思っていました。ところが位置を違えてあるということを発見しました。その後、他にも見にくいと思っている人、グリーンルームから無くなったと思っている人がいることがわかり、とってもとても言いに行きたかったのですが、今日はやめておきました…

30分カット

2007-01-23 | KA
 カツラをはずしながら時計を見て「ひえ~。」と、思わず口に出してしまいました。今日からショーの時間が変わり、一回目のショーの時間が30分遅くなり、7時と9時半の始まりになりました。つまり今までよりショーとショーの間が30分短くなったわけです。カツラをはずした時間が8時38分。今まででしたらこの時間にはいろいろなことが終わっていて、次の準備をするには少し早いかな…と、ぼーっとできた時間です。
 私はもともとこの時間に食べません。しかし、食べる人はこの短い時間にも食べているのでビックリしました。逆さになったりする人達は大丈夫なんですかね…
 9時には再びカツラをつけました。二回目のショーは少し遅れて始まったような気がします。今日はどうにかなりました。身体はどちらを喜ぶのか、一週間後が楽しみです。

…クリフデッキはまだ滑るみたいです。今日も一人落ちました。…

乳母役クライムで落ちる

2007-01-22 | KA
 大きな舞台がぐるぐる回るシーン、クライムで、落ちるべきでないところで人が落ちていきました。一人落ち、二人落ち、三人落ちたところでようやくそのシーンをしないことになりました。

 ショーの前のミーティングで舞台の表面を塗り替えたと言う話がありました。今までと同じものを塗ったし、前回の休暇のときも同じように塗り替えているので心配はないと何度も言っていました。
 どうやってあのシーンは人が舞台に張り付いているのか、ということをよく訊かれます。それほど普通の人にとっては不思議なこと、ということはその表面のすべり具合というのは重要だということです。でも、それを一度もテストしないでショーが始まりました。
 二日前のリハーサルは舞台の動きだけをアーティスト抜きで試しているわけですからすべり具合はわかりません。今日はドレスリハーサル、公開リハーサルなので何かが起きてもいいと言われればそれまでですが、お金を払って観に来ているお客さんのことを考えたら試してからショーを行うべきでしょうし、第一、アーティストにとってとっても危険なことです。
 乳母役をしていたジュリが客席から観ていました。乳母役はここでは落ちないことを彼女は知っているわけですから、今日の乳母役をしたゲイルが落ちていった時、ジュリは真っ青になっていたそうです。幸いけが人はいませんでした。
 明日は他のシーンの練習が無くなり、クライムの練習が入りました。表面加工を今日塗り替えているのか、そのままするのかわかりませんが、クライムのシーンが安全に明日は出来ることを願います。