のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

Go Knights Go!

2018-05-16 | イベント
 ラスベガスで誕生したホッケーチーム、Vegas Golden Knightsが勝ち進んでいます。北米プロアイスホッケーNHLに新加入のチームが準決勝まで進出するのは史上初の快挙だそうで、とにかく盛り上がっております。今日はKAのキャラクターとして応援しに行く機会を頂き、試合前のパレードに参加して来ました。
 その盛り上がりを感じてはいたものの、目にするのは初めて。KAの劇場を後に、バンに乗ってTモービルアリーナへ向かうと、ゴールデンナイツのユニフォームやTシャツを着た人で埋め尽くされていました。
 バンが到着した場所には、ゴールデンナイツのランボルギーニがありました。チームカラーの深いグレーにチームのロゴが付いていてかっこ良かったです。
 アリーナに一歩入ると寒い風。アイスリンクなので当然なのですが、上着を置く場所が有るのか分からず、上着をバンに置いてきてしまいました。走って取りに戻りましたが、バンは走り出してしまいました。
 アリーナの中を歩くと懐かしい匂い。外国のアリーナで行われたバトンの大会を思い出しました。
 部屋に着くと、背の高い綺麗なお姉さん達が赤の衣装と黄色の衣装に着替えているところでした。大きな羽を頭に載せて完成です。彼女達が着替え終えると、写真を一緒に撮りました。
 時間になり、パレードに向かうと、途中の部屋からチアリーダー達とドラム隊が出てきました。こういう方々がいらっしゃることをすっかり忘れており、私達はみなさんと一緒にパレードすることが分かりました。チアリーダーは黒と金、ドラム隊は白のユニフォームを着ていました。ドラムは透明で、中にロゴの兜が有り、時々光っていました。ドラム隊の何人かは先週KAを観に来て下さったようで、喜んでいらっしゃいました。
 アリーナを先に進むと、外に出るほんの少し手前の小さなスペースで、ゴールデンナイツの選手達がサッカーをしてウォーミングアップをしていました。彼らはリラックスしているご様子。選手のことを良く知るアーティスト達は大興奮。
 やっと暖かい外に出ることが出来ました。そこからニューヨーク・ニューヨークの駐車場へ向かいました。試合観戦でアリーナへ向かうみなさんの迷惑になる逆流状態。しかし、
「あ、シルクデュソレイユ!」
 とおっしゃって喜んで下さるので驚きました。KAの衣装はシルクデュソレイユという感じではないかと思いましたが、みなさんよくご存知じです。地元の人達が応援していて、そこに私達も加わり仲間として応援している、そういう感じが心地良く。
 カジノへ入るブリッジで隊列を組みました。私達は最後方に居ましたが、隊列から離れて動きまわって良いようです。軽快にドラムが叩かれ、いよいよパレードが始まりました。掛け声は、「Go Knights Go!」です。
 カジノの中を歩くと、外に出て、レストランを左手に歩きました。隊列の左に居た私は、みなさんに手を振りながら歩いていたのですが、いつの間にか先頭に居て、さらにドラム隊が相手チームのユニフォームを着た人達のところで止まっていたのを知らず、気付くとひとりぼっちになっていました。丁度その時、
「ノリコちょっとバトン回してくれる?」
 と広報に言われ、回しました。KAのキャラクターとして歩いていたので、フルートは持つだけでしたが、急にそこでマーチングバンドの先頭にいるバトントワラーのようになり、恥ずかしかったです。
 ドラム隊と、チアリーダーのみなさんは、TOSHIBAプラザのステージで演技。私達はアリーナへ入りました。そして客席に。始めお客様はまだわずかで、担当の範囲全てのお客様にご挨拶出来るほどでした。そして、選手達がウォーミングアップでリンクに出てくる頃には半分ぐらい席が埋まり、みなさん立ち上がって応援していました。ホッケーを見るのは久しぶりで、私も高揚してきました。
 何度か、
「どのショーの人なの?」
「KAです。」
「え?」
「KAです。」
「え?」
「KAです。KAと言う名前のショウです。」
 と言うことがありました。ざわつく中での"KA"は、短過ぎるようです。
 たくさんのみなさんと写真を撮り、選手も間近で応援することが出来、楽しいひと時でした。試合の応援を観客のみなさまにお願いして、客席を後にしました。
 KAの劇場へ戻ろうと外に向かう時、もう直ぐ外に出るという辺りで歓声が上がりました。
「始まるんじゃない!」
 リンク方向へ駆け寄る数人、それはアーティストだけでなく広報もでしたから、みんなが続きました。暗くなった会場、カーテンをほんの少し開けて中を見るその数人の後ろから背伸びして覗くと、客席全体で白いものを振り回しているのが見えます。客席に一枚一枚置かれていたマスコットの付いたタオルです。エネルギーに満ち溢れ、この場に居ると言うことだけで涙が出そうでした。私達を案内して下さっていた方が許可して下さったのか、その中へ入れることになり、リンクの直ぐ横で、試合前のショウを観ることが出来ました。客席の上の方で弓が射られ、リンクには騎士が出てきて戦うと、切られた相手は宙に飛ばされていき、プロジェクションでリンクに映し出された飛行機を騎士が剣で見事に二分するなどと言うものでした。相手チームのロゴに飛行機が入っていることを後から知り、なるほどと。ショウが終わると、選手がリンクに登場しました。
「Go Knights Go! Go Knights Go! Go Knights Go!」
 私達は仕事場へ戻ることになりました。
 バンに乗り込み、TOSHIBAプラザの横を過ぎると、
「あれ、あのスクリーンは今やっている試合? 」
 既に一点先制していました。
「誰よ、誰よ。」
 電話で直ぐに調べて
「マルシェソー!」
「あと二、三分観ていれば良かったね。」
 私はショウに出ない日なので、時間も気にせずすっかり楽しんでおりましたが、みなさんショウに出るのに余裕です。劇場に戻ると、到着予定時間よりもかなり遅れ、六時二十分過ぎていたと思います。
 私は、とてもお腹が空いていたのでご飯を食べました。その後、個人面談をし、体力測定をしました。良いエネルギーを頂いたようで、負荷もあまり大変に感じませんでしたが、垂直跳びだけは、もう少し跳びたかったです。
 試合はハラハラしましたが、最終的にはゴールデンナイツが四得点挙げ、二点差でジェッツに勝ちました。準決勝と聞いておりましたが、これは西側、ウェスタン・カンファレンスと言うそうですが、そこでの決勝に当たるそうです。つまりあと二勝すると、ウエスタン・カンファレンスで優勝です。金曜日もラスベガスで試合、第四戦があります。是非勝って優勝に王手をかけてもらいたいです。それにしても、"ゴールデンナイツ"、ラスベガスにふさわしい、すごくしっくりくる名前です。