のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

理由

2006-11-09 | KA
 影絵のシーンのあとの双子の男の子との出会いを少し変えて欲しいとアーティスティックディレクターのピエールから言われました。「影絵の鳥が飛んでいくのを見ながら追いかけるように立ち上がって、双子の男の子がそれを見つけてあなたは隠れる…」そして今やってみなさいと。並べた言葉だけを理解して演技をするのは本当に苦手だと思いました。それだけのことなのに一回目で言われた通りにはできませんでした。
 すると私の代役が「前は、鳥が舞台の端まで飛んでいったら立つように言われていたけどそれは変わるんですね。」と。そんなことを言われていたこと、私はすっかり忘れていました。この場面を以前変えた時、私は私の中で話を作っていってどうしてその行動をするのか理由付けをしていました。だから鳥が舞台の端にいったから立つというキューは私の中から無くなっていました。
 更衣室に帰り少し腑に落ちない私は、双子の男の子役のシェリーに思い切って話しました。
「私があなたに心を開くのは、あなたが鳥にキスをするからなの。キスをするのを見て何かを感じて、それからは影絵なんて見てなかったのよね。ずーっとあなたを見ていたの。影絵ではなくてあなたとあなたの鳥を。だから、さっき言われたように影絵の鳥が飛んでいくのを見ながら立ち上がるのはやりづらかったのよ。」
 シェリーと隣にいたジェニファーはビックリして微笑みました。そして、
「それはとってもキュートな考え方ね。それはさっきピエールが言っていたことより私は好きだわ。意味がある。ピエールはそういうことまで考えないでただ全体に見ての動きのことしか言わないから言ってみたらいいわよ。その考え方を残してまた違った動きを指示してくれるんじゃないかしら。」
 とりあえず今日は言われた通りに“行動”しました。もしかしたらやっているうちにいい理由が見つかるかもしれません。
 
 このショー、日本のTV撮影がありました。双子の男の子役はじめ代役の多い日で少し残念でした。

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